5月30日、「がんばれ闘争団ともにGO!JRの不当労働行為は許さない!5・30国労闘争団共闘会議(準)結成集会」が日比谷公会堂をうめ尽くす3000人の結集で大成功を勝ち取った。
集会は、まず呼びかけ人の宮崎学さんの開会あいさつ、ビデオ上映に続いて、薬害エイズを息子の龍平さんと闘った衆議院議員川田えつこさんの記念講演が行なわれた。薬害エイズの裁判闘争の過程と国との闘いを人間の尊厳を取り戻す闘いとして闘いぬいてきたこと話された。
闘う闘争団と共にたたかおう
音威子府闘争団家族会の藤保美年子さんが「政府はいつの時でも権力を振り回してきた。国労本部は闘いの旗をおろし、闘争団に攻撃をかけてきている。割り切れない。私たちは歯を食いしばって闘ってきた。夫と共に一四年の闘いを無駄にせず、納得のいく解決まで闘いぬく」と訴えた。
特別アピールでは都労連の矢澤委員長が「一〇四七名は誇りをもって闘った。都労連は支援を続ける」とあいさつした。支援・連帯のあいさつでは、呼びかけ人の加藤弁護士、日本消費者連盟、北海道オホーツク連帯する会、大分国鉄闘争に連帯する会からあいさつをうけた。
その後、二六闘争団・五〇〇人の国労闘争団を代表し二十二名が登壇し、次々とリレーアピールを行なった。壇上に上がった闘争団は「不当労働行為をあいまいにしない」「われわれの闘いは間違っていなかった」「職場に戻るために闘いぬく」と決意を表明した。アピールの最後に闘う国労闘争団の共同代表の内田泰博さんがJRに責任がある。政府にも責任をとらせる。主体的な立場で納得できる解決を。展望を切り開きたい」と決意を述べた。
その後、行動提起が行なわれ、国労闘争団共闘会議の結成と闘う闘争団を財政支援する一億円カンパの要請がされた。
現在の大合理化―大リストラの攻撃は国鉄分割・民営化攻撃が先鞭をつけたものだ。それゆえ一〇四七名闘争は全労働者の権利と生活を守り、日本労働運動の再生・復興を告げる力をもつものとなった。われわれは当該組合として「四党合意」による闘争圧殺を打破し、闘う闘争団と共にJR復帰まで闘いぬく決意である。
がんばれ闘争団ともにGO!5・30集会アピール(抜粋)
今日、私たちはここに集い、「JRの不当労働行為は許さない国労闘争団共闘会議」の準備会を結成しました。一人ひとりが主人公の新たな運動への船出です。
ちょうど一年前の今日、与党三党と社民党はJRの採用差別問題について、国労へ「JRに法的責任がないことを認める」よう求める四党合意を示しました。それは、1987年の国鉄改革という史上最大規模の国家的不当労働行為について、被害者へ全面屈服を迫り、政府・JRの加害者責任を闇に葬り去る企みに他なりません。採用差別の不当労働行為責任はJRにあると認定した労働委員会の救済命令を支えに、JR復帰と名誉回復を求めて苦闘してきた国労闘争団員ら1047人と家族にとっては、人生を否定されるものでした。争議当事者の思いは、「私たちの人生を勝手に決めないで」という叫びに凝縮されています
しかし、国労は去る1月、機動隊の導入など異常な大会運営の下で、四党合意の受け入れを決めました。受諾の代償が「人道的観点」からのごく少数の新規採用と涙金程度の和解金にすぎないことは、今や誰の目にも明らかです。
そんな、幕引きを潔よしとせず、「自らの人生は自ら決めよう」と多くの闘争団と有志が自立した闘いを決意し、ILOや最高裁へ公正な判断を求めるなど、様々な取り組みを開始しました。国労本部は、彼らに対して解決の妨害をする者と声高に非難しています。だが、正義は、国労の大義をもっとも忠実に体現し、最も苦闘してきた彼らにこそあります。
この国でも規制緩和やリストラの嵐が吹き荒れ、300万を超す人々が失業に苦しんでいます。不当労働行為のやり得が蔓延し、憲法や労働法で定める、人間らしく働くための権利やルールは、あってない状態です。
国労闘争団員ら1047人の14年余におよぶ人生をかけた不屈の闘いは、そうしたリストラ万能の大失業時代と対峙する広範な戦線の最前線に位置しています。不当労働行為という人権侵害を許さず、社会正義を実現しようという彼らの願いは、私たちの願いでもあります。
国労闘争団をはじめ、志や思いを同じくする全国の労働者、市民と手をつなぎ、新しい運動の輪を広げ強めていくために、私たちは奮闘します。