原発と原子力産業を解体することなしに労働者人民は生きられない

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原発と原子力産業を解体することなしに労働者人民は生きられない

福島第1原子力発電所の3号機

最悪のレベル7

 福島原子力発電所の事故は、日を追うごとに深刻さを増し、危機的な状況が露呈してきている。
 4月12日、巨大地震と大津波が起きた3・11から1カ月を経た今になって、原子力安全・保安院はようやく、福島第1原発事故の評価レベルを国際評価尺度に基づいて、現在のレベル5からチェルノブイリ原発事故に匹敵する最悪のレベル7に引き上げると発表した。
 この期に及んでも、原子力安全・保安院の西山審議官は、「1986年のチェルノブイリ原発事故の時に放出された放射線物質の量とは相当異なる」と、福島原発の大事故が、あたかも、たいしたことではないかのような詭弁を弄した。

子供たちの未来が

 しかし、この推計量は大気中への放出量のみの計測であって、海水への漏出を加えれば相当に深刻な値になる。それに、チェルノブイリとは違って、福島第1原発は人口密度の高い地域に建っている。しかも避難区域から外れた多くの町や村でも放射能レベルが非常に高く、特に子どもや妊娠中の女性はもっとも影響を受けやすいので、本来なら緊急に避難が求められてしかるべきである。
 将来の子どもたちに負の遺産を遺してしまうことに、私たちの心は激しく痛む。しかし、立ち止まったり後戻りしている場合ではない。今はともに前進すべきだ。人類と核は絶対に共存できない。なんとしても世界中のすべての原発と核兵器を廃絶しなければ、子供たちの未来は失われてしまう。

全ての原発を直ちに停止せよ!

 先週ニューヨークタイムズに掲載された記事には、「原子力規制委員会(NRC)の内密の調査によると、日本の原発危機の救援のため派遣された政府の技術者は、この事故を起こした原発は無限に続く新たな脅威に直面し、ある場合には、原発を安定化させる手段そのものの結果としてその危機は拡大されるだろうと警告している」とある。
 4月6日、菅政府は放射能汚染水の海中投棄に踏み切った。日本農業に続いて、漁業の壊滅的打撃は不可避となった。我々はこれから半永久的に目に見えない「放射能」の恐怖にさらされて暮らしていかなければならないのである。
 このところ、東北や近隣地域でまた大きな余震がたて続けに起こっている。4月7日と11日の大きな余震は日本列島を震撼させた。この余震で、東通り原発や女川原発の外部電源喪失、緊急時の発電機の故障、使用済み核燃料貯蔵プールの冷却機能停止、福島第一原発での外部電源喪失と冷却水注水ポンプの停止という重大な危機的事態が発生した。震度5~6程度の地震で、日本のどの原発でも福島第一原発と同様の危機が起こるという現実に日本中が震撼した。

反失業大闘争を!

 100万の失業が迫っている。だが闘いは被災地現地で開始された
震災一ヶ月を過ぎても餓死寸前の人民の姿や介護と医療の崩壊状態が毎日報道されている。日帝の統治機構は依然として混乱状態で破綻している。膨大な田畑と漁業基地が津波で流失し、原発大事故による空、海、土壌への放射性物質放出が農業漁業を壊滅の危機に追い込んでいる。被災エリア就業人口87万人が失業に直面している。
 しかし一方で、4月3日、労働組合交流センター現地(仙台・福島)救援闘争本部が被災失業と闘う確固たる闘争方針のもと活動を開始した。政府と東電を徹底弾劾し、全原発の即時停止・廃炉を闘いとろう。東北部品工場群の被災は主要産業を停止させており、大失業は全土に拡大している。国鉄全国運動を基軸に全国各地で労働組合を組織し、反失業大闘争を巻き起こそう!

 労働者・民衆の連帯と団結だけが未来を開く力だ。震災を理由とした100万人解雇を絶対に許すな!
国際連帯の力で核の根絶を勝ち取ろう!

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