真実を伝えろ!自衛隊を撤兵しろ!(上)

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ファルージャでの大虐殺!

真実を伝えろ!自衛隊を撤兵しろ!(上)

 イラクで拘束された5人が解放されて帰国した。だが、「自己責任論」を振りかざす小泉政権と、それをあおりたてるマスコミが一体となって5人と家族を追及し、つるし上げ、まるで犯罪者のような扱いを受けている。家族に対しては想像を絶する嫌がらせが行なわれたという。こんな卑劣がまかり通っていいのか。
 マスコミは何ひとつ真実を伝えていない。洪水のように流布される「自己責任論」に反論する前に、彼ら、彼女らが命がけでたち向かい活動していたファルージャの真実について伝えたい。

ファルージャでの大虐殺!

 ファルージャは、スンニ派の住民が多く住む、バクダッド郊外の人口20万人の都市だ。米軍は道路を封鎖し、街を完全に包囲してクラスター爆弾などで住宅地を爆撃して無差別殺りくを強行した。わずか10日間で少なくとも800人が虐殺された。
 ファルージャでは、まさに無差別の殺りくが強行されている。航空自衛隊はファルージャに米軍を輸送している。「人道支援」などというのは真っ赤な大ウソだ。
 新聞では「停戦」などと書かれているが、次の現地からのレポートをぜひ読んでほしい。これは、無差別爆撃の後、「停戦」下のファルージャで起きている真実である。この報告は、命がけでファルージャに入った、各国の何人かのフリージャーナリスト、NGO活動家がインターネットなどをとおして発信した報告をまとめたものだ。ここからはイラク戦争の本質が見えてくる。
 攻撃のなか、ファルージャに残った記者は二人しかいなかったという。日本のマスコミが報じたのはすべて米軍の発表やその従軍カメラマンの映像をたれ流しただけのものだ。真実に目をすまし、そして闘いに起ちあがろう。

この真実を知らせほしい!

 ファルージャからの報告は、どれも次のような悲痛な叫び声で満ちている。

▼どうか、どうかこれを読んで下さい。そして、できるだけ多くの人に広めて下さい。ファルージャで起きていることの真実を明るみにだす必要があるのです。
▼ ファルージャではここ数日間、市全体が米軍により包囲され、水も電気もないまま、一般市民が『集団処罰』を受けています。なのにマスコミはその惨状をほとんど報道していません。
▼ これは大量虐殺です。どうか助けて下さい。世界中の人々に、大使館に抗議するように頼んで下さい。
▼ 一時停戦など、実際には履行されていません。女性や子供たちの 多くは街を逃げ出そうとしていますが、バクダッドへと向う橋も米軍により破壊されました。市内からは巨大な爆煙が今ものぼっています。
▼ 私たちはこの目で見ました。ファルージャから逃れた何千という人々が、13キロメートルにもおよぶ車列をつくってバクダッドを目指したんですが、砂漠で立ち往生しているんです。そして米軍はその難民たちに向って爆撃しています。
▼米軍の狙撃兵たちはただ大虐殺を 進めているだけではありません。街で一番大きい病院はそこに出入りする人々を米兵が狙撃するので使えません。もうひとつある病院も米軍が爆撃したので使用不能です。いまファルージャで機能しているのは、二つの小さな医院だけです。そのひとつはガレージに作られた臨時の診療所です。米軍が街を封鎖しているので麻酔薬すらありません。その汚い医院に米兵に狙撃された女性や子供たちがひっきりなしに運び込まれています。犠牲者のほとんどは女性や子供です。病院のまわりを警護しているのは、自分の背丈ほどもあるカラシニコフ銃を手に持った11歳の小さな少年でした。
▼ 米軍は救急車にも発砲するので、路上の負傷者を病院に運ぶことさえできません。今も動いている救急車もすでに4回狙撃され修理しています。米狙撃兵が救急車の運転士の頭を撃ったのです。
▼ 医者が走りだしてきて私に言った。「女性を一人連れてきてくれないだろうか。彼女は早産しかけている」。私は外国人として、私自身とパスポートが外から見えるように窓側に座った。私の手のところで何かが飛び散った。救急車に銃弾が当たったと同時だった。プラスチックの部品が剥がれ、窓をぬけて飛んでいった。何発か発砲され、大きな音をたててタイヤが破裂し、車がガクンと揺れた。救急車を逆行させ、角を曲がったときにも私たちに向かって銃弾が発砲されていた。心底、頭にきていた。一体何のために?一体何のために?。
▼ 自分の家の前で狙撃された老人を病院に運び込みました。その妻と子供は、狙撃を恐れて外にでられないので、家の中から外で苦しんでいる老人に向って泣き叫んでいました。
▼私たちが泊まった家の家主は、自分がここ数日間に撮影したビデオを見せてくれた。次々にでてくる、
 血まみれになって殺されたファル ージャの市民たちの映像、……中でも酷かったのは、お乳をすっていた赤ちゃんが母親の胸から引き剥がされ、海兵隊員によって無惨に殺されてしまった姿だった。
▼ 状況はひどくなるばかりです。米兵からは「掃討作戦」が始まるので待機せよと警告も受けました。私がこのレポートで伝えられることは、ファルージャではマスコミが伝えるような「停戦」など履行されていないということです。イラク人の女性や子供たちが米狙撃兵によって撃たれ続けているのです。
 ファルージャではすでに600人がアメリカの侵略により殺されました。(住民は米兵に狙撃され、郊外の墓地に遺体を運ぶことができないので)二つのサッカー場に次々と遺体を葬っています。

闘うイラク民衆!

 このレポートは、真実を伝えるために、医薬品などを携えて命がけでファルージャに入った方々の報告をまとめたものだが、そのひとつには次のような場面も報告されている。

 「マスコミはその惨状をほとんど報道していない。市内で取材している記者はたった二人しかいないのだ。私は現場で起こっているであろう残虐行為をこの目で見て世界中に伝えるため、ファルージャに行くことにした。私たち世界各国から集まった小さなグループは、医薬品などを積んでファルージャに向った。
 途中、道路わきの小さな家から子供が飛び出し、『僕らは死ぬまでムジャヒディン(聖なる戦士)なんだぞ!』と叫んだ。ムジャヒディンが米軍から奪還した領域に入ると、イラク人とすれ違うたびに、彼らは『ファルージャに行くのか? 神の祝福があらんことを!』を叫びたててきた。すべてのイラク人がピースサインをだしたり手を振ったりした。
 街に近付くにつれ、道路わきの子供たちが、私たちや今もファルージャにいる人たちに、パンの固まりや水を気前よく投げてよこした。イラク人たちの隣人愛の気持ちは信じられないほどだった。彼らはみんな私たちを歓迎しているようだった」

 今やスンニ派の人々とシーア派の人々が一緒にデモをし、共同して米軍と闘っているという。ファルージャはスンニ派の街だが、シーア派の人々がトラックで何台もの食料などを運び込んでいるという。

これが真実だ!

 自衛隊は大虐殺に加担した これがイラクの真実だ。そして繰り返し言うが、自衛隊はこのファルージャの虐殺に加担し、米軍をファルージャに輸送している。このことはマスコミは一行も報道しない。何が「人道支援」か! 事実、「イラク自衛隊派遣法」は、表向きの「人道支援」と本音の「米軍の後方支援」が一体化した構造になっている。だがマスコミはそれすらほとんど報じない。

「テロリスト」ではない!

 マスコミは無批判に5人を拘束したグループをテロリスト、正体不明の武装グループなどと呼ぶが、現地からのレポートは、「ファルージャのすべての人々が武装して米軍に生命がけの抵抗をこころみている」と報じている。これはまぎれもないレジスタンス(抵抗闘争)だ。それは「私たちはヒロシマ・ナガサキを経験した日本の人々を友人だと感じてきた、…… 日本政府に自衛隊の撤退を要求する」という理の通った声明文や、解放の経過を見ても明らかだ。
 今回の事件でも「小泉首相が犯人を『テロリスト』と呼んだことで、抵抗者をテロリスト呼ばわりしたと非難がわきおこり、解放が遅れた。また人質解放を仲介した聖職者協会のクバイシ氏は、味もそっけもない川口外相の謝意表明を『人質の解放を望んでいないように聞こえた』と皮肉った」と言われている。

原因は自衛隊派兵にある

 5名が身柄を拘束された原因ははっきりしている。小泉政権が米英の占領軍にくみして自衛隊を派遣したからだ。そしてファルージャの大虐殺が強行されたからだ。
 イラクに入っていたNGO(非政府組織)などの活動家は口々に言っている。「自衛隊が派遣されてから状況が一変してしまった。日本人に対する視線が厳しくなり、支援活動がほんとうに困難になってしまった」と。今回の事件でも、人道支援の最大の障害は軍隊なのだということが明らかになった。

【次号に続く】

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
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