安全運転行動の成果をさらに拡大しよう
4月25日の尼崎事故から半年が経過し、改めて国鉄分割・民営化による犯罪的な事故に対する怒りがこみ上げてくる。
動労千葉は、尼崎事故から1ヶ月を期して安全運転行動を闘いぬき、JRの安全無視を徹底的に追及してきた。この闘いは、千葉支社管内で延べ22㎞にわたるレール交換実施をかちとり、東浪見駅の45㎞/hポイントにはATSーPの速度照査を設置するとの確認が行われた。
しかし、レール交換やATSーPの設置全てが終わっているわけではない。
安全運転行動を闘いぬく中で、乗務員分科会を中心にして8月1日から、千葉支社管内全線区において、昨年に続いて「線路状態実態調査」を実施した。
■線路実態調査について
○調査区間 本線運転士が乗り入れている、全ての区間。
○調査項目 線路、信号、各種標識、その他感じたこと。
○調査方法 運転席からの体感及び目視による確認。
○調査対象 全ての本線運転士。
○調査期間 8月1日~10日。
全線区で154件もの問題点を把握
調査の結果、各調査項目については、次のとおり報告された。
調査項
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線路関係
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信号関係
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標識関係
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その他
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合 計
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件 数
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66件
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24件
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41件
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23件
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154件
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各調査項目の主な問題点等については、次のとおりとなっている。
【線路関係】
◆横揺れ 37件
◆上下動 9件
◆雑草等 6件
◆異 音 4件
◆噴 泥 3件
◆レール磨耗 3件
※この中には、昨年指摘した箇所で改善されていない箇所が11件報告されている。
【信号関係】
◆所定位置で視認不良 11件
◆草木による視認不良 6件
◆建植位置不良 5件
◆汚れによる視認不良 1件
※この中には、昨年指摘した箇 所で改善されていない箇所が、4箇所報告されている。
【各種標識関係】
◆草木による視認不良 19件
◆汚れによる視認不良 12件
◆建植位置不良 4件
◆建植位置不良 2件
◆解除標識等未設置 1件
※この中には、昨年指摘した箇 所で改善されていない箇所が、4箇所報告されている。
【その他感じたこと】
◆草木等による視認不良 9件
◆危険踏み切り対策 7件
◆ホーム等の安全対策 2件
◆土砂見地装置設置 1件
◆ストップ方への開通 1件
◆看板破損 1件
◆行き違いの現示遅れ 1件
◆DLの冷房対策 1件
反合・運転保安確立へ全力で闘い抜こう!
調査の結果は以上のとおりとなっている。
とくに、昨年の線路状態調査で問題点として把握し、千葉支社に改善要求を行ってきた箇所と同じ箇所が19箇所も問題点として上がってきたことは、重大な問題だ。昨年行われた団交で千葉支社は、「調査を行ったが安全上問題はない」との回答に終始した。しかし、この春からの「レール破断」の多発と安全運転行動によって多数のレール磨耗等を指摘する中で、レール交換が実施されてきたが、それでも未だに危険な状況が続いているということだ。
11・6集会への動労千葉の根こそぎの決起を実現し、安全を無視するJRに対して、反合・運転保安闘争を粘り強く闘い抜こう!