11/7全力結集を

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国鉄闘争全国運動・外注化阻止決戦・組織拡大闘争の前進で、民営化と労組破壊、改憲と戦争の大攻撃と対決し、新たな労働運動の歴史を創ろう!
11/7全力結集を

民営化の破産を塗り隠すために公的資金を投入?

 JRをめぐる情勢が激しく動き出している。JR各社は、国土交通省に対し、鉄道運輸機構(旧国鉄)がため込んだ1兆5千億円余りのカネを、JR貨物や三島JRの経営安定のために吐き出してほしいと何度も要請し、それに財務省が反対して意見が衝突するということが起きている。「国鉄改革25年問題」と言われているが、分割・民営化から24年も経ってなぜ今こんなことが起きているのか。
 その背景にあるのは、民営化が大失敗に終り、今も矛盾を噴き出し続けている現実である。JR7社のうち4社の経営が成り立たず、赤字を垂れ流しているというのは失敗以外の何ものでもない。24年経って今さら巨額の公的資金の投入を議論せざるを得ないというのは、民営化の破産以外の何ものでもない。本州JRは成功したのか。儲かるところは儲かっているというだけなら誰にでもできることだ。その本州JRでは、乗客・乗員107名もの生命を奪う事故を引き起こしたのだ。一方、北海道・九州・四国では膨大な線路が引き剥がされ、地域から鉄道が奪われた。そして、国鉄労働者20万人が職場を追われ、200人が自殺に追い込まれたのである。
 こうして膨大な血を流し、24年を経た結果がJR4社の経営破たんであり、再び巨額の公的資金を投入せざるを得ない現実なのである。

「25年問題」の焦点・貨物

 政府は、民営化から25年という節目を前にどんな手段を使っても、この現実にフタをし、国鉄改革が成功したという形を整えなければならないと考えている。そのために1047名闘争に終止符を打ち、現場にさらなる犠牲を強いようとしているのだ。
 「25年問題」の焦点は貨物である。国土交通省は、過去最大の赤字に転落したJR貨物への苛立ちを隠さず、▼「鉄道輸送システムを抜本的に改革して黒字をだせ」▼「人件費削減のために派遣制度を導入しろ」▼「老朽設備への投資を極力抑えろ」▼「経営陣は意識改革せよ」▼「完全民営化へのロードマップを示せ」等、具体的な内容に踏み込んで、JR貨物に大リストラを迫っている。
 これに対しJR貨物は、人件費40億円、物件費43億円を削減して、今年度末15億円の黒字を出すという事業計画を提出し、その方針の下に、今春闘で定昇6ヵ月停止という賃下げ攻撃が強行された。「苦い水だが一緒に飲め」と言うのだ。そして、日貨労はそれを呑んだのである。定昇4号俸は就業規則に定められたものであり、その停止は労働組合が認めなければできないことである。

貨物大リストラを許すな

 さらにJR貨物は「業務全般にわたる徹底したコストダウン」と称して、▼「検修業務の見直し」▼「委託・業務の見直し」▼「運転士運用の効率化、乗務範囲の拡大–運転基地再編」▼「保全業務の委託拡大」等をあげ、乾いた雑巾を絞るような合理化を労働者に強いている。しかし、その計画は破産必至のものでしかない。貨物では、民営化時に11980人いた人員が、09年時点で6543人まで半減している。もはや限界だ。国交省は、2012年には税制上の優遇措置も廃止すると断言しているが、そうなればさらに16億円の経費が増える。完全民営化など絶対に不可能なのが現実だ。
 だが、JR総連は「赤字は経営者の問題であり、労働者には関係ないという形の労働運動はすでに克服している」「労働組合として相当の努力をしなければならない」と称して再び首切りと賃下げの手先になろうとしている。

第二の分・民攻撃許すな!

 一方、JR東日本は、全面的な外注化に突き進み、会社と東労組の間で、人事・賃金制度改悪案が作られようとしている。「小集団活動の見直し」はそのための準備作業だ。今ダイ改から始まるローカル線の全面的な切り捨ても含め、東日本でもこれまでのあり方を抜本的に変える大再編が始まっている。外注化阻止闘争、11・7労働者集会、組織拡大闘争の前進でこの攻撃に立ち向かおう。

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