“職場内左派、地域に行くと右派。そこがおもしろい” ーー『甦れ労働組合』(中野 洋著)より

労働者は感性が鋭い
みんな分かっているわけだ。僕も生まれたのは東京だが、千葉の片田舎で育ち、そこで国鉄に就職して、機関区に入り、ずっと一緒に働いてきた。あいつはどこの高校を出て、だれと結婚してと、だいたい分かるわけだ。年中付き合っているから。新しい労働者が入ってくるだけであって、顔ぶれは大きくは変わらない。だから、舌先三寸でごまかすなどということはできない。いかに美辞麗句を並べようと、そんなものは何年もたてば見抜かれてしまうものだ。

日本の労働組合の多くは企業内組合だ。どこの組合でも、勤続二十年、三十年という人間が組合の三役をやっている。書記で入って、それでやっている人もたまにいるけれど、大体そうだ。そうすれば、あいつが何者であるかということも組合員はわかるわけだ。だからそこをしっかり見ている。
そしてこれは忘れてはならないけれど、労働者はものすごく鋭いということだ。要するに普段は余計なことをやっている者はいっぱいいる。酒を飲むのは好きだし、遊ぶことも好き、そういう連中だ。しかし非常に鋭い。だから一杯酒飲んでいても、酒飲みの冗談話の中でも、示唆に富むことを言う連中はたくさんいる。もちろん、受けとめる側がそういうふうに受けとめなければ、ただの冗談話で終わってしまう。僕はそういうふうに常に感じる。だから酒を飲むにしても、組合員と飲むのが一番楽しい。

修羅場をくぐってきている

しかも、動労千葉の組合員は今の日本の組合の中で、一番の修羅場をくぐっている。機動隊一万人に囲まれたストライキを経験しているのは、日本の労働者が六千万人いるとはいえ、ここの組合員だけだと思う。三里塚での激突の経験もしているし、あらゆる経験をしている。現場の労働者は、そういう修羅場をくぐってきている。そんなに一生懸命勉強するやつは少ない。これはちょっとまずいが。しかし、いわゆる感性というのは研ぎ澄まされている。だから僕も下手なことを言えないという関係にもあるわけだ。だから相当のことを言っても、組合員は受けてこたえる。
僕は結構、言いたい放題のことを言って、あまり隠さない。中野洋という人聞を、オブラートに包まないで、開けっぴろげにいくという性格だ。だからどこに行っても、組合員の前でも言いたいことをいう。もちろん、そうして組合員の動向がどこにあるかということを常に感じる。

組合民主主義とはそういうことだ

組合民主主義と言うけれど、動労千葉はあまり採決など多くない。組合大会も、いろんなところで、だいたい執行部案で「しゃんしゃんしゃん」だ。しかし、そこで組合員がどういう表情をしているのかによる。この方針はあまりグッときていないな、これは組合員はその気になったなと、わかるものだ。それをわかった時に執行部であるわれわれが何をやるかということだ。組合民主主義とはそういうことだ。採決を行って、賛否をとればそれで組合民主主義というものではない。それは仮に百%賛成であっても、形式的にはそうであっても、そうではないということを、ちゃんと感じないといけない。例えば職場集会に行って、沈黙を守っている場合には、そういうことだ。それは発言するにしても、まったく枝葉のことから始まって本質に迫ることがあるけれど、組合員が同じことをしゃべる場合でも、それでもどういうスタンスで言っているかを理解するということだ。
そこをちゃんと受けとめられるのが指導部だと思う。一番それを大事にしょうと言っている。長年やっていればわかる。組合員たちが何を考えていて、何に不安を持っていて、今度の闘争はえらく気分をよくしているとか、ちょっと日和っているなとか、いろいろ分かるわけだ。それと組合の幹部たちがその気になって、自分の全生涯をかけてやるということがなければ、それはだめだ。組合員は自分たちのリーダーを選ぶ権利を持っている。だから僕も、もう少したったら「いらないよ」ということになるかもしれない。また、ならなければいけないと思う。今のところは僕を選ぶと言っているからまだ必要としているけれど、あと数年たったら、それは「お前なんかいいよ」となるだろう。ならなければ困る。

現実の生きた運動の中から

僕が主張してきた労働組合観、労働者観というのは反スターリン主義と言える。スターリン主義というのは、「かくかくしかじか」と説明することができるが、結局スターリン主義も一つの運動だ。運動というのは大衆運動、労働者階級の運動である。つまり、労働者階級にとってスターリン主義とは何かということだ。路線的に日共はこうだと、議会主義を標榜する党派だからこうなったと言っても、それだけではおもしろくもおかしくもないだろう。
スターリン主義とは何かということは、とくに革マルとの闘争に現れている。革マルなどは「労働者は埃(ほこり)だ」「自分たちはエリートだ」と言っている。つまり革マルは典型的な労働者蔑視だ。だから労働組合では、革マルにあらゆる金を提供するのが当たり前で、労働組合の金を、自分たちのために使うなどということを当然のようにやる。「自分たちはエリートだ、労働者階級を指導してやるんだ、出来の悪い労働者たちを、自分たちが指導してやるんだ」と。こういう考え方だ。これは動労、いまのJR総連の中に如実に出ている。
また、日共も同じだ。具体的には、日共はスターリン主義者そのものだ。そして、革マルは「反スタ」論を掲げるスターリン主義者だ。だから、そういうスターリン主義、彼らの路線とどう決別してここまで闘ってきたのかということだ。現実の生きた運動の中からスターリン主議批判や革マル批判を豊かにしていくことが大切だ。とくに労働運動的に明らかにしていくことが必要だ。

マルクス主義の根底にあるもの

一人ひとりの労働者の持っているエネルギー、労働者性に基礎を置く。これがマルクス主義の真髄だ。それがなければプロレタリア革命は成り立たない。「ロシアでたまたま、ああいうふうになっただけかも知れない」ということになる。マルクス主義というのは、労働者階級を獲得し解放する思想だ。だから労働者の持っているエネルギー、力のすばらしさや、一人の人間が本気になった時にどれだけ強い力を発揮するか。こうしたことが、いわばマルクス主義の根底にある。ここがあるから革命が可能になるわけだ。革命は、労働者一人ひとりのものすごい飛躍を生み出す。今までのいろいろな資本主義的な汚物や例えば「首になりたくない」とか、家族問題や、いろんなことを乗り越え、振り切って、自分の持っているエネルギーを飛躍的に出す時に初めてその力を発揮し、実現するわけだ。

職場内左派、地域に行くと右派

動労千葉の分割・民営化の時の闘い、労働者の姿。「あれが一つの革命の現実性の姿なんだ」と言っている。あの程度は労働組合の範疇(はんちゅう)でできることだ。労働者が一旦、「首になってもいいんだ」と腹を固めた時にどういうことをやるのかということだ。革命というのは、そうした労働者階級に基礎を置くことだ。だから資本や当局は労働者と革命が一番こわい。
今、JR東日本では、動労千葉はなぜ闘うのだということが一番の問題になっている。われわれに対して「相手にしない」という態度を表向きはとっているけれど、一番注目しているのはここだ。それは動労千葉は世の中が何を言おうがストライキはやる。世の中で、だれでもやっている時はそんなにやりたくない。いずれにしても動労千葉がどう動くのか、なにを行うのかを徹底的に注目している。動労千葉は、おもしろい存在だろう。千葉みたいなところに、突然登場した。組合員も地元にいけば自民党選挙をやっているやつもいる。世の中は、職場内右派、地域に行くと左派というのが多い。ところがここは職場内左派、地域に行くと右派。そこがおもしろい。

新版-甦る労働組合
中野 洋 著
◆第1部 労働運動の復権
・国鉄1047名闘争の危機と動労千葉の前進/・甦る労働組合/・青年労働者こそ主役だ/・新自由主義と闘う労働運動/・反戦と改憲阻止を闘う労働運動/・55年体制の崩壊と新たな労働者の党/・労働者階級の自己解放
◆第2部 分割・民営化と国鉄労働運動
・国鉄の分割・民営化/・動労革マルの歴史的裏切り/・正念場のストライキ/・分割・民営化以後のJR体制/・国鉄闘争勝利の道
10/20発行

1800円

 

 

動労千葉のひとつの作風 ーー「本音で語りかけて、本音で話し合って、いっしょに進もう」『甦れ労働組合』(中野 洋著)より

どんなことでも悩みや苦しみを相談に乗れる、話し合える仲間がたくさんいる。そこで団結ができる。
僕は、動労千葉を結成した時など猛烈に言っていた。日本の労働運動の悪しき神話、つまり「闘えば分裂する」という悪しき神話を絶対に打ち壊さなければならない。労働組合というのは、「闘えば分裂する」という悪しき神話を絶対に打ち壊さなければならない。労働組合というのは、いざという時に力を発揮する存在でなければならない。もちろん労働組合だから敵の攻撃を全部はね返すことはできない。しかし、どんなことでも悩みや苦しみを相談に乗れる、話し合える仲間がたくさんいる。そこで団結ができる。お互いに助けあえる。こういうものに労働組合をしていかなくてはいけないと思ってきた。そして「労働者である彼らに徹底的に依拠して、絶対に信頼する」と思ってきた。
だから労働者というのは相当のところまでやる、実際にニンジンなどぶら下げなくても、一銭の得にもならないことをやるのが労働者であって、そこをとことんまで信頼する。口では「労働者階級を信頼しろ」とよく言う。しかし、そんなことを言っている人間に限って信用していない。だから動労千葉は、動労千葉の組合員を、徹底的に信頼する。なぜなら、信頼しなかったら、向こうも信頼するはずがない。人間一対一になって、こいつは僕を本当に信用しているなということにならないと、そいつを信用しない。だから、「死なばもろとも」というところまで、「お前らがずっこける時は僕もずっこけるんだ」「僕がずっこけた時はお前らもずっこけるんだ」と。そういう関係で、ずっと闘ってきた。
あの国鉄分割・民営化反対の闘争をとおして、結局、清算事業団も含めると四十人もの首を切られた。そして組合員の三分の二くらいが処分を受けた。それでもみんな腹を決めて闘ったから、国労のように二十万があっという間に三万人になってしまうことにはならなかった。

世の中は、動労千葉は特別な組合だと思っている。だが、中に入ればすぐにわかる

そして今でも動労千葉は、団結してことに当たっているということができる。闘って団結を強めていく、闘って敵の攻撃を最小限に食い止めていくことができたわけだ。それは動労千葉ではなくても、どの労働者でも、労働組合でもできることだと思っている。動労千葉だけがきわめて特別な組合ではないわけだ。世の中は、動労千葉は特別な組合だと思っている。だが、中に入ればすぐにわかる。動労千葉の組合員とつき合ってみればよくわかる。よその組合員と何が違っているか。何も違わない。ここに来ればみんなびっくりするわけだ。動労千葉は、みんな活動家のゴリゴリばっかりが集まっている存在だと思っているから。動労千葉のような組合は、外から見ているだけではわからない。

僕は、徹底的に労働者に依拠してきただけ

労働者の戦闘性について、いろんなことを理屈では言うわけだが、実際は労働者の言うことよりも資本のことを信用したり、別のところに依拠したりする日本の労働組合があまりにも多い。
しかし僕は、徹底的に労働者に依拠してきただけだ。労働組合というのはそれ以外に生きていけない。だから僕は別に変わったことを行ったつもりもない。それだけのことだ。それがよく「動労千葉って何でこんなにできるんですか」と言われるけど、特別のことを行ってきたわけではない。
だから何を行ってきたかというと、組合員に隠さない。ストレートにものを言う。そうすると、それはわかってくれる。今まで、かくかくしかじかのことやります、少しはわれわれの労働条件がこれだけ前進するとか、そんなことを言わないと組合員が納得しないようなところもあった。
それは労働組合だから、労働条件を維持・改善していくということは大きな目標だから、それはやる。やるのはあたり前だけど、それだけで、労働者が立ち上がるわけではない。
往々にしてそうだ。マルクスも言っている。「労働者というのは、百のうち九十九は負けるんだ」と。だからやはり負ける戦(いくさ)をやらざるをえない。だけどその中で僕たちの獲得目標をどこに置くかということを、相当はっきりさせてやる。九三年十二・一のダイ改阻止のストでも、具体的な目標は掲げているけれど、それが取れなかった。それはJR当局が、われわれの要求に対してビタ一分譲らないから。そして、組合員はそれを全部知っているわけだ。だけどこの闘争をやって、どんな情勢を切り開こうというのか、いったい何のためのストライキかということを、相当言うわけだ。ほぼ本音を言って、これでやろうぜ、とはっきり言う。
だからそこで初めて、組合員の労働者と指導部との間の信頼関係もできる。やはりうそを言ってはだめだ。ごまかしはだめ。口先でちょろまかすやり方、それが日本の政治家、労働組合のリーダーにも多い。それはやらない。本音で語りかけて、本音で話し合って、いっしょに進もうということを、動労千葉のひとつの作風として、ずっと行ってきた。

新版-甦る労働組合
中野 洋 著
◆第1部 労働運動の復権
・国鉄1047名闘争の危機と動労千葉の前進/・甦る労働組合/・青年労働者こそ主役だ/・新自由主義と闘う労働運動/・反戦と改憲阻止を闘う労働運動/・55年体制の崩壊と新たな労働者の党/・労働者階級の自己解放
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動労千葉の団結はいかにして形成されたか? 「甦れ労働組合」(中野 洋著)より

「俺は労働者だ」

動労千葉の団結はいかにして形成されたかとよく尋ねられる。それは、いろんな言い方ができると思う。人によってそれはいろいろ違うかもわからない。ただ、動労千葉の場合は、「俺は労働者だ」ということをいつでも忘れなかったということだ。大切なことは指導部の姿勢だ。指導部のうち出す方針だ。そこが労働組合の団結に大きくかかわってくるものだ。僕も現場に帰ればいつでも運転士だという気持ちがあった。重要なことは「自分は労働者だ」ということを忘れないことだ。

職場の労働者を徹底的に信頼する

もう一つは、職場の労働者を徹底的に信頼することだ。労働者というのは結構こすっからいところもいっぱいある。結構いろんなところを見ているし鋭い。ずるいところもいっぱいある。にもかかわらず、労働組合は労働者あっての組織であり、現場あっての組織だ。だから現場を徹底的に、たとえどんなに裏切られても、信頼する。もしくは、現場に依拠するということを貫くことがまず前提だ。
僕などは現場からのたたき上げだから、それを支持する仲間がいなかったら書記長にもなれなかったし委員長にもなれなかった。僕は誰かに指名されてなったわけではない。現場から上がってきたわけだ。いわば現場の、「労働組合はこうでなければならない」「こうであっちゃいけない」「今の労働組合は何だしという声を代表して、組合でだんだんと上の役職を務めてきただけの話で、僕を押し上げたのは現場の労働者だった。だから僕はどんな時でもそこを忘れない。そうすれば、現場の労働者が何を考えて、どういう気持ちになっているのか。いいことも悪いことも、大変なことも嬉しいこともわかるわけだ。そこに踏まえないと的確な方針も出てこないし、決断もおかしくなる。労働組合の指導者は、決断する時はしなければいけない。進むも引くも決断だ。そうした決断は現場を信頼し、依拠するところがらしか生まれてこない。もちろん、政治情勢を見抜く力や資本の動向を的確に判断する力も絶対に重要だ。しかし、指導者というふうに言われたら、それは当たり前のことである。つねにそうあるべきだと思う。だから大切なことは、現場から遊離してはいけないということである。何か自分が偉い者になったみたいに、おごりたかぶってはいけないということだ。

戦後の日本の労働組合、総評傘下の組合を見ていると、特にそう思う。みんな現場から労働組合の幹部に上がっていく。一定の役職につくと、対当局や資本との関係などでちやほやされる。向こうはいろんな意図があるからだ。するとすぐその気になってしまう。そういうことが多い。自分が偉そうな立場に立ったみたいな幹部が多い。革マルの松崎などもその典型だ。

労働運動や労働組合運動を行うのに、あまり難しく考えないほうがいい。そんなに難しく考えないで、自分も労働者だから労働者の中に入っていって渡り合い、いろいろやっていけばおのずから労働者はわかってくれる、理解してくれるという確信が大切だ。もちろん労働者は、普段はわけのわからないことも言っている。しかしちゃんと見ている。これを忘れるなということだ。
自分たちの指導者に対して、いろんな角度から、誰が信頼のおけるやつか、そうではないのか、見ていないふりをして見ているということ。これを忘れてはだめだ。僕は昔からこういう考えで、地のままで、かれこれ三十六、七年やっている。しかし、最初と今とは変わらない。自分でもそう思っている。その点では、あまり気張っていないから疲れない。
別に僕は組合員の顔色をうかがってやっているわけではない。組合員も僕が腹を決めれば、もちろん全部はともかくとしてもほとんどついて来てくれると信頼しているからだ。

新版-甦る労働組合
中野 洋 著 1800円
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・国鉄1047名闘争の危機と動労千葉の前進/・甦る労働組合/・青年労働者こそ主役だ/・新自由主義と闘う労働運動/・反戦と改憲阻止を闘う労働運動/・55年体制の崩壊と新たな労働者の党/・労働者階級の自己解放
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動労千葉鉄建公団訴訟 一審判決と二審判決の対照表(要旨)

●動労千葉鉄建公団訴訟

一審判決と二審判決の対照表(要旨)

12年6・29東京地裁・白石判決 13年9・25東京高裁・難波判決
国鉄による不当労働行為の認定 国鉄当局としては、いったんは原告らを含む動労千葉所属組合員をも基本的には採用候補者名簿に記載する方向で動いていた(少なくとも、これを排除する明確な方針をとっていたものではなかった)にもかかわらず、改革労協側の姿勢に触発されるなどして、動労千葉等、分割・民営化に反対する労働組合に属する職員を不当に差別する目的、動機の下に、本件名簿不記載基準を策定したと推認するのが相当である。国鉄が上記のような不当な目的、動機に基づいて本件名簿不記載基準を策定したことは、本件採用基準を解釈・運用する立場にある国鉄に与えられた裁量権の逸脱ないし濫用に当たるというべきであって、このような本件名簿不記載基準を策定して、原告らをJR東日本の採用候補者名簿に記載しなかったことは、原告らに対する不法行為を構成すると認定するのが相当である。 国鉄当局としては、当初は、一審原告らを含む動労千葉所属の組合員をも基本的には採用候補者名簿に記載する方針で同名簿の作成の準備を進めていた(少なくとも、これを排除する明確な方針をとっていたものではなかった)にもかかわらず、改革労協側の姿勢に触発されるなどして、国鉄分割・民営化に反対する姿勢を示していた労働組合に属する職員を、このような労働組合に所属していること自体を理由として、差別して不利益に取り扱う目的、動機(不当労働行為意思)の下に、本件名簿不記載基準を策定し、一審原告らに対しても、これに従ってJR東日本の採用候補者名簿に記載しなかったものと推認するのが相当である。そして、これを覆すに足る証拠はない。
JRに採用されたか否かについて(賃金相当額) 本件名簿不記載基準が策定されなければ、原告らは採用候補者名簿に記載され、その結果、JR東日本に採用されたはずであるといいうるから、上記不法行為に基づく損害として、原告らがJR東日本に採用されたであろうことを前提にした経済的利益(逸失利益)を観念する余地があるということはできる。
しかしながら、不法行為に基づく損害賠償請求権と、雇用契約関係の存続を前提としたいわゆるバックペイ(無効な解雇後の賃金)の請求権とは、もとよりその性質が異なるものであり、上記不法行為の実質は、原告らに対する国鉄によるJR東日本への採用妨害行為というべきものであって、原告らが労働能力を喪失したわけではなく、上記不法行為と相当因果関係のある損害としては、原告らが他に再就職する可能性を念頭に置いて、一般的、客観的見地から再就職するのに相当と考えられる合理的期間の賃金相当額のみを認めるのが相当であると解される。〔清算事業団において再就職促進法が定める〕3年という期間が再就職に要する期間として十分なものといえることに照らすと、上記合理的期間としては、3年間と認めるのが相当である。したがって、上記3年分の賃金相当額に限られるというべきである。〔清算事業団在職中の収入を損益相殺して、逸失利益を算定。原告1人当たり約242万円~127万円〕
仮に、一審原告に対して本件名簿不記載行為が行われなかったと仮定した場合でも、一審原告がJR東日本の採用候補者名簿に記載された上、同社に採用されたはずであるとの証明はいまだなされていないというべきである。
JR東日本は、国鉄とは別個独立の新法人であり、経済活動の一環として雇用契約締結の自由を有しており
、自己の営業のために労働者を雇用するに当たり、いかなる者を雇い入れるか、いかなる条件でこれを雇うかについて、自由にこれを決定することができる以上、採用候補者名簿に記載されることが、直ちに同社に採用されることを意味するものではない。
JR各社(その設立委員)は、採用候補者名簿に記載された国鉄職員を全員採用したが、これは、国鉄において、本件基準に照らして採用することが不相当であると判断する職員を採用候補者名簿に記載しないとする方針の下に同名簿を作成していたことを前提としたからである。仮に、採用希望者の全員を同名簿に記載する方針の下で同名簿が作成された場合においては、上記JR各社(その設立委員)が同名簿記載の者全員を採用したか否かは明らかではないというべきである。
慰謝料について 国鉄による本件名簿不記載基準の策定は、設立委員会へ採用候補者名簿を提出する直前に急遽策定されたもので、その結果、原告らはJR東日本に採用されなかったものであり、不採用となった当時、原告らに対しその不採用の具体的理由すら明らかにされなかった。原告らが、長年国鉄に勤務を継続しており、その職場に愛着を有していたのは想像に難くないこと、他方で、原告らは、第1波スト、第2波ストという動労千葉による公労法違反のストライキに関与しているもので、そのこと自体は否定的に評価せざるを得ないこと、その他の諸般の事情を総合的に考慮して、前記財産的損害とは別に国鉄による前記不法行為による慰謝料としては、一律に各300万円と認めるのが相当である。 一審原告らは、国鉄がJR東日本の採用候補者名簿を作成するに際し、国鉄から本件不記載行為により違法に不利益取扱いを受けたことで、国鉄から正当な評価を受けて、JR東日本の採用候補者名簿に記載され、JR東日本に採用されることに対する期待をそれぞれ侵害され、また、動労千葉に加入していることによりかかる差別を受けたものである。上記期待については、本件不記載行為がなければ一審原告らがJR東日本に採用されたはずであるとまでは認められないものの、本件の事実関係の下では、一審原告らが採用された可能性は相当程度あったことも否定できないから、不法行為の侵害の対象となる法的利益として認めるのが相当である。上記精神的損害に対する慰謝料は、本件違法行為の態様、被害の重大性等を総合考慮すれば、1人当たり500万円と認定するのが相当である。

 

職場闘争について 中野 洋 「俺たちは鉄路に生きる2」 より

職場闘争について 中野 洋 「俺たちは鉄路に生きる2」 より


◎職場闘争は職場支配権をめぐる闘いであり、激しい党派闘争である

その上で、この一〇年間の闘いの中で、重要だと考えたことをいくつか挙げます。
まず、職場闘争というのは本質的に職場支配権をめぐる闘いだということです。職場支配を組合側が獲得する闘争である。したがって非常に大変な党派闘争であるということです。党派闘争というのは、何か社会党と共産党が対立するとか、革マル派と中核派が対立するとか、そういうことだけじゃありません。そういうことも含まれますけれど、一番の党派闘争は、資本との闘争です。資本・当局が日常不断にまきちらす思想、イデオロギー、あり方、これとどう闘うかということが一番の党派闘争です。それをめぐって労働者の中にさまざまな考え方が、日和見主義も含めて生まれてきます。それとの闘いをしなくちゃいけない。そういうことを土壌にして、動労千葉の場合には、共産党的な傾向を持っている人たちとの闘いとか、革マル派との闘いとかに本当に打ち勝つ力を持たないと、職場闘争もできないという状況にあった。

◎資本(当局)に対する怒り、組合ダラ幹に対する怒りと目的意識性(権力奪取)があればテーマはいくらでもある

職場闘争の核心は、資本に対する怒り、国鉄の場合は国鉄当局に対する怒りです。資本に対する怒りのない労働者に、職場闘争ができるはずがない。それから、こういう状況に追い込んでいる組合のダラ幹に対する怒りがなかったら職場闘争なんてできない。
もうひとつは、「よーし、見ていろ。いつか俺たちがこの組合の権力を握ってやる」という目的意識性です。激しい目的意識性がないかぎり、激しい職場闘争はできません。だって自分たちの所属している労働組合をわれわれの手に握る以外に、闘う労働組合になるはずがないんだから。他人がやってくれるわけじゃない。そういう意識性を抜きに職場闘争はありません。
だから職場闘争は、その渦中で多くの労働者の支持を集め、それを提起した活動家たちの権威を高めていきます。そういう闘いを日常不断に形成していかなかったら、権力なんてとれるはずがない。権力をとるということは、所属する組合員の圧倒的多くの支持を得るということでしょう。支持を得なかったら権力はとれないんだから。そういうものとして職場闘争は考えなければならない。
そうすればテーマはたくさんある。僕が登場するまでは、機関助士に大スコ闘争という発想はない。カーテンを降ろそうなんていう発想もない。僕は当局に対する怒りがあり、労働者が不当に扱われている状況に怒りがあり、労働者は誇りを持たなきゃいけないという気持ちもあって、こういう状況を当たり前だとしている組合幹部も許せなかった。だからこういう発想が、後から後からどんどん出てくるわけですよ。だけど、みんな「助役さん」「区長さん」と言っているわけで、誰も不思議に思わない。やはり労働者は誇りを持たなきゃいけないと思った途端に、「それはおかしいじゃないか」という発想が生まれるわけです。
だから僕は、「職場闘争ってどうやってやるんですか」と聞かれると、「それはおまえが考えろ」と答える。秘伝を明かすわけにはいかない。「そんなこと、おまえが自分で見つけろ」って。そんなの、産別によって、職場によって、全然違うわけで、医療職場で大スコ闘争なんて言ったって、全然見当もつかないじゃないですか。自分でとことん考えて自分で見つけだす、そういうスタンスを身につけるということだよね。

◎すべての職場闘争は、さしあたり少数(一人)から始まる。したがって最初から成功するはずがない。「失敗は成功の母」

もうひとつは、すべての運動はさしあたり少数から始まる、一人から始まるんですね。これは当たり前です。あらかじめ多数から始まる運動なんて聞いたことがない。一人で始める。その一人がだんだんと増えていくということですよ。だから最初からうまくいくはずがない。まして世の中、職場にいる同僚は他人さまでしょ。他人さまがそう簡単に言うことを聞いてくれるわけがない。それをやるためには、自分がそれなりに努力して、人一倍いろんなことをやらなかったら、周りの労働者は認めないですよ。うまくいくわけがない。
だから失敗を恐れるな、ということです。失敗に失敗を重ねて、その時に、なぜ失敗したのかということを考えるということだよね。「失敗は成功の母」で、僕だって失敗だらけです。まだ権力をとっていない時は、多少の失敗をしたっていい。権力をとってから失敗すると大変な影響が出るけれど。大いに失敗して結構です。大してダメージを受けないですよ。だから失敗を恐れるな。一人から始まる。正義はそもそも少数から始まる。多数派の正義なんて、世の中にあったためしがない。そのことは覚悟してもらいたい。

◎職場闘争とは、敵の弱点・矛盾をつき、味方の団結を強化・拡大する闘いである
これが原則なんです。大スコ闘争と言ったら、受けに受けた。周りがなんと言おうと受けた。カーテン闘争も受けた。これだったら受けるなってことは、一緒に働いている労働者だからわかるわけです。一緒に毎日石炭をくべていた。毎日、気動車の運転士をやっていた。そういう経験をしているから、何が問題なのか、わかるわけですよ。だからこういうことをやったら受けるなっていうのは、これは感性、感覚の問題としてもわかる。
職場闘争というのはテーマはたくさんあります。逆に言えば資本や当局のやることには全部反対。いいことなんてひとつもない。すべて、労働者をいかにこき使うかというためなんだから。と言って、全部がテーマになるはずもない。その中から「これならいけるな」という見極めが必要なんだよね。全部やっていたら体がもたないし、全部やる必要はない。ビラかなんかで「反対」と言っておいたらいいんです。その中で、10のうち1つくらいは必ず、「これは」というのがある。そこに狙いを定めてやる、ということです。
そして、これは敵の弱点を形成しているというところを見つけだすこと。僕らは運転職場ですから、運転職場で当局の最大の弱点は、安全ということなんですよ。つまり安全に列車を走らせるということは、何にも増して優先されなくちゃいけない。これは逆に弱点なわけです。敵のやってくることで安全を無視することがいっぱいある。これを逆手にとってやったのが、反合理化・運転保安闘争です。安全問題について、不安全でいいと言う人はいない。だからここは敵の最大の弱点です。
あらゆる企業で、建前というのはあるわけです。例えば医療の場合には、病気になった人たちを治さなきゃいけないわけですよ。それがどうでもいいなんて言う病院だったら、つぶれるんだよ。郵便局だって必ず建前はある。だけど効率化を進めていくと、そういう建前をすぐ忘れる。だからそこに弱点が生まれる。それを見抜く力が大切です。これは目を皿のようにして見るんですよ。「やつらに、一回は嫌というほど一泡くわせたい」という気持ちがなければダメです。それはそうだよ。「こんな低賃金でこき使いやがって、ふざけんじゃねぇ。人間扱いもしないで」と思っていたから、年中そういう目で見ていたんです。そうすると、テーマはたくさんあります。
もちろん組合はダメ組合であり、われわれは指令権もない。そういう中でなおかつ、核心は、多くの現場の労働者がその気になったら、指令もへったくれもないということなんです。
だから職場闘争というのは、やろうという活動家の主体の問題ですね。本気になって闘争をやろうというふうに常日頃考えたら、必ずテーマはある。「中野さん、ちょっと職場闘争のやり方を教えてください」なんて、冗談じゃない。この薬を飲めばうまくいきますよ、なんていう万能薬はないんです。

◎核心は献身的・意識的活動家集団の質と量によって決まる

 そして重要なことは、意識的・献身的活動家集団をいかにつくるかということです。献身的ということは、もっと平たく言うとプライベートの時間を犠牲にするということですから。所帯者だったら家庭生活も犠牲にするということですよ。全部とは言わないけれど。そうじゃなかったら献身的にやれっこないですよ。
献身的・意識的活動家をどうやってつくり上げるか。最初からは無理ですよ。だんだんと労働者はそうなっていく。つまり、労働運動に人生を捧げる人たち。大なり小なり、そういうことも覚悟してやっている人もいるし、そういう過程に入りかけて、どうしようかと思っている人もいる。「やっぱりこれでやる以外ない」と思っている人もいるわけです。そういう人たちが何人いるかによって、職場の力関係は決まっちゃう。
もうひとつ重要なことは、自分たちが組合の権力を掌握した時、「何をしたらいいのかわからない」というのでは、権力を掌握する権利はない、ということです。職場闘争をやっている過程で、その職場の、例えば動労の場合には、電車がどういう構造になっているのか、電車はどういうシステムで走るのかとかいうことを知るわけです。そういうことに精通し、それをめぐって闘いをやるから。だから僕は運転士ですけれども、検修関係のこともよく知ってましたよ。職場闘争をやるために一生懸命に検修規程を読んで、それでいろいろ方針を出すわけです。「こういう規程があるから、この規程を利用して、こういう闘争をやろう」みたいなことばかり考えていましたから、熟達していくわけです。
それから国鉄のダイヤというのは、二分目盛りと言って、非常に短い幅で書いてあって、そのとおりに電車はみんな走っているんですよ。こういうものを書けるようになるには、10年かかるんですよ。10年かかっても一人前じゃない。あれをぱっと見てわかんなきゃダメ。職場の中で、職場闘争をやっているうちに、そういうことは全部熟達してくるわけです。それと同じように、組合員を団結させるためにはどうしたらいいのかということもわかる。敵の攻撃が何を意味するのかということも、職場闘争をやっていく過程でわかります。
僕は33歳で動労千葉地方本部の書記長になりましたが、その時に一番困ったのは財政問題でした。財政だけは職場闘争の中で訓練されないんですね。書記長になるとカネを使う権利があるし、現場にも下ろさなくちゃいけない。しかし財政担当の書記の女性に、にべもなく、「書記長、こんなカネは落とせません」と言われましたよ。それからもう悔しくて悔しくて、一年間、組合の財政について、会計規則を一生懸命読んだり、過去のデータをさかのぼって調べたりして、一年後にはもう立派に文句を言わせないようにしました。
労働組合の指導部を握るというのは、あらゆることをやらなきゃいけない。だって当局との団体交渉も、向こうの攻撃がどういうことなのかを読み切れなかったら、交渉ができないでしょう。そういうことから始まって、教宣活動、組織活動、財政活動、総務部の活動、あるいは共闘の分野、全部やるわけですよ。そういう闘いをいきなり何も知らない活動家が、「はい、書記長をやりなさい」って言われても、できるわけがない。
僕は33歳まで10年間、そういうことをやっていましたから、財政問題以外はあまり困らなかったですね。あとは、例えば指令文の書き方や、当局に対する申入書の書き方なんて、先例があるんだから、それをちゃんと見ればわかるわけです。
根本は、当局の動向と、こういう攻撃をかけられたらどういうふうになるのかということがつかめなかったらできないということです。現場の労働者は、こういう場合にはこういう反応をするとか、こういうことではものすごく団結を強めるとかということは、職場闘争の中でつかむことができるわけです。

◎職場闘争は将来、組合指導部になるための能力形成の戦場である

だから職場闘争は、組合の指導部としての能力を形成する場であると言えます。これをやっていないと、地方本部などの指導部、書記長、副委員長、委員長というポストは勤まらない。組合の権力を握ると、その時に何をやるかということが直ちに問われるんです。それによって器量が出ちゃう。「あの野郎、過激派みたいだけど、たいしたことないな」と言われちゃうわけです。どうせ過激派と言われているんだから。過激派は過激派らしく、ちゃんと真っ当にやる。「あの野郎、過激派だけど、真っ当だな」というふうに思われるようでなきゃいけないんですよ。日常的な職場闘争の過程で、否応なしにその能力は形成されます。

国鉄闘争全国運動緊急の呼びかけ人会議 (会報63号)

8・23総決起集会へ
闘いはこれからだ!全国で網の目のような国鉄集会を開催し、11・1へ大結集を!
国鉄1047名解雇撤回の最高裁の上告棄却決定を受け、緊急の呼びかけ人会議を行いました。呼びかけ人の発言を紹介します。(文責は事務局)
解雇撤回へ闘い続ける
田中康宏(動労千葉委員長)
最高裁上告棄却という闘いの節目を迎え、ここまで闘いをご支援していただいたことに心からお礼を申し上げます。
6月30日の上告棄却は、7月15、16日の戦争法案の衆院強行採決と表裏一体だと思います。戦後70年の労働運動の歴史で、時間的に考えてもそのほぼ半分が国鉄闘争に規定された歴史でした。そういう点から言うと、今回の決定は、国鉄闘争に最終的に終止符を打ちたいという国家権力の意思が明確に働いていると思えてなりません。
そう考えると、この5年間の全国運動の地平は、戦後最大の労働運動解体攻撃を少なくとも貫徹させないで、陣地を守って最後の所で反撃の拠点を作ったところにあると思います。
もう一つは、国鉄改革法という問題と民営化、外注化、非正規化に対して労働者が闘えることを示してきた。
この二つが、国鉄闘争が切り開いてきた地平だと言っていいのではないかと思っています。
その上で最高裁に国鉄分割・民営化の採用差別が明確な不当労働行為だったことを確定させたことは本当に大きい。これを新しい出発点にしてすべての労働者の失われた権利と団結を回復する闘いがこれから始まると考えています。
第二の分割・民営化との闘い
これからの闘いの基本的な方向性は、一つには、不当労働行為をここまで明確に認定しておきながら解雇を撤回しないことは、解雇金銭解決の先鞭をつけたような意味がある。やはり解雇撤回の旗を掲げて闘い続けなければいけない。
二つ目には、戦争法案・改憲との対決です。国鉄闘争はこの時のために闘ってきたわけですから、戦争との闘いの先頭にもう一度国鉄闘争が立つことが絶対に必要と思います。
三つ目は、総評解散に次ぐ労働運動の再編との闘いです。連合ですら支配階級の側から見たら中途半端で、明確な改憲勢力にもう一回労働運動をひっくり返そうとしている。その先兵にUAゼンセンを押し立て、安倍と極秘会談までやっている。これも国鉄分割・民営化の問題として闘わなければならない。
四つ目に、職場における「第二の分割・民営化攻撃」との対決です。運転士も車掌も鉄道業務はすべて別会社に移してしまう攻撃で、それがグループ企業の大再編という形で始まっています。下請け会社の中では、千葉でも何百人規模での転籍が始まっています。これは、安倍政権が進めている社会丸ごと民営化と一つです。
これからの課題ですが、一番目は解雇撤回闘争を具体的にどう継続するかです。直接的には今度はJRに対して「解雇を撤回せよ」と要求する闘いを継続することになる。
二番目は、国鉄分割・民営化の最大の狙いでもある外注化・非正規職化粉砕闘争を全力で闘うことです。JR本体の労働者が10年、15年にわたって、外注化・非正規化させない闘いを非妥協的に展開した例はこれまでなかったと思います。
こういう闘いの前提の上に初めて正規と非正規の団結が言えると思っています。強制出向裁判も、これまで前例がない裁判になりますから闘いの重要な結集軸として考えています。
三番目は、動労水戸が切り開いてきた被曝労働拒否闘争です。復興の名のもとに地方を全面的に切り捨て、福島を見殺しにし、復興の名のもとに原発再稼働の政策を進め、労働者を被曝させていく、これに対して動労水戸がストライキで声を上げている意味は本当に大きい。これは第二の分割・民営化反対闘争の重要な柱と位置づけて具体的に闘いを進めていきたいと思います。
それと、社会の崩壊に対する地域の闘いの組織化です。いま始まっている地方の、人が生きていくことができない現実に対して、労働組合が何ができるのかという新しい挑戦です。
動労総連合を全国につくる
さらに、動労総連合を全国に作り出す闘いです。国労は実際上、死に体だけど一方では第二の分割・民営化が起きている状況の中で、僕らはどんなに小さくても一つの挑戦として、全国に動労総連合をつくる闘いに踏み出しています。
国際連帯闘争では、6月7日に「民営化と闘う日韓鉄道労働者共同声明」を動労千葉と韓国の鉄道労組ソウル地方本部との連名で出したことは大きいと思っています。これは形式だけでは終わらない。
当面、何より、8~9月、戦争法案の参院審議をめぐって、必要ならばストライキも配置して、国会前に乗り込んで闘いたいと思います。
そして8月23日に上告棄却を弾劾する報告決起集会を東京・星陵会館で開催します。国鉄闘争の新しい出発点の宣言の場にしたい。
動労水戸の仲間たちは、8月29日に常磐線全線開通に対する抗議集会をいわきで開催します。さらに9月、10月、全国各地での国鉄集会を成功させて、11月1日の労働者集会をかちとりたいと思います。
職場をめぐっては、10月1日、検修・構内外注化で強制出向に出されて期限の3年を迎えます。これを一つのきっかけに外注化粉砕闘争をもっと強化していきたい。
さらに千葉では11月1日に、千葉運転区が廃止され移転して千葉運輸区となる。これも組織破壊攻撃として仕組まれている。これもストを構えて闘いぬいていきたい。
そして何よりも、この過程で組織拡大に全力を挙げて挑戦し、全国運動のもっと大きな発展をつくり出していきたいと思っています。

出向無効確認訴訟へ結集を(9月11日11時〜東京地裁527号法廷)
手掛かりできた
葉山岳夫(弁護士)
今回は単純な形での上告棄却決定ではないという思いを強くしています。署名が10万筆を超し、それを8回、最高裁に提出することを繰り返した。全国的な運動も交えて粘り強い闘争を行ってきた。そういう中でこの上告棄却が出た。
白石判決は、分割・民営化に反対する労働組合に所属する組合員を差別する目的を持って採用名簿を作成した不当労働行為であり、この不当労働行為がなければJRに採用された、採用されたものとして3年間の損害賠償請求を認めました。
高裁の難波判決も同じく、名簿記載行為が分割・民営化に反対する動労千葉組合員を不当に差別する目的を持ってなした不当労働行為であることについて、一審を維持してそのまま認めた状況です。
その上で、必ずしもJRに採用されるものとは限らないが、しかしJRに採用される可能性も相当程度あったと矛盾に満ちたことを言っていました。損害賠償も、そのような期待権を侵害したという意味で、慰謝料的な意味で損害賠償的な位置づけを行ったわけです。
この間の審理の中で明確になった事実もあります。
井手正敬が連合の会長と軽井沢で会談した時の議事録を発見しました。その議事録の中で、おそらく1987年2月2日と思いますが、葛西敬之と井手が、設立委員会の委員長、当時は経団連の会長だった斎藤英四郎に出かけていきまして、改革労協の圧力に対応する上で、何とか組合活動家を不採用にしたい、その選考基準を何とかできないものかと、斎藤英四郎と会談した。結果、この採用基準が策定された事実が出てきました。
それから国鉄改革法自体、葛西敬之と、最高裁調査官から職員局に出向になった江見弘武との合作による非常に荒っぽい憲法28条違反だということも強力に主張しました。
最高裁も単に機械的に、棄却決定を行ったんじゃなくて、内部的な議論が相当行われたんじゃなかろうかと推測されるわけです。反動的な決定でありますが、解雇撤回・原職復帰の運動上の手がかりをつかむことはできたと言えるのではないかと思います。
第2の分割・民営化の問題と解雇撤回の運動をどういうふうにつなげていくこができるかも今後の一つの大きな課題であります。
出向裁判の意義
鈴木達夫(弁護士)
強制出向の問題は、非正規問題です。出向から3年でJRに戻すのか? 裁判所もどうするんだという問題意識を強烈に持ちながら10・1を迎えようとしている。敵は強制出向を何で押し切ろうとしたかというと、「不利益はない」ということなんですね。しかし、59名の現場労働者が原告になっていることが、この問題をひっくり返していく最大のてこになっている。
これは偽装請負問題と絡む。ひとことで言えば安全問題です。労働が寸断されてあちこちで事故が続出している。そういう「不利益」の問題が現場から次々暴かれている。
私は、第二の分割・民営化攻撃の中心である非正規問題、この最大の問題が安全問題としてあると思います。これを全社会的な問題にして怒りの先頭に立っていく。これが新自由主義の破綻の中での闘いとして大きく浮かび上がってきている。
さらに、国鉄闘争全国運動が組織的な闘いの一つの基盤になって動労総連合が全国的に結成されようとしています。
その場合に、ただちに問題になるのは動労神奈川にように非正規問題だし、でたらめな首切り問題だし、安全の問題なんです。その点では、動労千葉、動労水戸、動労高崎の59名が闘っている出向無効確認訴訟が、第二の分割・民営化の核心をつく闘いになろうとしているのではないかと思います。

普遍性もった闘い
森川文人(弁護士)
鉄道というのは一体的な業務だからJRは口を挟まざるを得ないという形で偽装請負という形が矛盾的に生まれてくる。そこがこの強制出向無効確認訴訟を始めてよく分かった。
指示がバラバラにいくわけにはいかない。だけど現場では「ここからは千葉鉄道サービスの仕事」と形式的に貫こうとする。そこで安全面で問題が生じている。第二の分割・民営化との闘いは、そういう普遍性をもった労働者全体に対する攻撃との闘いであることを暴露していくことが大きな課題になっている。

闘い維持に確信
長谷武志(全金本山労組)
「不当労働行為はやり得」と昔から言われていたわけです。無茶苦茶なことをやっても当該の組合員がつぶれちゃえば会社の勝ちなんだと。でもつぶれなかったら逆のものに転化する。
「金銭和解」を権力として社会に全体化することを絶対に許してはいけない。
ただ、不当労働行為をやっても労働者が絶対反対でがんばることによって闘いは維持できる、ひっくり返すことは可能だと思ったのがこの判決を見て感じたことです。
だから不当労働行為を国鉄の職場で認めさせたことを武器にして職場の労働者とつながることは可能なんだ、私もがんばっていきたいと思いました。

JR攻める闘いに
石井真一(動労水戸委員長)
解雇撤回の闘いをどう貫いていくのかが重要だと思います。JR設立委員会の委員長の斎藤英四郎もかんで不当労働行為をやったわけだから、JRそのものが不当労働行為をやったことは争えると思う。それをJRに突きつけたい。
中村仁さんなんかまだ運転士として働けるんだから「謝罪してJRに採用しろ」と東日本の富田社長に申し入れて解雇撤回を貫いていかないと。
実際に「不当労働行為があって、相当程度採用された可能性がある」と言っているし、実際名簿に載れば採用されたはずなんだから、自分としては納得できないというか、悔しいというところがあります。

資本・国家への闘い

鎌倉孝夫(経済学者)
私は動労千葉の運動は、例えば裁判闘争は、国家を直接相手にしていて、しかも権力の側が不当労働行為を認めざるを得ないところまで追い込んでいるのはすごいと思う。
国家が人間や自然を壊すところまできている。その上、戦争を引き起こす。危機をてこにして国民を強制的に動員する、これが今の姿です。
体制を動かしている資本と、その上に立っている国家、これを粉砕するしかない。そういう時点にあるんじゃないかと思います。それに対する闘いを一歩一歩どうつくり上げていくかということなんじゃないか。

今後の闘いの糧に
花輪不二男(世田谷地区労働組合協議会顧問) 
闘いを続ける。闘いの共感を広げ、労働者の戦列を新たに作り直していく。結論的にはそういうことになるのではないか。
たたかれてもたたかれても立ち上がる労働組合、労働者が広がりを見せていけば、世の中は変えられる。口ではやさしいんですが、これは大変なことです。
非正規、民営化を権力が総力を挙げてやっている中で、われわれもそれを全面的にとらえて闘いを組んでいかないとだめだ。非正規で働いている労働者のところにどこへでも飛び込んで行って援助していく。
少しでも経験が役立つのであれば、それを闘いの糧にしてやっていかなければならないんじゃないか。そんなふうに思います。

パンフレットを
金元重(韓国労働運動史研究家)
もう一度、分割・民営化反対闘争として動労千葉がやってきた闘いについて、「私たちはここまでやってきたんだ、しかしこれで終わったわけではないんだ」という闘いの総括と今後の課題を呼びかけるパンフレットを出せればなと思います。
国鉄闘争全国運動の拡大にもつなげられるようなパンフレットです。それが動労総連合の拡大という方向でも、非正規で闘っている人たちに結集軸を示すという点でも役に立つかも知れない。
それと、解雇撤回闘争をいかに継続するかについて言うと、今の時点で解雇撤回闘争を続けることは国労の人たちへの働きかけもあるかと思います。

主流への跳躍
入江史郎(スタンダード・ヴァキューム石油自主労 働組合委員長)
今回の最高裁の判決は、私としてはいい勝ち方だと思います。
われわれもこれからが問われる。運動上の手がかりをつかんだと言われましたが、まさにその通りです。
署名運動というのはだんだん先細りするんですが、今回は最高裁に向けて逆に署名が増えた。そこには何かがあるのだと思います。
不当労働行為と言うんだったら原状回復です。解雇撤回を改めてJR東日本に突きつけて、そこから動労千葉の決起、全国の国鉄集会を闘う。不当労働行為の確定は、私たちが主流に跳躍していくことが根本的には求められていると思います。
議論の組織化を
伊藤晃(日本近代史研究者)
「JRの職場でいま起こっていることは、自分たちの職場ではいったい何に当たるのか」という議論をあちこちの現場でやっていく必要があると思う。
秋に各地で集会があります。それぞれ呼びかけ人の方々がいくと思うんですが、ちょっとばかり予習をして、その地域で起きているいろんな争議なり、いろんな問題を、「今のJRの闘争をどう結びつけるのか」「今の局面をどう発展させるのか」という議論を行う必要があるのではないだろうかと思います。
ですから、秋の各地の集会の目標は、この裁判の局面ははっきりしてきたわけで、そこのところを目的意識的にしていく努力をしたらいいのではないかと感じました。
とりあえず8月23日の集会を広く呼びかけて、少しでも成果があればいいわけだから広く呼びかけてやってみたらという感じがします。

国鉄闘争全国運動が新パンフ「闘いはこれからだ」を発行

大義のある闘いは必ず広がり勝利する

全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部 執行委員長  武 建一

JRが謝罪するまで闘う

全国金属機械労働組合港合同委員長 中村吉政

座 談 会――これからが正念場――

国鉄闘争全国運動の発展を / 動労総連合を全国

http://www.doro-chiba.org/z-undou/z.htm

JRが謝罪するまで闘う  全国金属機械労働組合港合同委員長 中村吉政

JRが謝罪するまで闘う

全国金属機械労働組合港合同委員長 中村吉政

2005年11月20日のテレビ番組で、中曽根元総理は、「国労をつぶせば総評・社会党が崩壊する。明確に意識して国鉄分割・民営化をやった」と悪びれることなく語りました。
中曽根の発言、国家総ぐるみの発言に立ち上がったのは動労千葉であり、1047名解雇撤回闘争の始まりでした。
四半世紀を超えた国鉄1047名不当解雇撤回をめぐる闘い、「動労千葉・鉄建公団訴訟」は1年9カ月を経て最高裁判所は、わずか7行の判決。ふざけるなよ最高裁判所!
しかし今回、30年に及ぶ苦難の闘いの過程で「不当労働行為を認定」させたことは、鉄道運輸機構にとっては誤算であったと思うし解雇撤回はこれからの課題として残されたとはいえ、高裁判決を確定させたことは大きな意味を持っています。 時同じくして、大阪市の解雇撤回を闘う斎場労働者の最高裁判決も動労千葉の判決同様、数行の判決。つまり控訴棄却と聞きました。
労働者の人生を左右する問題であるにもかかわらずあまりにも軽視をしていると言わざるを得ません。
百パーセントの勝利がなかった以上、闘いを続けなければなりません。一切の妥協はなく、JRが被解雇者の前で、膝まづいて謝罪するまで闘いを続けなければなりません。
戦後70年の今年、新たな息吹を体に染み込ませ、戦争反対、1047名解雇撤回の闘いに立ち上がりましょう。 微力ながら、港合同は「戦争反対」の街宣活動を先般より始めており、当面の国会会期末まで縦横無尽の闘いを展開する予定です。公然と団結権を破壊するものとは断固として闘います。引き続き、官民連帯の地域共闘を軸にして闘い抜く決意です。闘えば勝利することができるのだと確認したいと思います。ともにがんばりましょう。

大義のある闘いは必ず広がり勝利する  全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部 執行委員長  武 建一

大義のある闘いは必ず広がり勝利する

全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部 執行委員長  武 建一

本年6月30日の最高裁による上告棄却について、この反動判決を断固糾弾します。
高等裁判所は、不当労働行為と認定しながら解雇撤回を拒否したことについては論理的整合性などまったくなく、国家的不当労働行為を隠いんぺい蔽するものであり断じて許せないものであります。動労千葉の解雇撤回、外注阻止、第二の分割・民営化攻撃粉砕、階級的労働運動の再生を求める国鉄闘争はこれからが正念場です。
私はまず、困難にめげることなく、犠牲を顧みず戦闘的に闘う動労千葉の仲間たちに心より敬意を表します。
また、われわれの労働組合は「労働委員会、裁判闘争は活用するものではあるが、大衆闘争こそが勝利を決定づけるもの」との観点で闘っており成果を上げています。国鉄闘争勝利に向け今後ともともに闘い成果を得ることは日本の労働運動再生にとって重要なことです。
勝利に向けともに闘うことを表明します。

団結促進の条件

資本主義は構造的、体制的危機を深化しています。1970年代のアメリカ帝国主義を中心としたブレトンウッズ体制の終わりの始まり(ニクソン大統領による金とドルとの交換停止)、07年サブプライムローン破綻、08年リーマンショックにより百年に一度の危機とグリーンスパンに言わしめて決定的なものになっています。
1980年代、アメリカ帝国主義を一時的に凌りょうが駕 した日本、競争相手の日本に犠牲を強要したアメリカ(公共投資の拡大、アメリカ的ルールの押しつけ等)、日米同盟の質的強化のもと、バブル崩壊、政治的不安定性を確保するために抵抗勢力の変質と闘う労働組合、国鉄労働組合の解体攻撃を狙った国鉄分割・民営化であったことは、この間の歴史が明瞭に示しています。
わが関生支部には80年代から本格的な権力弾圧攻撃があり、82年には、権力が日本共産党を取り込み、組織分裂攻撃を集中したのです。
当時の日経連・大槻文平氏いわく「関生の運動は資本主義の根幹に触れる運動で、箱根の山を越えさせない」として想像を絶するような攻撃でありましたが、その後の関生の運動の歴史を見ると、この攻撃は明らかに失敗しています。
それは、組合員の経済的社会的地位向上に向けた運動と労働者階級全体の利益擁護と国際連帯運動の強化、中小企業とともに大企業の収奪政策と闘う体制を強化しつつ、組織拡大に成功したからであります。
これは、60年代チェ・ゲバラが「第2のベトナム人民の闘いを全世界で展開しよう」と呼びかけ、同人はボリビアで殺害されるわけですが、まさにわれわれの闘いは仲間が2人殺害され、幹部が拉致監禁され殺害されかかったり、百名以上の逮捕者が出てもチェ・ゲバラのように断固とした闘いを継続したことによる勝利です。
国鉄不当解雇撤回闘争について、わずかな金銭で和解した労働組合もいる中で少数であれ大義ある主張と行動によって必ず闘いは広がり勝利するとの確信を共有できるのは、われわれ自身の闘いから得られているからです。「敵の攻撃は仲間の団結促進の条件を与えるものであり、この条件を活かしきることができれば、そこに勝利の法則がある」のです。
この観点がわれわれの立場であり、動労千葉の仲間との共通の立場と確信しています。

 運動への確信

自民党は、公明党、次世代の党、維新の党等を取り込み、戦前の大政翼賛会と同様、議会を独占しています。
このことから昨年来、安全保障体制確立、特定秘密保護法策定、集団的自衛権行使の閣議決定、本年7月15日、16日の衆議院での強行採決の暴挙に出ました。 この一連の流れでわれわれに自覚的に対応することが求められています。それは、支配者の行う政策は一部大企業と富裕層のために行うのが戦争であり、そのことは多くの国民を犠牲にする政策であることは戦前の歴史的教訓であり、今日、全世界で起きている戦争の本質であることです。 したがって犠牲を受けている者が、物事の真相、本質を理解し闘うなれば、やがて多くの人民結集のもとで少数の支配者を打ち倒すことが可能であるとの運動への確信が重要です。
追い詰められているのは安倍自民党、公明党などの政権側であり、闘いの条件を与えられているのはわれわれ人民であること、議会内議員数では多数に見えるが、民意を反映しない小選挙区制などによるもので、彼らは実際には国民の少数的支持しか得られていない事実を暴露して国会外での大衆闘争を展開することです。

 資本主義の終焉

今日世界は、大きな転換期、すなわち資本主義の終しゅうえん焉を迎えています。ギリシャはじめヨーロッパでのソブリン危機の深化、アメリカ帝国主義主導の打的金融政策の破綻、アベノミクスなる経済政策の破綻は目に見えていますが、支配者の行う政策は人民への搾取と収奪の強化、戦争と抑圧策しか彼らには道はないのです。
わが国においては、民主主義を装い、司法・立法・行政と三権分立を旨としていますが、実態は腐敗し終焉に向かっている資本主義への幻想を人民に与える手段として存在しているだけです。 このように資本主義体制維持装置が裁判所であり、今回の最高裁の判決であると分析しています。
解雇撤回、職場復帰を求める国鉄の仲間の闘いは裁判闘争で決着することでなく、人民のストライキを中心とした大衆闘争によってのみ勝利の法則を勝ち取ることができるのです。 私は1967年、ベトナム人民支援のための各職場での2時間ストライキ実行で「解決能力のない相手にストライキをするのは違法である」と解雇されましたが、この時代は総評労働運動、日本社会党などの闘う勢力の力が背景となって裁判所で勝利しましたが、「会社は賃金は払うが職場復帰は認めない」との態度を取り続けました。しかし、多くの仲間との共闘体制強化と住民との連携を図り、遂に会社を追い詰め職場復帰を果たしたのです。
その後の関生闘争はすべて大衆闘争こそ勝利の源泉だとして勝利をおさめています。

 勝利の道は開く

安倍政権のアキレス腱はオール沖縄県民の基地撤去、辺野古への基地新設を認めない運動の高まり(われわれは意見広告運動を6年間行い、今第7期も取りくんでいます)、地震大国での原発再稼働反対運動、限りなく競争を強要するTPPに反対する運動の高まり、戦争法案ストップを求める運動の高まりは全国に広まっています。
60年安保闘争と異なっているのは組織動員より、自発的行動への参加者が多いことです。体たらくする日本の労働運動に活力を与える運動として発展する可能性があります。
われわれは本年9月に各職場での2時間のストライキを予定しております。国の進路をめぐる闘争に参加することは労働者の誇りです。このストライキに中小企業も賛同できるよう呼びかけ共感者が増えています。さらに街頭での宣伝活動を強化してます。
このような各課題についての人民の闘いと、国家的不当労働行為への動労千葉の闘いを結合して闘えば勝利の道が開かれるものと確信しています。
われわれは度重なる権力弾圧を受けながら「敵の攻撃の本質は、敵が強いからではなく、体制的危機の反動、弱点から行われている」との立場から敵の攻撃を団結強化へと転嫁させて闘い、09年、協同会館アソシエを労働組合と327社の中小企業とともに建設に成功し、2010年には生コン価格の引き上げを求め4カ月半にわたる大手ゼネコンへのストライキを成功させ成果を得ました。
本年は関生支部50周年事業として新会館建設に取り組み、本年12月にはオープンします。2016年4月には若手労働者の育成を目指し、マルクス、レーニン主義を学ぶ大阪労働学校開設に向け体制を整えています。
動労千葉、港合同とわれわれによる闘う労働運動の前進を目指す11月集会の成功と継続、国鉄闘争勝利に向け、今後も諦めることなく、粘り強く闘うことを表明いたします。

労働者学習センター 第15期労働学校 講師 鎌倉 孝夫 8月8日(土)◆資本主義とはどういう社会か

◆資本主義とはどういう社会か
8月8日(土)・9月19日(土) 各13:00~
講師 鎌倉 孝夫(埼玉大学名誉教授・国鉄闘争全国運動よびかけ人)
「労働者は社会の主人公である」という立場から資本主義社会について明らかにする。
テキストは『資本主義とは何か』(労働者学習センターブックレット:鎌倉孝夫)
『資本論体系の方法』(日本評論社)など著書多数

8・23報告・決起集会への参加のお願い

動労千葉鉄建公団訴訟―最高裁棄却弾劾!
国鉄1047名解雇撤回! 外注化・非正規職化阻止!

8・23報告・決起集会への参加のお願い

国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動(国鉄闘争全国運動)
国鉄千葉動力車労働組合(動労千葉)

猛暑のなかご奮闘のことと思います。この間の動労千葉と国鉄闘争全国運動へのご支援とご協力に心より感謝を申し上げます。「解雇撤回・JR復帰」署名は、全国の個人・労働組合・諸団体の尽力により10万筆を達成しました。本当にありがとうございます。
最高裁は6月30日、1047名解雇(JR採用差別事件/動労千葉9人)をめぐる裁判で、動労千葉と鉄運機構の双方の上告を棄却する決定を出しました。これにより高裁判決が確定することになりました。紙1枚わずか7行の最高裁決定は、ただ国鉄闘争の終結を狙った反動判決です。私たちは、満腔の怒りを込めて棄却決定を弾劾し、解雇を撤回させ、JR復帰をかちとるために全力で闘い続ける決意です。
新たな闘いの出発点として、8月23日、東京・星陵会館ホールにおいて報告・決起集会を開催いたします。多くの方のご参加を心より訴えます。
国鉄闘争全国運動は、2010年4月の政治解決をのりこえて「国鉄闘争の火を消すな」を掲げ、国鉄1047名解雇撤回闘争を10万筆署名運動を中心に闘ってきました。
そして東京地裁・白石判決(2012年6月)、東京高裁・難波判決(2013年9月)では、「不採用規準の策定自体が不当労働行為であった」と認定せざるをえなかったのです。国鉄改革法(全員解雇・選別再雇用)の不当性、違法性を明らかにしました。社会保険庁の民営化も大阪・橋下市長の攻撃も国鉄型の攻撃です。
不当労働行為を明確に認めさせた今回の判決は、国鉄闘争の歴史的勝利です。国鉄闘争を支援してきた全国の労働者・労働組合の勝利です。この地平を武器にJR資本を揺るがす闘いで職場復帰をかちとる決意です。
国鉄分割・民営化を強行した1987年当時、中曽根首相は「国鉄労働運動―日本労働運動をつぶして改憲をやる」と公言しました。それから30年、国鉄分割・民営化反対、1047名解雇撤回闘争は、連合(総評解散―連合)の改憲勢力化を確実に阻んできました。安倍政権による戦争法案強行に対する10万に及ぶ国会を取り巻く人びとの怒りの決起を根底で支えているのは、百万人におよぶ支援陣形をつくりだした国鉄1047名解雇撤回闘争です。
安倍政権の側近である日本会議の櫻井よしこが産経新聞でUAゼンセンを持ち上げ、「改憲・原発再稼働・愛国主義」の〝崇高な理念〟のもと「官公労と決別し、連合を分裂させよ」と連合の分裂と改憲勢力化を呼びかけています。
また安倍首相は、UAゼンセンの逢見会長を官邸に呼んで2時間の秘密会談を行い、連合の分裂を策しています。連合の改憲勢力化を粉砕することが戦争を阻止する道です。
労働者の権利を守り、戦争を阻止する道は、闘う労働運動の復権にあります。労働組合のストライキ―ゼネストこそ戦争を止める力です。動労千葉は、組織拡大と動労総連合を全国につくりあげることをめざし、この夏から秋に向かって外注化阻止・非正規職撤廃・戦争法案粉砕のストライキに立ち上がります。動労水戸は、被曝労働拒否のストライキに立ち上がります。動労総連合は全国でストライキに決起します。
あらためてこの間のご支援に感謝するとともに、新たな闘いの決意で8・23集会へ結集を訴えます。

◎名称 動労千葉鉄建公団訴訟―最高裁棄却弾劾!
8・23報告・決起集会
◎日時 2015年8月23日(日)午後1時30分(開場1時)
◎場所 星陵会館ホール(東京都千代田区永田町2―16―2)

2015823

動労千葉鉄建公団訴訟―最高裁棄却弾劾!8・23報告・決起集会への参加のお願い

動労千葉鉄建公団訴訟―最高裁棄却弾劾! 国鉄1047名解雇撤回! 外注化・非正規職化阻止!
8・23報告・決起集会への参加のお願い

国鉄分割・民営化に反対し、1047名解雇撤回闘争を支援する全国運動(国鉄闘争全国運動)
国鉄千葉動力車労働組合(動労千葉)

猛暑のなかご奮闘のことと思います。この間の動労千葉と国鉄闘争全国運動へのご支援とご協力に心より感謝を申し上げます。「解雇撤回・JR復帰」署名は、全国の個人・労働組合・諸団体の尽力により10万筆を達成しました。本当にありがとうございます。 最高裁は6月30日、1047名解雇(JR採用差別事件/動労千葉9人)をめぐる裁判で、動労千葉と鉄運機構の双方の上告を棄却する決定を出しました。これにより高裁判決が確定することになりました。紙1枚わずか7行の最高裁決定は、ただ国鉄闘争の終結を狙った反動判決です。私たちは、満腔の怒りを込めて棄却決定を弾劾し、解雇を撤回させ、JR復帰をかちとるために全力で闘い続ける決意です。
新たな闘いの出発点として、8月23日、東京・星陵会館ホールにおいて報告・決起集会を開催いたします。多くの方のご参加を心より訴えます。 国鉄闘争全国運動は、2010年4月の政治解決をのりこえて「国鉄闘争の火を消すな」を掲げ、国鉄1047名解雇撤回闘争を10万筆署名運動を中心に闘ってきました。
そして東京地裁・白石判決(2012年6月)、東京高裁・難波判決(2013年9月)では、「不採用規準の策定自体が不当労働行為であった」と認定せざるをえなかったのです。国鉄改革法(全員解雇・選別再雇用)の不当性、違法性を明らかにしました。社会保険庁の民営化も大阪・橋下市長の攻撃も国鉄型の攻撃です。
不当労働行為を明確に認めさせた今回の判決は、国鉄闘争の歴史的勝利です。国鉄闘争を支援してきた全国の労働者・労働組合の勝利です。この地平を武器にJR資本を揺るがす闘いで職場復帰をかちとる決意です。
国鉄分割・民営化を強行した1987年当時、中曽根首相は「国鉄労働運動―日本労働運動をつぶして改憲をやる」と公言しました。それから30年、国鉄分割・民営化反対、1047名解雇撤回闘争は、連合(総評解散―連合)の改憲勢力化を確実に阻んできました。安倍政権による戦争法案強行に対する10万に及ぶ国会を取り巻く人びとの怒りの決起を根底で支えているのは、百万人におよぶ支援陣形をつくりだした国鉄1047名解雇撤回闘争です。
安倍政権の側近である日本会議の櫻井よしこが産経新聞でUAゼンセンを持ち上げ、「改憲・原発再稼働・愛国主義」の〝崇高な理念〟のもと「官公労と決別し、連合を分裂させよ」と連合の分裂と改憲勢力化を呼びかけています。 また安倍首相は、UAゼンセンの逢見会長を官邸に呼んで2時間の秘密会談を行い、連合の分裂を策しています。連合の改憲勢力化を粉砕することが戦争を阻止する道です。
労働者の権利を守り、戦争を阻止する道は、闘う労働運動の復権にあります。労働組合のストライキ―ゼネストこそ戦争を止める力です。動労千葉は、組織拡大と動労総連合を全国につくりあげることをめざし、この夏から秋に向かって外注化阻止・非正規職撤廃・戦争法案粉砕のストライキに立ち上がります。動労水戸は、被曝労働拒否のストライキに立ち上がります。動労総連合は全国でストライキに決起します。
あらためてこの間のご支援に感謝するとともに、新たな闘いの決意で8・23集会へ結集を訴えます。

◎名称 動労千葉鉄建公団訴訟―最高裁棄却弾劾! 8・23報告・決起集会
◎日時 2015年8月23日(日)午後1時30分(開場1時)
◎場所 星陵会館ホール(東京都千代田区永田町2―16―2)