何を訴えても無視された!
2月以降、2016年度退職者に再雇用先が提示された。遅れに遅れた提示であった。しかし、外周地域での雇用の場は全くなく、千葉周 辺まで遠距離の通勤ができない者は、年金が出ない状態の中で職場を辞めざるを得ない現実が突きつけられている。実際、再雇用を希望した組合員19名の中 で、希望する条件に合致する雇用先が提示されたのは約半数。2名の組合員は再雇用を希望していながら、辞退して職場を辞めて行かざるを得なかった。
JR東日本との第2回新賃金交渉
3月15日、JR東日本本社と第2回の春闘交渉を行った。交渉ではまず、組合側から要求に基づいて賃上げを行うよう要求した。 |
60歳になれば、誰もが多かれ少なかれ、自らの病気や親の介護など様々な問題を抱えている。しかし、「通勤が近くないと働き続けられ ない」「日勤でないと無理だ」といくら訴えても、全く無視して再雇用先が提示された。千葉支社は団交の中で「条件が合わなければ再提示する」と言っていた が、それも全く行なわれなかった。これが40年以上汗を流して鉄道で働いてきた者に対する対応か! 絶対に許すことができない。
繁沢副委員長への排除攻撃
もう一点、許せないことがある。繁沢副委員長が錦糸町駅清掃業務に指定されたことだ。定年退職の時点に到っても、なお組合潰しのた め、組織拡大をさせないために職場から排除して不当配転しようというのだ。言うまでもなく、京葉車両センターで働いていれば、CTS京葉事業所での再雇用 が当然、自然なことだ。本人が別の場所を希望すれば別だが、普通に考えればそれ以外の指定など考えられない。しかも、CTS京葉事業所はつねに要員不足で 現場から悲鳴があがり続けている。つい先日も、CTS本社が「よくこの人数で仕事をこなしている」と報奨金を持ってきている状態だ。錦糸町に飛ばさなけれ ばいけない理由など何ひとつない。
CTS京葉事業所清掃部門では、この間2人の仲間が動労千葉に加入して闘い始めている。排除・不当配転の理由はただ一点。さらに動労千葉への加入が広がることを恐れ、それを潰すための卑劣な不当労働行為だ。
エルダー制度はすでに破綻している
千葉支社は、団交などで、「外周地域での雇用先確保は厳しい」と繰り返している。だが「厳しい」のではない。実際は何の手もうってい ないだけのことだ。「65歳まで雇用延長が法律で企業の義務になったからやっているだけで、通勤できなくて再雇用をあきらめてくれればラッキー」というの が当局の本音に他ならない。だから、JR本体では雇用を延長せず、グループ企業に押しつけ、「外周地域に雇用の場はありません」と開き直っているのだ。
しかし、それももう限界だ。2017年度の退職者は動労千葉の組合員だけでも40名を越えている。それが4年続く。しかも、65歳まで5年間毎年積み重なっていくのだ。「グループ会社での雇用延長」というエルダー制度はすでに破綻しているのだ。
大量退職問題とは何か?
大量退職問題とは何か、その本質をもう一度見すえなければならない。
第1に、大量退職問題とは、国鉄分割・民営化問題が生み出した深刻な矛盾だ。民営化を強行するために8年間も新規採用をストップさせ、その一方で20万人 もの国鉄労働者を職場から放り出した。その結果生み出された歪みこそが大量退職問題だ。そして今また多くの仲間たちが雑巾を使い捨てるかのような扱いを受 けているのだ。
第2に、しかも大量退職問題は、それを逆手にとった卑劣な組織破壊攻撃として仕組まれようとしている。絶対に許せない。
第3に、それは辞めていく者だけの問題でなく、職場に「去るも地獄、残る地獄」の現実を強制する攻撃だ。
第4に、駅業務の丸投げ外注化が、大量退職を口実として進められているように、それは鉄道業務の丸投げ外注化を伴って暴れ回る攻撃だ。
第5に、とくに本線運転士に殺人的な現実を強制するものだ。外注化で降りる場を失った運転士が、脳梗塞や心筋梗塞などでバタバタ倒れている。すでにそれが職場の現実になっているのだ。
本気になって 闘おう!
われわれはあらためて次のとおり強く要求する。こんな現実をこれ以上放置することはできない。本気になって闘おう。
* 直ちに定年延長(JR本体での雇用延長)を実施せよ!
* 外周地域(居住に近い地域)に雇用の場を確保せよ!
* 外注化を中止し、検修・構内業務をJR本体に戻せ!
* 65歳まで働き続けることのできる労働条件を確立せよ!
* とくに本線運転士の高齢者対策を速やかに実施せよ!