これからが外注化粉砕闘争の本番だ!
5月10日、東京高裁は動労総連合出向無効確認裁判で外注化・出向命令容認の不当判決を出した。われわれはこの不当判決を満腔の怒りを込めて徹底弾劾する!
これが判決と呼べるか!
判決は、職場の実態を調べることもなく、ただ会社主張を書き写しただけのものだ。
「原則3年」と言いながら、大部分の現場労働者が無制限に出向を延長されている。派出などの職場では、出向の目的であるはずの「教育」「技術継承」の相手さえいない。そういった職場の現実を判決ではすべて無視し、ただ理由もなく「出向命令の必要性は認められる」というだけだ。
さらに、地裁での結審後に会社が提案・実施したエルダー社員のJR本体配置で、「雇用の場の確保のため」という外注化の名目は完全に崩れた。だが、それも「例外的」「出向命令の目的、必要性は失われない」と事実を調べもせずに実態からかけ離れた、結論ありきの判断を行っている。こんなものは、判決ならざる判決だ!
少なくとも、出向命令には正当な理由や権利を守る規定、出向期間などの要件がある。それを無視し、会社の思うままに出向させることを認めるなど、絶対に許すことはできない。労働者の権利がこれほどまでに軽んじられていいはずがない!
これからが闘いの本番だ
何より、JRにおける外注化との闘いはこれからが本番だ。会社は「運転士・車掌廃止」提案を切っ先にして、鉄道業務すべてを別会社化する攻撃をかけてきている。「変革2027」では「20××年」の構想から現業機関はすべて消されている。残されているのは、企画業務と混み運用できる業務だけだ。それ以外の鉄道業務はすべてJR本体から放り出し、別会社化すると宣言しているのだ。
さらに、募集要項まで変更し、一般採用の「エリア職」からさえ「鉄道事業を支えるプロ」「現場第一線で活躍」という言葉が完全に削除された。「エリア全体のマネジメント」「新しいサービスを創造」が役割だというのだ。全面的な外注化攻撃が進めば、「転籍」が問題になることは間違いない。「マネジメントを担う人材になれなければ、出向・転籍しろ」という攻撃だ。
外注化粉砕まで闘いぬこう!
われわれが闘いぬいてきた外注化阻止闘争は、この攻撃を粉砕する展望を示している。
われわれが全力で闘ってきたことで、検修部門はもっとも外注化が遅れている。そのせいで、全体の外注化も最後の段階に踏み出せないでいる。会社は「7~8年で最終段階にもっていく」計画だったが、20年たってもいまだに「転籍」を言い出すこともできていない。職場で団結を守り、断固として闘いぬいたことが、決定的な歯止めになっているのだ。
外注化の破綻が全面化するのはこれからだ。外注化で業務全体に責任を取るものがいなくなったことは間違いなく事故を引き起こす。プロパー社員の養成は進まず、退職も相次いでいる。技術継承の破綻も全面化していく。これからが外注化を粉砕する勝負の時だ。
東京高裁不当判決弾劾! 分社化・転籍攻撃阻止! JR―CTSを貫く組織拡大を実現し、外注化粉砕まで全力で闘いぬこう!