本気で考えてほしい、外注化が動きだしている!京葉車両センター 横尾 隆之

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本気で考えてほしい
 外注化が動きだしている!


京葉車両センター  横尾 隆之 
 

 構内業務の外注化がいよいよ動きだそうとしています。このままでいいのか、本気になって考えてほしい。これは俺たち自身の問題です。この日刊動労千葉をもち帰って、正月休みに真剣に考えて下さい。
 今回は、構内の1日勤か2日勤の外注化です。だけど、来年4月には検修職場を丸ごと外注化してしまおうとする計画が進んでいるのです。
 外注化は絶対反対です。CTS(千葉鉄道サービス)に追い出されるためにJRに就職したわけではありません。これは自分たちの身を守るための闘いです。だけどそれは、自分たちだけではなくて、鉄道の安全を守ることにつながる闘いだし、まともな就職先もなく未来を奪われた俺たちの世代全体の権利を守ることにつながるものです。鉄道員であれば外注化に反対するのは当然のことです。

外注化の訓練が始まる

 年明けにもCTSの人間が職場に送り込まれようとしています。外注化に向けた訓練が始まろうとしています。1月5日から机上訓練を行い、7日から構内の見習いにつけようというのです。
 CTS京葉事業所では、外注化のために「副所長4人」という異例の人事が行なわれました。その内二人が構内のハンドルを握ったり、運転責任者になったりするといいます。
 年末年始の休みが明けて職場に出てきたときには外注化への一歩が進んでしまっているという汚いやり方で俺たちの働く職場が奪われようとしているのです。

なぜこんな事態に?

 職場では全員が反対の声をあげ、反対行動もしてきました。現場の思いは真剣でした。東労組や国労も現場の組合員の前では反対すると言ってきました。にも係わらずなぜこんな事態になってしまったのか?
 とくに、最大多数組合である東労組が本気で反対すれば絶対にできないことが何でこんな形で進んでしまうのか?
 いくら真剣に釘を打っても「ぬかに釘」のこの現実。現場の思いと組合幹部が考えていることが全く違うこの現実。いつも最後は現場が裏切られるこの現実……なぜこんなことが起こるのか今こそ考えてほしいし、本気で反対なのだったら、動労千葉に来て一緒に闘ってほしい。

エルダーの先輩に感謝

 この10月の外注化がなぜ止まったのかも真剣に考えてほしい。CTSで働くエルダーの先輩たちがみんな拒否してくれたからです。自分のことだけ考えれば清掃業務をするより、構内運転をした方が楽なのに、若い世代の仕事を奪うわけにはいかないと拒否してくれたのです。それは動労千葉の組合員だけではありません。東労組や国労、鉄産労の組合員もいます。
 東労組の幹部たちは、「一部労組は無責任に全面反対している」とか「エルダーの雇用の場の確保になるなら外注化に賛成」とか言ってごまかしてきました。だけどそれは全部ウソでした。エルダー人のたちは、動労千葉の呼びかけに応じて「外注化の手先にはなれない」とみんな拒否してくれたのです。そういう中で外注化要員に手を上げたのは、篠原、海宝という東労組の元役員2名と、業務命令で動員された管理者2名だけだったのが現実です。

4月から全面外注化が!

 東労組の機関誌「緑の風」の12月1日号の記事(裏面に掲載)を見て下さい。「外注化拡大施策も大詰を迎えています。これは検修職場のほとんどを委託するとともに、1000名規模の若年出向が発生する施策です」とした上で、「一部他労組のように無責任に全面

反対を訴えるのではなく、エルダーと若手の雇用の両立を目指していかなければなりません」「組合案実現をめざし、全組合員が心を一つにして闘う」と言っています。しかし、職場討議資料になっている「組合案」は、「一支社一車両センターに仕業検査を直営で残してほしい」というのが会社提案と違うぐらいで、構内外注化も、検修外注化も認めるものです。JR本社と東労組本部の間では、こんな形で、4月1日からの全面外注化が進められようとしているのです。

自分たちの位置は?

 もう一つ。ぜひ考えてほしいのは、こうした現実の中で自分たちがどんな位置にあるのかということです。
 東労組千葉地本の幹部たちは、千葉支社や本社から、「東労組本部は業務委託協定を締結し、『委託のさらなる推進案』も認めようとしているのに千葉地本は何をやっているのか。京葉車両センターの反対の声ひとつ抑えることができないのか」と叱りつけられているのが現実です。一方現場に対しては「反対なんだけど…」と弁解に終始しながら怒りの声につき動かされているだけなのが現実です。
 もうこんなことは通用しません。支社からもバカにされ、年始のあいさつすら拒否されたというのです。
 東労組と会社が手を結んで全てが進められてきたこれまでの関係も今は崩れました。現場で働く組合員の立場や東労組京葉分会の立場も完全にゼロに等しくなろうとしています。誰も守ってくれない状況の中に放り出されています。

あきらめるな!

 外注化が強行され、強制出向に出されてしまってから後戻りすることはできません。「あの時に頑張っておけばよかった」と、後になって後悔するのでは遅いのです。
 今、本気で立ち上がれば、4月からの全面外注化を止めることは可能です。あきらめるな。千葉では10年間外注化を止めてきたのです。それは身体を張って反対し続けた動労千葉の闘いがあったからです。今闘わずしていつ闘うのか。みんなの力を貸して下さい。ともに闘おう。

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