09春闘ストライキで
1047名解雇撤回年度内終結策動打ち砕け
これが現実だ!
1月30日に開催された国労定期中央委員会で、高橋国労委員長は次のように述べている。
「国労とJR連合は、22年前の不幸な道筋を乗り越え、『水は方円の器に従う』の諺に似て、友好な関係を築きあげてまいりました。……めざす方向性は同じであります」と。また、公明党が1047名問題の対策委員会を党内に設置したことに対し、「『人権の党』を自負する公明党ならではのこと」と称賛している。この国労委員長あいさつの中に、今、4者4団体によって進められている1047闘争の「政治決着」の本質が全て示されている。
連合とめざす方向性は同じだというのだ。国労は連合の『器に従う』というのだ。公明党は自民党と手を組んで労働者への激しい攻撃を進めている与党だ。これは国労の転向表明に他ならない。だが、闘争団も含め、この委員長あいさつへの批判はひと言もない。
4者4団体の転落
解雇撤回要求を取り下げて、政府や鉄道運輸機構にひたすら「救済」を求めるところまで変質を深め、それと表裏一体で、動労千葉を敵視し、攻撃するということが起きている。果ては、昨年12月の全国集会では、機動隊を要請して「闘い続けよう」訴える者を排除したのだ。今は、「3300万円を要求した。でも自民党はまだ動いていない」「年度内解決を求める。だからその後の方針は考えていない」ということだけが繰り返され、何の闘争方針も出されていない。
こんなことをしていたら闘いはとり返しのつかない打撃を受け、1047名の誇りは打ち砕かれ、国労は連合派に転落し、全ての労働者を一層激しい民営化・労組破壊攻撃が襲うことになる。1047名闘争は全ての労働者と労働運動の未来のかかった闘いだ。こんなかたちで22年間の闘いを投げ捨てることは絶対許されない。
「現実」への屈服!
4者4団体は「動労千葉は永久闘争主義者だ、玉砕の道だ」「これは単なる争議の解決を求めているだけの運動であり階級闘争ではない。革命運動ではない」という。動労千葉は玉砕の道など歩んでいない。これは完全な屈服だ。現実を仕方のないものと見て屈服していくのか、労働者の団結した力で変革するべきものとして見るのかは労働運動にとって根本問題だ。こんな後退を続けた結果こそ、「派遣切り」等の今日の現実であり、こんなことを繰り返してはならない。
1047名闘争をめぐって起きていることは、これから日本の労働運動がいかなる道を進むのかをめぐる決定的に重要な路線問題だ。4者4団体路線の最大の問題は、1047名闘争を、その階級的な意味や情勢と全く無関係に語り、築き上げてきた地平を全て投げ捨てようとしていることだ。
敵の狙いは何か?
政府や鉄道運輸機構が1047名闘争に終止符を打とうとして動きだした目的は明白だ。危機に揺らぐ自公反動政権は、唯一の延命の道として、410万人の公務員労働者のうち、360万人を一旦解雇し、選別再雇用するという民営化-「道州制」導入攻撃をはじめ、さらに激しい階級戦争に訴えようとしている。これは、日本の労働者と労働組合にとって今最大の攻防点だ。政府は、そのために国鉄分割・民営化攻撃に最終的な決着をつけなければいけないと判断したのだ。ここで屈服したら、労働者全体をどのような攻撃が襲うのかは明らかである。
原点に返ろう!
1047名が、今日まで20年をこす闘いを継続してきたことは決定的な意味をもつものだ。それは、長い闘いの中で培われてきた国鉄労働者の力、日本の労働者の力、戦後日本労働運動の全蓄積が凝縮して生み出した闘いである。1047名闘争は、新自由主義政策のもとでの労働者への激しい攻撃に対する決定的な対抗力として存在してきたのだ。労働者は後退を強いられながらも核心的なところで戦線を維持し、闘いを継続したのである。
時代は変わり、怒りの声は満ちて、後退を強いられてきた労働運動がいよいよ荒々しく復権しようとしている。1047名闘争が全ての労働者の怒りを結集する闘いの先頭に立てば闘いは間違いなく爆発的に前進する情勢だ。われわれは、今日のような情勢が到来する時のために22年間頑張ってきたと言っても過言でない。その闘いは日本の労働者と労働運動にとって勝利の展望、可能性そのものとして存在している。
1047名闘争の年度内終結を許すな!
怒りの声を結集し09春闘にストライキで立ち上がろう!