何ひとつ具体的根拠や基準もない長期乗務停止の乱発を許すな!
この間、千葉運転区を中心にして、1ヶ月以上にもわたる長期間の乗務停止処分が乱発されている。しかもその内容は、「乗務中に足を組んでいた」などというほんの些細なことだ。これが1ヶ月以上も乗務停止処分をするような内容なのか、全く理解することができない。
会社の責任を現場に転嫁する卑劣な行為
こうした状況は、昨年9月末に中央線での高架切換工事のミスによる大幅な輸送混乱や、京浜東北線での工事部品との衝突など一連の事故 に対して、年末に国土交通省から「業務改善命令」出されるという極めて深刻な事態が発生する中で、会社としてどう責任を取るのかが問われたにもかかわらず 一切の責任を放棄し、全てを現場の労働者に押しつけようとするものだ。その典型が今回の長期乗務停止処分として現れているということだ。
社会的な批判をかわすために、「会社として現場にこのような指導を行っています」という形を意図的に作り出し、アピールしているとしか言いようのないや りかただ。こんなことのために運転士を1ヶ月以上も乗務停止処分にするなどということは、絶対に許すことはできない。
動労千葉は、こうした会社の姿勢に対して申26号をもって千葉支社に対して申し入れを行い、5月21日に団交が開催される中で千葉支社に対して徹底的な抗議と追及を行ってきた。
処分ではないが、ペナルティー要素含む?
乗務停止処分に関して千葉支社は、次のとおりの回答を行ってきた。
組合 乗務停止は何のために行っているのか。
会社 本人の再教育の場と考えている。運転事故やお客様からの苦情があった場合、事象の内容・原因等を究明し、当該社員の事故歴、執務態度を勘案し、再発防止を目的にして再教育を行っている。
組合 誰が乗務停止の判断を行うのか。
会社 乗務停止の判断を行うのは区長が行う。支社も、区から報告を受け、指導を行う。
組合 乗務停止は、処分と考えているのか。
会社 乗務停止は、終業規則上の処分ではない。しかし、反省を促すペナルティ的な要素を一部含んでいる。
組合 「足を組んでいた」ことに対する乗務停止中の教育とはどのような意味か。
会社 執務態度について理解してもらうために行った。
組合 本人が行っていたのは、経営計画などの書き写しだけ だ。この間信頼回復などと言っているが、実際には現場のあら探しだけではないか。何十年も運転士をやってきた、ほんの些細なことで長期間の乗務停止が行わ れることで、本人の運転士としてのプライドが傷つけられてしまう。しかも、この間の乗務停止処分を行ってきたことで、会社として成果が上がったと考えてい るのか。結局、会社がやっていることは、何も文句を言わない社員を作るための恐怖政治を植えつけているのと同じことだ。
会社 書き写しについては、会社の置かれている状況を理解してもらうために行っている。
行方区長による恣意的な運用だ
千葉支社は、口頭回答では、乗務停止について「処分ではない」などと言いながら、実際には1ヶ月半にもわたって乗務を下ろしている が、これが処分でなくて何であろうか。実際現場では、乗務停止=処分として受けとめられ、実際現場長による恣意的な運用により長期間にわたる乗務停止が行 われいるのだ。
われわれは、こうした千葉支社と、千葉運転区長を先頭にした長期乗務停止処分攻撃を絶対に許すことはできない。
今後このような事態が発生した場合、われわれは断固とした決意も含めて反撃することを千葉支社に明らかにしてきた。
区長の立場をわきまえない不穏当発言
さらにこの期間で、千葉運転区・行方区長が、またしても区長としての立場をわきまえない不穏当な発言を行ってきた。
乗務を終わって千葉運転区戻ってきた乗務員が、日常的な会話の中で目の疲れを言ったところ、行方区長が次のようなとんでもないことを言い出したのだ。
行方区長 いつまで運転士にしがみついているんだ。幕張電車区にでも行けばいいじゃないか。
このような発言は、自らが区長であるとの立場を全くわきまえない極めて不穏当な発言だ。区長としての立場を自覚しているならば絶対に口にしてはならないことだ。
これに対して千葉支社は、「一部の会話の中で『目の疲れがあった』との話しになった。食い違いがあるようだ。悪意をもっての発言ではない」との口頭回答をおこなってきた。
これが「悪意がない」などということがどうして言えるのだろうか。この発言の内容は、千葉運転区の者ならば誰でも知っていることだ。
昨年の「汽笛問題」でも、行方区長が規定違反を行ったにもかかわらず、千葉支社は「規定違反ではない」としてかばったが、今回も同様にかばい立てをしているとしか言いようのない事態が。
このような事態を引き起こし、しかも恣意的に乗務停止を行う行方区長こそ、区長としての資質が問われる問題だ。
千葉支社、そして行方区長は、これ以上の長期乗務停止処分を止めろ!