厳しい弾圧下から、「山河は異なった異国でも、同じ太陽と月が輝いています。全世界の労働者は団結しよう!」との力強いメッセージです。
動労千葉からも連帯メッセージを送付しました。
国鉄千葉動力車労働組合に送る団結メッセージ
戦闘的に闘う国鉄千葉動力車労働組合の同志の皆さん!私たち中国鉄道連合会は、国鉄千葉動力車労働組合の闘いに敬意を表して、「616世界鉄道労働者デー」に向かって確固たる私たちの団結を表明します。 貴組合の闘いとすべての集会を、私たちは断固支持します。
現在、中国鉄道も外注制と非正規職制を進めています。中国鉄道は国有企業で、再編して会社化され多くの鉄道労働者を失業させました。中国鉄道労働者の受けている不平等な待遇がありますが、いわゆる「法を以て国を治める」(という中国現政権の掲げるスローガン)によって、訴訟で解決しようとしても、その結果はさらに悲惨です。これが中国の国情です。
労働者の集会さえも禁止され、貴組合が行う全国集会の闘争など、中国ではまったくできません。先進的な労働者による一切の活動は監視・監督に遭い、「616世界鉄道労働者デー」の活動に至っては宣伝などできず、ネット上のあらゆる宣伝もみんな遮断され、削除され、封鎖されました。「憲法」が規定する言論の自由はまったく実現されず、ますますひどくなっていっています。
中国鉄道では、多くの指導的幹部がトントン拍子に出世し、最前線の仕事に従事することなく、短期間で高官となります。彼らの両親・義理の両親も高官で、このような「偶然」がいつものことです。
国有企業の指導的幹部は、大胆に放言し、ずうずうしくも「指導的幹部は労働者たちを養っているのだ。労働者は恩を感じるべきだ。」と言い放ちます。彼らは違法に規律を乱して労働者の権益を奪います。彼らの犯罪はプラスの力とされますが、労働者が法によって自分たちの権益を守ることはマイナスの力とされます! 彼らは「汚職や腐敗はどこの国にもあるので、中国の官員だけではない。」と言います。彼らは「服従と賛成はプラスの力となるが、反対や批判はマイナスの力だ。」と言います。彼らはさらに「鉄道では指導的幹部が労働者を養っている。鉄道労働者の毎月の賃金は数千元で十分だ。足るを知るべきだ。」と言います。中国武漢鉄道局のある616鉄道労働者権利擁護運動の代表は、鉄道局によって報復され、罠にかけられ、家庭は崩壊し、さらに一年の入獄となり、このために仕事も失いました。
彼らは安全を口実にして、計画し、組織し、何の躊躇もなく搾取し、場合によっては命を奪います。彼らは労働者を機械に変えて動かし、超負荷で動かし続け、休息も保養も与えません。そしていつか死に至ると、彼らはさらに平然と恥知らずな弁解をするのです。
このような国有企業では、しばしば過労死が発生します。一人の仲間が死にました。無念、屈辱、心痛をもって去りました…その豊かとはいえない家では、この時から一家の大黒柱を失い、子どもであり、夫であり、父親である人を失ったのです。
私たちはさらにもう一人の仲間をうしないました。すばらしい戦友でした。しかしこの幹部たちの眼には、この人物は壊れた機械だったのです!
現実を直視し、私たちは兄弟に祈ります。天国ではもう過労はないだろう!良い人には良い報いがあるだろう! 善良が良知を喚起することを! 犠牲が人間性を呼び起こすことを!
中国鉄道労働者の賃金待遇は幹部と比べようもなく、労働者の月給が数千元なのに、幹部の月給は労働者の数倍です。労働者は住居も分けてもらえませんが、幹部の住居は一人ひとり与えられます。
動労千葉の労働者が、1047人の国鉄労働者の「解雇撤回・現職復帰」の旗を掲げて闘争をなお続けていることを知っています。日本の最高裁も、この歴史的大攻撃は不当労働行為の強行であると認定しました。ここにおいて皆さんは、新たな段階の闘いへの橋頭堡を築きました。
アメリカの中国領事館の前では「616世界鉄道労働者デー」のロゴの入った幕が掲げられました。私たちは国際団結が求められており、労働者の解雇、リストラ、労働強化、外注制と非正規職化攻撃に断固対決していかなければなりません。山河は異なった異国でも、同じ太陽と月が輝いています。全世界の労働者は団結しよう!
コロナ感染が激しく広がり、ロシアがウクライナに戦争を発動したことに反対して、中、日、韓、アメリカの労働者は団結して、ロシアの侵略戦争を阻止しよう! 搾取もなく戦争もない社会環境を作り出すために奮闘しよう!
今年の「616世界鉄道労働者デー」が、平和で楽しく、幸せであることを祈ります。
中国鉄道労働者連合会
2022年5月18日
616世界鉄道労働者デーへの連帯の書
616世界鉄道労働者デーを推進する中国の鉄道労働者の皆さん!
熱い団結メッセージを頂き、心より感謝いたします。中国の鉄道労働者が置かれている過酷な状況を打ち破るために、共に闘っていくことを誓います。
日本でも、労働者の生活は日々悪化しています。3年間にわたって続いているコロナ感染に加え、ウクライナ戦争に起因する円安によって、今、急激なインフレが進行しています。物価高と低賃金の中で、生活できない労働者が一挙に増大しようとしています。
日本政府は国家財政の破綻を無視して軍事費増額を強行する一方、社会保障費を大幅に削り、年金制度や生活保護制度を崩壊に追い込んでいます。コロナ感染継続の中、まともな治療も受けられないで死亡する人々の人数が毎日新聞に掲載されている状況です。
JRはこの情勢に便乗し、人員削減・合理化・労働強化を強力に推進しています。正社員を削減し非正規雇用を拡大するとともに、外注化・分社化を進め、鉄道労働者の労働条件と権利をますます悪化させています。労働者をバラバラにしその団結を解体することで、労働組合を解体する攻撃です。
さらに、職名の廃止と業務の融合です。運転士や車掌の職名をなくし、すべて「乗務係」に変えました。この攻撃は、安全を度外視してワンマン運転を拡大し、近い将来には列車の自動運転を目指す考えを背景としていますが、鉄道労働者全体の労働条件の改悪はもとより、労働者としての仕事にかけた誇りをも奪う攻撃です。
さらにJRは「輸送密度」なる概念を再び持ち出して、それが2000に達しない膨大な路線を廃線に追い込む意図を表明し、鉄道・教育・郵政・医療など地方の社会的存立基盤の切り捨て攻撃の最先端を走りだしました。
私たちは「解雇撤回・現職復帰」の旗を高々と掲げて、このような攻撃に対して職場で闘いを続けています。
このような状況は、単に鉄道労働者だけに襲い掛かってきているわけではありません。特に若い人たちはほとんど非正規職・低賃金で、将来の生活の保障もなく、結婚もできない人が増えています。そこに今、インフレが襲い掛かり、彼らの生活をどん底に突き落とそうとしています。食べられない人が日本でも膨大に生まれようとしています。
ウクライナ戦争は、アメリカ・NATOによって追いつめられたロシアが火をつけた戦争です。ロシアの侵攻は絶対に許せませんが、これはアメリカ・NATOの対ロシア政策が引き出した戦争です。また同時に東アジアでは、5月24日、東京でQUAD(米・日・豪・印の戦争会議)が開催され、台湾海峡問題を巡る緊張が激化しています。沖縄・南西諸島に中国を射程に入れた中距離ミサイル配備など、戦争策動が加速させられています。
資本主義経済の破綻と労働者の生活破壊の中で、侵略戦争が始まり、労働者が戦争に動員されていく時代が再び到来しようとしています。
これに対して私たちは、再びの侵略戦争を絶対に繰り返さないため、地域・職場で、自国政府の戦争発動、参戦に反対して全力で闘って行く決意です。
生活破壊と戦争を許さず、労働者は今こそ国境を越えて団結しよう!
616世界鉄道労働者デーを、労働者の権利を守り、戦争に反対する闘いの日として、全世界で声をあげよう!
私たちも7月17日に国鉄労働者集会を開催し、皆さんに連帯して闘います。
団結して、ともに勝利を!
2022年5月31日
動労千葉国際連帯委員会
「616世界鉄道労働者デー」とは、私たちと連帯関係にある中国鉄道労働者連合が、1923年京漢鉄道ストライキ(以下参照)を継承して2013年に立ち上げた闘いの日です。
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二・七事件としても知られる。
1923年2月1日、当時中国最大の鉄道だった京漢鉄道(北京〜漢口間)の労働者が総工会結成の大会を鄭州で挙行した。同鉄道を支配する直隷軍閥の呉佩孚(ごはいふ)はこの大会を武力で解散させた2月4日から始まった2万人の労働者による全線に渡る抗議のストライキに対し,2月7日,呉佩孚は軍隊を出動させて大弾圧を行った。
総工会本部のあった漢口の江岸鉄道工場で32人の労働者が殺されたほか,鄭州,長辛店など工会の各拠点が襲われ,全線で死者40人以上,負傷者数百人,被投獄者40人以上,被解雇者1000人以上という大弾圧となった。