2015年貨物新年の決意ーー貨物労働者の壮大な決起をかちとる

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新春座談会佐藤 正和(司会・貨物協議会議長)

大竹 哲治(本部副委員長)

斉藤 隆男(千葉機関区支部長)

佐藤 2014年をふりかえってみてどうでしたか?

大竹 昨年は、賃下げがいつから強行されるのか?と思いながら、なんとしても阻止しなければならないという一年でした。春闘においては、2月25日貨物本社前行動を勝ちとりました。しかしながら、15年連続ベアゼロが強行され、福利厚生ではベネフィット・ワンなどが廃止。また、夏季・年末手当も超低額回答が強行されました。
職場では、春から始まった宇都宮ターミナル乗り入れに対するハンドル訓練が行われ、10月1日には、本格乗り入れとなりました。要員がひっ迫して、11月は一人も年休が入らないという大変な年でした。

斉藤 JR貨物の経営危機が一層深刻化している。分割・民営化の過程で、「貨物安楽死論」が主張されたため、貨物鉄道のあり方についてまともな議論もされていない。JR貨物は、経営安定基金すらつまれなかった。
分割・民営化当初1万2千人いた要員は、今や6千人を切った。人件費を半分に削っても長期債務は、1,800億円と倍増している。線路使用料など、まさに分割民営化の構造的矛盾以外の何ものでもない。

佐藤 諸悪の根源はやはり国鉄の分割・民営化です。「改革」などでは断じてないですね。

分割・民営化の矛盾を労働者に転嫁するな!

斉藤 日貨労は分割民営化政策の失敗に対し、鉄道事業部門の黒字化に向けて「血を流し、汗を流す」と言っている。日貨労の青年労働者は、たまったものではない。なにせ14年度の期末手当は夏1・25ヵ月、冬1・32ヵ月、合わせて2・57ヵ月。旅客会社の一回分にも及ばない。
15年連続のベアゼロの強行、期末手当の超低額を強制し続けるなかで、毎月の賃金より低い期末手当では、生活費の不足を補うことすらできない。

大竹 日貨労の若い人達はもっと考えてほしい。3月ダイ改で「働き度を上げる」と会社は提案しています。これ以上、労働条件が悪化し、W泊が増加すると大変なことになる。

賃下げ・制度改悪攻撃との闘いを!

佐藤 本当に、怒りですよね。2015年の闘いの課題はなんですか?

斉藤 55歳からの70%の超低額賃金、定期昇給なし、60歳からの限度を超えた超低額賃金等、新たな労働強化と賃下げなど絶対に許せない。子供の進学、家族、自分の将来への不安を抱えて「安全第一・安定輸送の確立」などできるわけがない。
ささいなミスを理由とした乗務員へのしめつけなどは貨物会社の責任転嫁、自己保身以外のなにものでもない。絶対に許してはならない。貨物における反合・運転保安確立闘争を構築したい。

大竹 私は今年2月給与から3割カットの対象年齢がついに来てしまう。今までとまったく同じ仕事して、いきなり給与が減額される。この間長い間、制度の撤廃を申し入れてきたが、この制度は早く廃止しなければならない。

佐藤 本当にひどい話です。自分も今年です。

斉藤 それだけでなくJR貨物は、鉄道部門の黒字化を実現するとして、徹底した賃金抑制攻撃、福利厚生の切り捨て、諸手当の見直し、乗務員勤務制度改悪、基地統廃合、新採停止等、大合理化攻撃に踏み出そうとしている。第二の分割・民営化との闘いです。

大竹 2015年は、各手当削減攻撃との闘いになると思う。これ以上のカットは、今でもそうだけど、現場で働く労働者にとって、モチベーションの低下をますますまねく。でっかく反対の声を上げることです。
会社は、「中期経営計画2016」のサブタイトルで「鉄道事業の黒字化を実現」に向けて、新採停止、賃金カットを行い、先のことは何も考えず、2018年決算のことばかり考えている。分・民の失敗のつけを、労働者に転嫁することは絶対に許されないということです。

15春闘で怒りの声をまき起こそう!

佐藤 当面する闘いの焦点は、やはり春闘ですね。

大竹 春闘の課題は、大幅賃上げ獲得、定年延長の実現と、65歳まで安心して働き続けることのできる職場・労働条件を確立することです。
年金支給が65歳からになっているので、嘱託社員で60歳から65歳までハンドルをにぎるしかありません。本線運転士の高齢者対策はさし迫って切実な問題になっています。
千葉機関区では、あと五年もするとほとんどが嘱託社員になってしまう。若い人の配属を強く求めていきたい。

斉藤 貨物の経営破綻と、その労働者への攻撃と対決し、全国の貨物職場から怒りの声を巻き起こすために、千葉機関区支部は全力で闘います。

大竹 2015年は、世界の情勢や、日本の政治を見れば明らかに激動の年になる。団結を固め、ねばり強く闘いを続ければ必ず展望が開けます、頑張りましょう。

佐藤 1047名解雇撤回闘争、外注化=非正規職撤廃闘争、ローカル線廃止との闘いと学校や病院、水道など社会全体の崩壊と闘うことを一つの課題として、労働者の立場からライフラインとしての鉄道の社会的使命を果たす闘いを作り出したいですね。

斉藤 安倍政権の戦争への道を阻止するために、労働組合の反戦闘争への決起=戦争協力拒否・軍事輸送反対の闘いを今からつくらないといけない。青年労働者の決起、貨物労働者の壮大な決起をかちとる。ここに、分割・民営化体制打倒の展望がある。やればできる、闘えば勝てる。「敵よりも一日長く」の精神で闘いましょう。

佐藤 今年は、今まで不屈に闘い抜いてきたことの成果を発揮する年です。どうもありがとうございました。

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