11・1集会報告④ 戦争、外注化・非正規職化うち破る国際連帯闘争
10・31国際連帯集会―11・2日韓理念交流会
国際連帯集会に韓国・トルコ・ドイツから結集
10月31日、労働者国際連帯集会が開催され、韓国、ドイツ、トルコの闘う労働者、在日・滞日労働者をはじめ300人が結集した。 主催者挨拶にたった動労千葉の田中委員長は、「世界の労働者は同じ攻撃と闘っている。正規と非正規、国境を越えて団結し、戦争を止めよう。新自由主義を打ち破る労働者の闘いを」と提起。 星野再審連絡会議の星野暁子さん、福島診療所建設委員会の佐藤幸子さんが連帯挨拶を行った。
海外訪日団のアピール
参加した韓国・民主労総、ドイツ機関士労組(GDL)、トルコ・国際労働者連帯協会(UID―DER)の代表が発言にたった。 民主労総は29人の訪日団で集会に参加した。全国公務員労組ソウル本部のシンクァンヨン副本部長、全国鉄道労組のキムスンシク連帯事業局長が11・14民衆総決起からパククネ政権打倒のゼネストへと闘う決意を語った。 シンクァンヨン副本部長は、パククネ政権による懲戒や組合事務室閉鎖攻撃などとの闘いを報告し「組合弾圧に屈せず、より強力に闘いぬく」とアピールした。 キムシンスク連帯事業局長は、「パククネ政権の労働改悪に断固として対決し、日本の鉄道労働者をはじめ憲法改悪と闘う同志との連帯を強化していく」と語った。 GDLベルリン都市鉄道支部のクルト・シュナイダー支部長は、最大労組にのみ交渉権・団交権を認める労働法改悪に対してGDL本部の制動をうち破ってストライキで闘っていることを報告。「闘う者はすでに勝利している。闘いの経験を通じてその後の闘いをより豊富で大衆的なものに強化することができるからだ」と訴えた。 UID―DERは11年3・11福島原発事故に対し、動労千葉の呼びかけに応えて1万2千筆の署名を届けてくれた。アイハン・デブリンさんは「トルコは戦争に直接巻き込まれている」と報告し、「労働者階級の決意に満ちた闘いだけが戦争を止め資本主義を打倒できる。闘う労働者の国際連帯を」とアピールした。
日本で闘う仲間から
在日・滞日外国人からは関西合同労組阪神支部、ビルマ民主活動家、在日ウガンダ人難民がアピールし、国際連帯の重要性と戦争反対の思いを語った。 動労水戸からは石井真一委員長は被曝労働に対してストライキで闘っていることを報告し、「原発労働者とつながり組合をつくろう」と呼びかけた。ユニオン習志野、群馬合同労組中央タクシー分会、全国金属機械労組港合同執行委員の木下浩平さんが発言した。 最後に動労千葉国際連帯委員会の山本弘行さんがまとめを提起して集会を締めくくった。
日韓理念交流会―国際連帯を深め労働運動復権を
11月2日、日韓理念交流会を開催し、韓国・民主労総の仲間をはじめトルコ・ドイツからの訪日団、各支部組合員と支援の仲間が結集した。
「民主労総はゼネストで労働法制改悪を阻止する」
まず、韓国・民主労総ソウル地域本部のソンホジュン事務処長が「パククネの労働改悪、なぜ?」と題して講演を行った。 ソンホジュン事務処長は、パククネ政権が賃金ピーク制による賃金削減、一生非正規職化、一般解雇制度による解雇規制緩和などを狙い、労働法制の大改悪を進めていることを明らかにした。 また、これまでの労働法制改悪の代表的なものとして、①98年キムデジュン政権による整理解雇導入、②06年ノムヒョン政権による派遣法拡大、③11年イミョンバク政権による複数労組制導入・労組活動への制約増大をあげ、「パククネ政権による労働法制改悪はこれまでの攻撃の決定版。労組を無力化する攻撃だ」と弾劾した。 そして、「整理解雇導入の時、民主労総はゼネストで阻止した。今度もゼネストで阻止する。ともに闘おう」とアピールした。
分割・民営化、外注化攻撃との闘いを報告
動労千葉からは田中委員長が「民営化・外注化・非正規職化攻撃と動労千葉の闘い」と題して講演した。 田中委員長は、戦争法案をめぐる国会闘争、日本の労働者がおかれた現状、そして動労千葉の闘いについて提起した。 戦後最大の労働組合解体攻撃である国鉄分割・民営化と闘い団結を守り抜いたこと、16年間に及ぶ外注化阻止闘争の中で10数年にわたり外注化を阻止し続けてきたことなどが語られた。そして、闘いの中でつかみ取った理念として、「労働運動全体の前進という観点、時代認識をもつこと、労働者を徹底的に信頼することが重要」と訴えた。
活発に質疑応答
質疑応答では、短い時間ではあったが活発な討議が行われた。 日本の仲間からは、民主労総がゼネストを組織する上で努力していることについて質問があがった。討議の中でソンホジュン事務処長は、「組合員と討議や学習会を重ねゼネストを組織していく過程こそ重要」と提起された。 民主労総からは、動労千葉がなぜ首をかけて外注化に反対してこれたのか、正規・非正規が同じ組合で団結していく上でどのような努力をしているのかが質問された。 日本での闘いを前進させることが最大の国際連帯だ。11月集会の成功を出発点にし、新たな闘いにたちあがろう。
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