国鉄闘争全国運動7・1全国集会  報告集が完成

国鉄闘争を先頭に改憲阻止する

田中康宏(動労千葉委員長)

 30年以上にわたる国鉄闘争へのご支援に心から感謝を申し上げます。私たちは勝利に向かってあきらめることなく闘い続けます。その道が、闘う労働運動の復権・再生の道だと信じるからです。
 安倍政権が「働き方改革」法案を強行しました。労基法あるいは労働基本権を最後的に解体する最後の一撃を加える意図をもった重大な法案です。憲法改悪攻撃がこういう形で始まった。満腔の怒りを込めて法案強行を弾劾し、だけど闘いはこれからだと宣言したい。
 いまJRの職場は大変な攻撃の嵐のさなかにあります。
 JR資本は、国鉄分割・民営化に次ぐ労働運動の破壊攻撃を開始した。分割・民営化と首切り に賛成した御用組合さえ許さない。2月から4か月余りで東労組から3万6千名が脱退した。しかも会社はこれに代わる御用組合も組織しようとしていません。労働組合が存在しない企業にしようとしている。
 30年前に中曽根が貫徹できなかったことを安倍政権がやろうとしている。労働運動の伝統あるJR・国鉄の職場で労働組合そのものを抹殺することを通して労働組合が存在しない社会をつくる戦後最大の労働運動解体攻撃の渦中に私たちはある。
 これは改憲攻撃そのものです。動労千葉は、この新たな労働運動解体攻撃と真正面から対決して闘いぬくことを宣言したい。
 なんのために御用組合までつぶしているのか。JRを根本から解体し、何百もの会社に分社化し、すべて非正規化してい くためです。「働き方改革」そのものです。
 だけど、どんな攻撃があろうと労働組合がこの世から消滅することはありえません。むしろこういう攻撃が掛けられる中で「職場には労働組合が必要だ。労働者には団結が必要だ」という原点が甦る。その原点をめぐり戦争か改憲か、労働者が社会の主人公として登場するのか、そのことが問われている。
 私たちは5月28日、新しい労働委員会闘争を開始しました。1047名の解雇撤回を求める新しい闘いです。
 なぜ30年たって新しい労働委員会闘争なのか。
 30年にわたる闘いが真犯人を突き止めた。国鉄改革法で、民営化されたJRに雇用は継承されず、新規採用だからJRに法的責任はないと法律で決められた。僕らはこれと30年闘って きた。でも真犯人、解雇の責任がJRにあったこと、それが不当労働行為だったことを突き止めた。これからが闘いです。
 新しい解雇撤回闘争を決断した理由はそれだけではありません。戦後70数年に及ぶ日本労働運動の原点は「戦争だけは二度とさせてはならない」「憲法だけは変えてはならない」でした。これをめぐって分割・民営化に反対し首をかけてストライキに立った。そして30年間、僕らは改憲を立派に止めてきました。
 問題になっているのは、韓国の民主労総のような闘う労働組合を日本で自分たちの手で再建することです。この集会を新しい出発点にしたい。
 動労千葉は、夏から来年3月のダイ改にかけて数波のストライキを配置し、日本の労働運動再生の新しい1ページを開く ために闘います。国鉄闘争を先頭にして憲法改悪と戦争への道を阻止しよう。闘う労働組合を再生させよう。

現場で闘うことが希望を与える

武谷新吾(全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部書記次長)

 関西生コン支部にも、あらゆる手を尽くして弾圧がきていますが元気にがんばっています。資本・経営側は「威力業務妨害」「強要未遂」とレッテルを貼って攻撃していますが、ストライキは業務妨害するわけだから業務妨害でなかったら要求は貫徹しない。
 韓国の民主労総が大衆を巻き込んだ闘いでパククネを打倒し、トランプがびびった。韓国はすごい攻撃にさらされています。逮捕は当たり前、個人に損害賠償請求されて下手したら家も追い出される。
 6月、関西生コン 支部に有利な仮処分が出て、命令を根拠にすぐに行動に入りました。大きく潮目が変わりつつあります。お盆までには完全にひっくり返して11月集会には良いDVDを皆さんに見ていただきたい。相手を叩きのめしてから皆さんにご披露したい。
 いずれにしても、「働き方改革」、改憲、これはやっぱり我々が現場で丁寧に闘う、ストライキを打ち抜いた上で、眠っている労働組合、何をしたらいいかわからない労働者、特に閉塞感を持っている若い人たちに希望を与えるためにも、現場で闘うことが大事だと思っています。
 明日から何企業かストライキに入る予定をしています。すぐ帰って準備をして皆さんに良い報告ができるようにがんばっていきたい。

安倍とJRを串刺しにした料理を

中村吉政(全国金属機械労働組合港合同委員長)

 北海道から沖縄からいろんな闘いの報告、そして韓国からの報告。それぞれの労働組合の料理が紹介された。けれども何かが欠けている。安倍とJRを串刺しにしたバーベキューがない。メインの料理がない。それを私たちはつくらなければならない。
 全国にいろんな労働組合がある。百万人を抱える労働組合がある。けれども何一つモノを言えない。こんな時代ではダメなんです。我々が小さくても、少なくても声を大にする。それが私たちの役割です。
 これからも30年を超える国鉄労働者の闘いを支援し、共に闘う。そして本当に戦争につながる改憲を阻止するために、全力で闘いぬこう。

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