東労組が乗務員勤務制度改悪提案の裏切り妥結に突き進もうとしている。7月に発表された職場討議資料でも、最後に「今後のスケジュール」として「8月 本部―本社間 妥結」と明言されているのだ。
また、東労組は8月9日に乗務員勤務制度に関する集会の開催を予定している。それは、乗務員の気持ちを踏みにじり、裏切り妥結を現場労働者に強制していくための場だ。乗務員勤務制度改悪と賃金問題の交渉もすでに第2回の基本交渉を行っている。形式的にあと1、2回の交渉を行い、その場で妥結ということも十分に考えられる状況だ。
労働組合が現場労働者を裏切るな!
交渉内容を見ても、東労組は率先して裏切りに走ろうとしている。たとえば、標準数についても会社が「考え方は変わらない」としたことで、「確認!」と成果のように打ち出している。
しかし、会社は以前から標準数の考え方は変わらないとしてきた。問題なのは、「本線乗務員が標準数を下回っても、支社課員などが乗務すれば業務運営できる」と回答していることだ。短時間行路に支社課員や指導担当が乗務させることで、本線乗務員の極限的な人員削減を行うということだからだ。
東労組との団交でも、「標準数100として、本線乗務員が90名になったら残りは支社・指導担当が乗務する」「区だけで要員を見ることはなくなる」と回答していたではないか。東労組幹部はそれをごまかし、現場労働者を騙し、すべてを容認しようとしているのだ。こんなことを許すことは絶対にできない!
乗務員勤務改悪を認めてはならない
今回の乗務員勤務制度改悪の提案は、鉄道で働くものとして、労働組合として決して認めてはならないものだ。
会社は短時間行路の設定と、他の行路の拘束時間延長、実乗務時間増=労働強化をセットにして提案してきている。今でさえ限界を超えた状態から、さらなる長時間行路・ロングラン行路を乗務員に強制するというのだ。
しかも、それを「1日あたりの労働時間を変えないから労働強化ではない」「乗務員の健康や安全に影響はない」と開き直っている。会社は乗務員の命も鉄道の安全も一顧だにせず、ただただ合理化を推し進めようとしているのだ。乗務員に「死ね」というのか! 本気になって怒りの声をあげなければならない問題だ。
乗務手当についても、会社は「手当総額は変わらない」という。
しかし、乗務員特有の手当てを廃止するということは、特殊勤務手当(乗務手当)廃止の枠組みが作られるということだ。いったん許せば時間額・キロ額を含めた乗務手当全廃まで、際限のない攻撃が開始されることを意味する。「当面の不利益がない」といったごまかしに労働組合が加担し、現場労働者の権利を奪うなど言語道断だ。腹の底からの怒りをもって弾劾する!
職場に闘う労働組合を蘇らせよう!
今回の提案は、乗務員の極限的な労働強化や人員削減、特殊勤務手当(乗務手当)廃止や乗務員勤務制度そのものの解体に行きつくものだ。乗務員の労働条件を解体することを通して、JRで働く労働者に別会社化・転籍を強制し、JR・関連会社で働くすべての労働者の権利を根本から解体する攻撃だ。会社が狙うJR大再編―「第3の分割・民営化」攻撃の本丸であり〝このために東労組解体に乗り出した〟といっても過言ではない攻撃だ。
そして、会社はJRを「労働組合の存在しない会社」にしようとしている。労働者がどんなに惨めな存在に突き落とされても、一言も声をあげられない。絶対に、そんな職場にさせてはならない。「労働組合のない会社」など許すわけにはいかない。
会社の合理化施策を止めるために必要なのは現場労働者が職場から団結して反撃に立ち上がることだ。そのためにも、職場に闘う労働組合をよみがえらせることだ。
すべての仲間は、東労組の裏切り妥結を許さない怒りの声をあげよう! 動労千葉とともに職場に闘う労働組合をとり戻し、反撃にたとう!