貨物における第二の分割・民営化攻撃である、今年度から3年計画で始めた「ニューチャレンジ21」攻撃は貨物の労働者の権利を奪い、「分割・民営化」の矛盾を結局のところ貨物の労働者に全面転嫁させるものに他ならないものだ。JR貨物の職場を根底から、そのあり方すらくつがえそうとするこの攻撃に対して、日貨労はまさしく推進勢力としての姿を今日より一層あらわにしている。
乗務員基地の統廃合は思い切ってやれ! JR総連貨物労組委員長・緒方は、3月14日付け「カーゴニュース」のインタビューに答えて次のように発言しているのだ。
乗務員(機関士)の乗務キロを伸ばさなければ他の競合する輸送機関に対抗していけない。このためには乗務員基地の配置を見直さなければならず、これは中途半端ではなく思い切った集約をやった方が良い。 会社側は全国31ヵ所の乗務員基地を半減させるとしているが、既に北海道は札幌機関区、九州は門司機関区に集中しており、あとは本州をどうするかという問題だ・・・大井〜静岡などは距離が中途半端でかえって労働条件が改善できない。大井〜稲沢を一気に走ってしまった方が、スピードは上がるし、かえって仮眠時間も長くとれる。 |
まさに労働条件の切り捨て、労働強化を労働組合の委員長が、会社と一体となって労働者に強制しようと言うのだ。 「基地統廃合は中途半端でなく思い切ってやれ」、「大井〜稲沢を一気に走れ」・・・大井〜稲沢間の距離は約370キロにも及ぶものだ。乗務員勤務制度(乗務交番作成規定)では、「一継続乗務キロは220キロを限度とする」と定められている。現在の就業規則に照らしてみれば明らかなように、こんなロングランはできないのだ。つまり日貨労・緒方は この発言によっても明白な通り、乗務員勤務制度そのものの抜本的な改悪をもここで逆提案しているのだ。 全国規模の広域配転極限的な労働強化をもたらす基地統廃合 このようなことを組合側が言い出したとき、どのようなことが起きるのか!まさしく乗務員の勤務は一切の限度がなくなり、どこまでも労働強化が行なわれるということだ。現在でさえ、列車の運行を深夜帯に集中して走らざるを得ない貨物の乗務員の勤務は、多くの職場で前泊・後泊などで、一週間に2〜3回程度しか自宅で休む事ができないような勤務が強制されている。
現実化する単身赴任広域配転の実態! こうして一切の限度が取り払われたときには、労働条件も運転保安も無きに等しいものとなる。実際、全国の貨物職場では基地統廃合によって、四つの県をも隔てた広域配転が露骨に行なわれている。日貨労・緒方発言はこれを容認し、これを積極推進するものに他ならない。これを許せば貨物の労働者は限度を越えた労働強化にさらされ、職場を奪われ、全国規模の広域配転攻撃にさらされることとなる。「ニューチャレンジ21」攻撃を推進する日貨労を断じて許すな!JR貨物で働く労働者は日貨労・緒方発言を弾劾する闘いに起とう!
東労組千葉地本委員長・小林を許すな! このように一方でJR総連は、労働者の労働条件を会社側に売り渡し、第二の分割・民営化攻撃の先兵となっている。「動労千葉は潰す」と危機感もあらわに叫びたてている東労組千葉地本委員長・小林を断じて許すな!
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