交渉内容が伝わっていない
組合 7月に団交を行った。趣旨の説明や求人情報の提供の依頼をしていくと回答があった。サービスを通さなくても直接働いている会社と就労確認しても構わないという回答だった。問題ないか。
会社 サービスを通して求人情報提供を依頼しているが、「それ以外で雇うな」「すべての求人をのせろ」ということではない。どう求人するかは各社の判断だ。
組合 サービス以外で雇うことができない制度だと千葉支社もCTSも言っている。本社との交渉を伝えても、JESSでサービスを通さず採用された人がいるといっても認めない。この内容は、7月の本社交渉で支社・グループ会社に伝えると確認したはずだ。
会社 交渉内容は各支社には伝えている。
求人情報があまりに少ない
組合 現時点で情報が来たのは5社だ。あまりに少ない。他にはないのか。
会社 情報が来ている数だけだ。
組合 それで「努力義務」の内に入るのか。
会社 70社近くのグループ会社に依頼の書面を送ったり、グループ社長会で継続して求人情報提供を依頼している。選択肢が幅広くある状況ではない。
組合 直近でいつ要請したのか。
会社 書面は7月に出した。グループ社長会は2~3ヶ月に一度で直近は11月だ。採用については各社の判断だ。
組合 一方では「グループ一体」で、都合が悪いと「グループ会社の判断」なのか。
会社 グループ一体となった要員需給は考えていく。
組合 それならば会社として65歳以降の雇用はどの程度の数を想定しているのか。
会社 具体的な数はない。各社にはまずエルダー雇用を優先的に検討してもらう。年にもよるが毎年2千人超がエルダーになる。その数が減れば状況も変わる。具体的なやり取りは各支社で行っている。
組合 今、現に65歳を迎える人がいる。その後の話をしているわけではない。
会社 現在はコロナ禍の影響もある。JRとして黒字化のために委託費を下げる目標がある。経費削減で業務委託量も調整している。JRから受託しているグループ会社の経営も厳しい状況がある。
組合 コスト削減、雇用削減をグループ会社に求めている中で、65歳以降の雇用は厳しいということか。
会社 グループ会社としては相反するところもある。その中で検討してもらう。
組合 業務を回すことや労働者の雇用より、コスト削減が優先なのか。
会社 どちらが優先ではなく、どちらも目標を持って達成していくということだ。
CTSは制度に参加していない
組合 CTSは65歳以降の雇用について、CTSプロパーしか雇わないと言っている。エルダーはJR社員だからJRで責任を持ってくれと。だが、JR本社はグループ会社にお願いしていると言っている。情報が来る来ない以前に制度として成り立っていない。
会社 求人・採用はCTSの判断だ。
組合 「雇えない状況」というならまだ分かるが、CTSプロパーは65歳以降も採用している。JESSはサービスに登録しなくても65歳を迎えたエルダーを採用している。CTSはサービスに入らずエルダーも採用しない。
会社 サービスは65歳を迎えるエルダーの求人と求職をマッチングさせるものだ。
組合 CTSはその前段で「エルダーは受け付けない」と断ち切っている。「70社」に入ってもいない。趣旨が伝わっていない。少なくとも制度上の趣旨をちゃんと伝えてくれ。それは本社の責任だ。
会社 今後もグループ会社には引き続き、求人情報の提供を依頼していく。
本体エルダーの雇用について
組合 60歳以降も本体エルダーで乗務員をやってる人の場合、65歳以降の雇用はどこが責任を取るのか。
会社 本体エルダーの人にも同じように情報提供サービスの案内を出している。
組合 JR本体での雇用はないのか。
会社 現時点で考えていない。完全義務化までにはいずれかの就業機会確保措置を講じる考えだ。開始時期は要員状況も見ながら検討する。
組合 本体エルダーの65歳以降の雇用も行わなければならない。
会社 駅アルバイト(テンポラリースタッフ)は年齢制限を設けていない。65歳以降の採用実態はある。
4月生の人の期限について
組合 4月生まれは1月末までの4ヶ月で終わりだ。3月に情報が来たら受けることもできないのはおかしい。
会社 エルダーからの継続を想定している。応募・面接の必要期間を取る観点で3ヶ月前までのエントリーとしている。
組合 理由になっていない。制度的にも中途半端で情報も未だ5社しかない。ギリギリまでできるようにすべきだ。
会社 一定の目安としてエントリーは3ヶ月前までとしている。「採用は3ヶ月前まで」と縛るものではない。
組合 引き続き制度の趣旨と65歳以降の雇用実施をグループ会社に伝えること。