5回目の要請行動
4月18日、内房線と地域を守る会は、JR千葉支社に対して5回目となる要請行動を行った。今回の行動には内房線の会からは5名が参加した。
①昨年3月の太東駅における乗客が骨折する重大事態に対するJRの認識及び発表が10月になった理由、②安全性に問題があるワンマン運転の中止、③守る会の調査に基づく内房線各駅の段差・隙間の解消、④館山~千葉間の直通列車の設定等について要請を行った。
安全に対する認識が全くない!
要請行動においてJR千葉支社は、昨年3月の太東駅における乗客の骨折について、「乗客が降りようとした際にドアが荷物に当たって倒れた」「閉めるタイミングと降りるタイミングが重なり発生した」と事実関係を答えるだけに終始した。そして、「乗客が利用する中ではこうした事故は発生する」と発言するなど、JRの安全に対する認識が全くないことが明らかになった。
さらに、この問題を10月まで発表しなかったことについても、「会社の判断」「新聞で報道されたため公表した」と回答するなど、開き直りの回答を続けた。
段差・隙間の解消を
一方、ワンマン運転導入以降、内房線の会が実施した各駅の段差・隙間の調査では、木更津~安房鴨川間の23駅中、上り14駅、下り17駅で段差が10㎝以上あり、最大で26㎝(江見駅)もあること、隙間では27㎝(岩井駅)もあることについて改善を求めた。
これに合わせて、身体や視覚・聴覚等に障害を持つ人へのJRによる適切な介助の必要性などを訴えた。
最後にJR千葉支社から、「今後も皆さんの意見を聞く場を設けていきたい」との意思表示があり、今後も継続して要請行動を行うことを確認し、約1時間におよぶ要請行動を終了した。
4月18日、外房線と地域を守る会は、1月13日付けでJR千葉支社に提出した「ワンマン運転における安全性及び千葉駅以東の利便性向上を求める申し入れ」に対する要請を行った。
3カ月以上も協議引き延ばし
申し入れを行ってから3ヶ月あまりたっての開催は、コロナ禍に加え年度末の多忙という理由をもって、本来なら3月ダイ改前に行うことがスジであるにもかかわらず、本日まで引き延ばされるようなことになったのである。
太東駅事故を追及
協議には守る会から早川副会長をはじめ5名でのぞみ、JR側は企画室の2名によって回答が示された。その中でとくに昨年3月16日、太東駅で乗客が降車の際にドアが閉まってきてホーム上に転倒し重傷を負った事故と、ホームと車両の段差が国交省の検討会が示す5㎝の基準を大きく超えている実態について、守る会が調査した資料を示した上で行った。
JR側からの回答は、太東駅での事故については、「モニターを見ていたが、降りるときとドアを閉めるタイミングが重なった」。対策として、「ドアを閉める際には、十分に確認して行うことを徹底する」等とのことで、とても納得のいくものではなかった。
誠意ある回答は示されなかった
ホームとの段差についても「乗客が3000人以上の駅から国、自治体から3分の1ずつ費用を負担してもらって進めていきたい」と回答するも、守る会が求めるワンマン区間の駅は、3000人を超える駅はなく、全くのゼロ回答に等しいものだった。
守る会は、多岐にわたってJR側を追及したが、誠意ある回答は示されないなか、一時間半近く行った協議を終了した。
「今後も協議は重ねていきたい」
最後にJR側から「会社として気づかない貴重な意見をいただいた。今後も協議は重ねていきたい」と発言があり、今後も粘り強く運動を進めることとした。