JRとCTSによる劣悪な労働条件の強制が安全を崩壊させている!
さらに、階段からの転落事故が発生ーしかし、点呼では一言も触れず!
JRとCTSを貫く闘いを強化し、労働条件を改善しよう!
8月7日、千葉鉄道サービス幕張事業所の清掃業務において、擬似マスコンキーの取り扱いで重大事態が連続して発生した。
最初は、洗浄線での清掃作業が終了し、移動禁止合図旗が外されたため構内運転士が当該列車を移動させたところ、後部の運転台にもう一人の構内運転士が乗り込んだら、擬似マスコンキーが差し込まれたままになっていたというのだ。
さらに、隣の洗浄線では、擬似マスコンキーが差し込まれていない状態のまま清掃作業が開始されるという事態が発生したのだ。
本来は、最初の列車の清掃作業が終了した時点で擬似マスコンキーを抜き、その後、隣の洗浄線に入っていた列車に移って擬似マスコンキーを差し込んで清掃作業を開始しなければならなかったのだ。
この事態が発生したことを受けて、CTS本社では大騒ぎになっているというのだ。
担当した契約社員に、一切の責任はない!
しかし、これは、起こるべくして起きた事態だ。担当した労働者(契約社員)に責任があるわけではない。CTSという会社そのものにおいて、安全に関する考え方が根本的に崩壊しているということだ。
擬似マスコンキーも含めて事故につながりかねない重要な機器の取り扱いについては、以前は正社員が行っていたのだ。しかし、その要件を取り払って契約社員などに行わせているのだ。
すでに日刊で記載とおり、7月23日の団体交渉においてCTSは、「雇用形態によって作業の棲み分けを行っているわけではない」「社員35名、嘱託4名、契約35名、エルダー6名に教育を行ってる」「JRの教育を受け、車両センター所長の許可を受けの者の中から指定している」から問題ないとして、開き直っていたのだ。
しかし、CTSの清掃業務では、班長クラスの人たちが辞めてしまったために人数が少なくなっていること、全般清掃での出来ばえ検査の点数を上げるために毎日20名の要員を確保しなければならないため清掃を担当する要員数がそもそも足りない状況になっているのだ。
こうした中で、以前は正社員が行っていた擬似マスコンキーなど重要な機器の取り扱いを緩和して契約社員に責任を転嫁する形で作業を行わせているのだ。
しかも、正社員への登用においては、いくら仕事ができたとしても所長が気に入った者でなければ登用されないという恣意的な運用が行われている。こんな状況の中でまともに仕事などできるはずがない。
そして何よりも問題なのは、業務を委託しているJRもこうした状況を承知の上で契約社員が擬似マスコンキーなど重要な機器の取り扱いを行うことに「許可」を与えているということだ。
今回の擬似マスコンキーの取り扱いで重大な事態が起こった根本的な原因は、JRとCTSによる労働者への低賃金と過酷な作業の強制、要員不足を含めた労働環境の劣悪化、そして、まともな教育も行われていない状況の中で安全に関する考え方が完全に崩壊していることにあるのだ。
清掃の点数を上げ、委託料を得ることだけに汲汲のCTS
こうした中、8月18日、幕張事業所において、CTSの清掃担当者が、詰所の2階に上がる階段から落ちて怪我を負うという事態が発生した。しかし、この事態について幕張事業所では、翌日の点呼では一言も触れなかったというのだ。
事故が起きてしまった以上、会社として事故の再発を防ぐためには全力をあげなければならないはずだ。しかも、猛暑が続く中での清掃作業であることを考えればなおさらのことだ。まずは点呼で全員に注意喚起を行い、事故の原因の究明や事故が発生した場所の安全対策を行うなど、最低限のことを行わなければならないはずだ。
しかしCTSという会社は、こうしたことについては全く無視した上で、清掃の点数を上げること、JRからの委託料を得ることだけに汲々とし、安全など二の次で労働者に全ての責任を押しつけて平然としているのが実情だ。
こんな会社を絶対に許すことはできない。
このままではさらに重大な事故が起きてしまう。CTSにおける安全の確立と労働条件の改善に向けて、JRとCTSを貫く闘いを強化しよう!CTSの仲間とともに闘いぬこう!