7月19日、65歳以降の雇用延長拒否・動労千葉排除をめぐる裁判闘争(第1次訴訟)の控訴審が始まる。
新自由主義攻撃の破たん
21年4月、70歳までの雇用確保の努力義務が法制化されたが、その建前の一つは「人口減少対策」だった。『24年版経労委報告』では、「介護・看護」「宿泊・飲食」「運輸」など、「経済・社会機能の維持・確保」ができなくなる「危機的な産業」が列挙されている。また、経団連は今年4月、「高齢社員のさらなる活躍推進に向けて」なる文書を発表し、「高齢社員の活躍は、深刻化している労働力問題への対応の鍵」だとしている。
そもそも、「人口減少問題」は自然現象ではない。政府・財界が新自由主義政策をとことん推し進め、地域も雇用も徹底的に破壊してきた結果だ。
ところが、自分たち自身が意図的に作り出しておきながら、社会のすべてが崩れ落ちるような深刻な危機に直面して、悲鳴を上げているのだ。65歳以降の雇用拡大は、政府・財界にとってこの矛盾の穴埋めが目的だ。
「動労千葉排除」の不当労働行為
ところが、どれだけ「労働力不足」でも労働組合つぶしのためには雇い止め・解雇するという攻撃が各地でかけられている。JR・CTSによるエルダー社員の65歳以降の雇用延長拒否も、まさに動労千葉排除・組合つぶしのための不当労働行為そのものだ。
職場では「労組なき社会化」―社友会化攻撃がかけられている。また、港合同昌一金属支部役員への選別解雇攻撃、関西地区生コン支部への大弾圧など、労働組合の闘いを根絶しようという攻撃も仕掛けられている。
戦時下における労組解体攻撃との闘いと一体で、希望者全員の65歳以降の雇用延長をかちとろう。7・19東京高裁大法廷(101号法廷)への大結集をかちとろう。
【次回日程】
◯労働委員会
8月1日11時~ 千葉県労委
◯千葉地裁(第二次訴訟)
9月4日11時~ 601号法廷
65歳以降雇用延長裁判(第2次)6/5第3回裁判
65歳以降の雇用延長拒否・動労千葉排除をめぐる裁判闘争(第2次訴訟)で6月5日、千葉地裁で第3回裁判が開かれた。
会社側は「要員不足だとしてもエルダーを雇う必要はない」とまで主張している。だが、そもそもCTSは団交で「経営状況が悪いからエルダーも雇えない」「ハローワークでの募集も行っていない」「雇えるようになれば雇いたい」と回答していた。
ところが、「要員不足でハローワークに募集を出していても、エルダーは雇わない」といいだしたのだ。要員不足でもエルダーの雇用延長だけは拒否し続ける目的が、動労千葉排除にあることは明らかだ。
しかも、CTSは70歳までの雇用を就業規則に明記する改定を行ってきた。ところが、本来ならJR東も一緒に制度化すべきところを、あえて「情報提供」だけに制限している。明らかに「動労千葉排除のためにエルダーだけは雇用延長しない」ためだ。その一方で、管理者だけは都合よく雇用延長させている。こんなことが許されるはずがない!
もう卑劣な言い逃れは許されない! 職場闘争と一体で裁判・労働委員会闘争を闘い、エルダーの雇用延長をかちとろう!