動労総連合統一行動
7月12日、南相馬市の避難区域解除と一体で常磐線(小高~原ノ町)が運転再開される。動労水戸は、運行再開に抗議しストライキに入る。動労総連合は、いわき・原ノ町・JR東日本本社での一斉抗議行動に立ちあがる。
被曝の強制を許すな!
これまでのいわき以北の常磐線延伸により、乗務員などのJR関係労働者はじめ、除染や鉄道復旧作業に携わる労働者が被曝させられている。
また高線量地帯を走行することで、多量の放射能粉塵が付着した車両の検査修繕をやる郡山総合車両センターや勝田車両センターの労働者も、放射能粉塵吸引による内部被曝をうけることは必死だ。
しかし、JRは動労水戸との団交の中で「原発は安全な状態の中で管理され安定している」「被曝してもきちんと線量を管理すれば問題ない」と言いはなっている。絶対に許せない。
高線量地帯への帰還の強制
この間強行されている避難区域の解除は、法定基準の20倍もの値、年間20ミリシーベルト基準をもって住民に帰還と被曝を強制するものだ。
福島第一原発事故は依然として収束しておらず、「除染」で発生した廃棄物の処理もできていない。そして何より、子どもたちの甲状腺ガンが増え続け、すで に173人の子どもたちが見つかっている。実際に運行再開が強行された楢葉町でも、町に戻った人は1割にも満たない状況だ。
高線量地帯への住民の居住を既成事実化することで、原発事故は収束したことにする国の政策に鉄道が利用されることは、鉄道で働く者として絶対に認めることはできない。
「搬送まで4時間」―常磐道事故
安倍首相は3月に福島県を訪れ、「2020年の常磐線全線開通」を宣言した。しかし、そうなれば高線量地帯のど真ん中を列車が走ることになる。
5月4日の「駐停車禁止、開窓禁止」の常磐自動車道での衝突事故は記憶に新しい。重体だった小学一年生の少女は、近くに緊急受入れ可能な病院がなかった ため、70キロも離れた福島市の病院に移送され亡くなった。軽傷だった乗客も救援の車が来るまでの2時間、毎時1.9マイクロシーベルトの路肩で待機させ られた。全員の搬送が完了したのは発生から約4時間後だった。
常磐線で事故が起きた場合も、同様な事態になることは避けられない。鉄道は、乗用車やバスをはるかに上回る数の乗客の命と安全を預かる仕事だ。緊急時の安全を確保することができない中で運行を再開することは、鉄道会社としてあってはならならないことだ。
労働運動再生への挑戦
動労水戸が先頭で闘っている被曝労働拒否の闘いは、労働組合として原発事故や被曝の強制に対して唯一職場からストライキで立ち上がった歴史的な闘争であり、労働運動再生に向けた大きな挑戦だ。
動労水戸ストライキに連帯し、動労総連合統一行動に決起しよう。
7.12動労総連合統一行動
【動労水戸】
12:00 スト突入
15:00 いわき駅前抗議行動
【動労福島】
12:00 南相馬・原ノ町抗議行動
【動労東京】
18:00 JR東日本本社抗議行動(新宿)