闘う団結を取り戻し、反撃を開始しよう!

号外
 

闘う団結を取り戻し、反撃を開始しよう!

 一〇四七名の解雇撤回闘争は「4党合意による一〇四七名闘争−国労解体最後的な破たん」という新たな局面にたっています。また一〇四七名闘争のみならず、JRをめぐる情勢を一変するような事態が始まっています。われわれはこの新たな状況を前にして、闘いの勝利のために今何が問われているのかを、改めて綿密に検討し、新たな闘争体制を築きあげなければなりません。
 一〇四七名闘争は4党合意をめぐるこの2年余りの攻防戦を通して勝利への足場を固めました。またこの過程は、あらゆる問題を白日のもとにさらし、一点の曇りもなく鮮明にしました。闘いの戦列と決意は2年前とは比べものにならないほど鍛えられ、逆に4党合意に与した者たちは労働組合としての最後の一線をふみこえて急坂を転落しました。

 闘う団結の回復を

 一〇四七名闘争の勝利のために今何よりも求められていることは、一〇四七名闘争勝利の旗のもとに国労の闘う団結を回復することであり、36闘争団の団結を回復することです。
 改めて、4党合意の本質とその破たんのもつ意味を見すえなければなりません。4党合意の本質は、言うまでもなく一〇四七名闘争を潰し、国労の息の根を止めることにありました。しかしそれにとどまらず、戦後の労働運動への攻撃としては間違いなく最大級の攻撃のひとつでした。政府・自民党は国家的不当労働行為の総仕上げを狙ったのです。
 われわれはここに、一〇四七名闘争がきりひらいた大きな地平を改めて自覚的にとらえかえさなければなりません。一〇四七名もの被解雇者が今も不屈に闘いをつづけ、全国に波紋を広げているという状況は、戦後の労働運動の歴史に上例のないことです。しかも一〇四七名闘争は現在の支配体制の喉の突きささった最大のトゲとして、国鉄分割・民営化政策そのものを揺るがしつづけているのです。
 さらに、資本と国家が生き残るために一切権利を破壊し尽くす容赦のない大リストラ攻撃が労働者を襲っている状況のなかで、一〇四七名闘争はまさに今日的テーマとなってその位置を大きくしています。
 一〇四七名闘争は、こうした情勢全体ときびすを接して火花を散らす闘いです。だからこそ、政治決着路線への埋没と、闘いの戦列の内部から生まれた変節=国労という伝統ある労働組合の団結と統一を無残に崩壊させ、闘争団の仲間たちを査問委員会に送致するに至った執行部の驚くべき変質に今こそ明確な断を下し、全力を尽くして国労の闘う団結を取り戻さなければなりません。

 国労臨大弾圧を粉砕しよう

 第二にわれわれは、5・27国労臨大での説得行動に対するデッチあげ弾圧を粉砕するために全力で起ちあがる決意です。
 これは、4党合意を粉砕した闘いの前進に対するあせりにかられた大反動です。政府・自民党の思惑は外れ、彼らは一〇四七名闘争を解体する方途を失い、最後の手段に訴えたのです。
 政府・与党が「反対派闘争団を除名せよ」と公然と命令するという類例のない不当介入に、本部が唯々諾々と従う状況のなかで、それに対して説得活動を行なうのは当然の団結権の行使です。しかも大会という労働組合にとって最高の意志決定の場に警察権力が介入し、一方の側を不当解雇するなどというやり方は、これまでに例のない団結権そのものへの大弾圧です。われわれは満腔の怒りを込めて弾劾します。
 こうした攻撃と真正面から対決することなしに一〇四七名闘争の勝利は絶対に実現されないことは明らかです。闘いの前進は否応なく密集せる反動を生みだします。そしてそのときこそ労働組合の真価が問われるときです。この大弾圧を前に、一〇四七名闘争が勝利の展望をきりひらくことができるのか否か、その真価が問われています。
 すでに、多くの方々によって呼びかけが発せられ、弾圧粉砕−一〇四七名闘争勝利に向けた大きな運動が始まっています。われわれは、この弾圧との闘いのなかでこそ、一〇四七名闘争は、これまで以上に全労働者的課題として裾野を広げ、筋骨を鍛え、勝利の展望をつかみとることができると確信しています。

  今こそ、JR本体からの闘いを!

 一方で、JRをめぐって、これまでの情勢を一変させるような事態が起きています。JR東労組による「退職強要事件」をめぐって、JR東日本と革マルの異常な結託体制に激震が走っています。また併せて、副委員長以下8名の東労組本部執行部の集団辞任事件に見られるとおり、JR総連は内部から崩壊し始めています。
 東労組事務所や役員宅、職場等への数十箇所に及ぶ家宅捜索の真の狙いは、単に退職強要事件だけにあるとは考えられません。本当の目的は革マルと異様な癒着・結託関係をつづける会社も対象にしたものだと言われています。
 国家権力はかつて、国鉄分割・民営化攻撃を強行するために、旧動労革マルをとり込んで、国労や動労千葉破壊の先兵にするという「非常手段」をとり、旧動労・松崎も転向表明をしてそれに全面協力するドレイの道を選択しました。だが、JR東日本がここまで革マルとぬきさしならない癒着関係を深めるという事態は想定外だったはずです。
 国家権力は明らかに、国鉄分割・民営化攻撃の過程で積み残した問題をこの際一掃するという判断をしています。言うまでもなく最大の問題は、一〇四七名闘争が労働運動全体に大きな波紋を広げている状況を何としても潰すということであり、併せて革マルと資本の異様な癒着体制もこの際一掃しようとしているということです。闘いは今、巨大な可能性と密集せる反動がせめぎ合う情勢を迎えています。
 解雇撤回闘争の前進のためには、JRにおける資本との闘い、JR総連と資本の結託体制との闘いの強化が求められています。職場では、第二の分割・民営化と呼ぶべき攻撃が吹き荒れています。怒りの声は渦巻き、多くの仲間たちが闘いの方針を求めています。
 われわれは、今年4日間にわたるストライキに起ちあがり、また職場での長期にわたる非協力闘争を闘いぬくなかで、この春からの実施が予定されていた検修・構内業務の全面的な外注化を中止に追い込むなど大きな成果をかちとりました。また今この勝利の上に本格的な組織拡大を実現するために新たな闘いに起ち上がっています。敵の攻撃は万全ではありません。逆に矛盾を噴きだし、これまでの枠組みが音をたてて崩れ始めています。団結を固め腹をすえて起ちあがれば、JRにおける力関係の変革はけして不可能な課題ではありません。

 解雇された仲間はひとつ

 さらにわれわれは、昨年結成された支援共闘会議が、国労闘争団のみならず、動労千葉、全動労を含む一〇四七名の解雇撤回をめざす支援共闘会議として結成されたことの重要な意義を受けとめ、全力で闘い闘いぬく決意です。解雇された仲間はひとつです。三つの争議団・闘争団がひとつとなって共同した闘いを展開したときに一〇四七名闘争は、これまで以上に大きな力を発揮し、より大きな波紋を全国ひろげることは明らかです。
 一〇四七名闘争に何よりも問われていることは、労働者への激しい攻撃が吹き荒れる状況のなかで、闘う労働運動を復権させるために、自らがその先頭にたち、矢面にたって闘いぬくことです。
 われわれはいかなる時代に生きているのか、いま世界では何が始まろうとしているのかを真正面から見すえなければなりません。
 昨年の「9・11」をもって世界は変わり、歴史は変わりました。米ブッシュ政権は「テロ根絶」の名のもとに、世界中にとめどない戦争の火の手を放とうとしています。小泉政権は有事立法の成立を画策し再び戦争への道を踏みだそうとしています。そして労働者には生きる権利そのものを奪うような攻撃がかけられています。
 社会・経済の矛盾が、戦争という暴力的手段でしか「解決」できない時代が到来しようとしています。
 一〇四七名闘争は、このような時代全体と対決する労働者の未来をかけた闘いです。
 陸・海・空・港湾20労組の有事立法反対の闘いなど、新たな闘いも開始されています。今こそ労働者の団結をとり戻そう。
 われわれは、国労闘争団、全動労争議団の仲間たちとともにその先頭で闘いぬく決意です。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
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