歴史的転換点の05春闘へ/田中委員長/研修会②

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第13回全支部活動者研修会報告②
歴史的転換点の05春闘へ総決起を!

 今号は全支部活動者研修会の第二講演・田中委員長による「 歴史的転換点としての05春闘」 について報告します。

世界を覆う「民営化」攻撃

 05春闘は、労働者・労働運動がどういう方向に進むのかがかかった重要な場になっている。そのキーワードは「戦争と民営化」であり、また労働運動をとりまく諸条件の劇的変化がある。
 はじめに前置きとして「民営化」 についてふれたい。「民営化」 については実感的には解っていると思うが、今日では広く大きな意味で全世界の労働者におそいかかり、05~07年には社会全体を覆い尽くす攻撃になろうとしている。郵政のみならず国・地方―できるものすべて「民営化」 してしまおうという攻撃だ。しかも現在の攻撃は、「民営化」 =非正規雇用化であり、労働組合の徹底破壊、行政機構の中に労組を認めないというものだ。世界・ 地球全体で「民営化」 が始まっている。グローバル化とは、資本が好きかってをやるということだ。アフリカ中央部では農地の97%を国際的農業資本が買い取っている。イラクの主要な港は、イラク戦争が始まるや直ちにアメリカ資本に買い取られている。資本がやりたいようにやる、これが「民営化」ということだ。財界・日本経団連は大民営化を日本でもやろうとしている。05から07年は改憲を焦点に大きな階級決戦になる。05年はその入り口となる。また労働運動も新たな流動化が始まっている。こうした情勢と対決することができるのかが問われている。

すさまじい財界の突出

 05春闘は歴史的転換点としての位置をもつ。05春闘をとりまく情勢はどうか。ひとつは日本経団連の05年版「経営労働委員会報告」 がある。これは小泉政権が進める「改憲―戦争政策」 、「骨太方針Ⅳ」 、「奥田ビジョン-経労委報告」 は一体のものだ。またここには日本経団連の大転換、異常なまでの突出がある。「経労委報告」 は、①「攻めのリストラ」 「労使自治に任せよ」 がキーワードであり、②徹底した規制撤廃要求を掲げている、③また行政改革の断行と、大民営化―労組破壊攻撃を宣言している、④雇用・ 賃金破壊攻撃の踏み込みと労働運動の解体・ 変質、むき出しの階級支配が宣言され、⑤社会保障制度解体攻撃へのさらなる踏み込み、⑥そして財界が教育基本法改悪の先頭にたつことを宣言し、⑦東アジア自由経済圏の形成と憲法改悪、軍需生産拡大を要求するなど、経団連役員が「 これまでより一歩踏み込んだ」 と言っているとおりすさまじい内容になっている。

分岐・流動が進む労働運動

 こうした経団連の突出をまえに、連合も全労連も全面屈服を繰り返し、労働運動は現場から分岐と大反乱が始まろうとしている。連合は、春闘方針では3年つづけて統一要求を放棄し、賃金制度、非正規雇用化、社会保障制度等では奥田路線と完全に一体化している。また改憲勢力へと転落し、内部では軍需産業の労組と旧総評系労組で対立している。また全労連も共産党の綱領改訂をきっかけに全面的な右旋回、反動化を進めている。これに対し現場から激しい分岐と流動化が進行している。こうした状況は、労働運動再生の可能性を指し示すものとなっている。

「激震」走るJR体制

 JR体制も矛盾が噴出し「激震情勢」 が本格的に開始しようとしている。ひとつはJR東日本の労務政策をめぐっての新たな動きだ。昨年9月以降不当労働行為事件をめぐってJR東日本と国労の間で和解が始まっている。これは中労委の働きかけという形だが、東日本もこれに応じている。これはJR東日本のなかに大きな変化が生じていることを示している。また国労本部(中心は東日本エリア本部)は、「労使正常化」 路線に全面的につき進み始めている。またこれは1047名闘争の終結策動、切り捨て策動の強まりを示している。この背景には、JR体制の矛盾の爆発的噴出がある。革マル問題、安全問題、要員問題、この三つの矛盾が解決不能となったことを示している。この情勢は、JRにおける労働戦線の大再編的事態、激震的情勢が本格的に始まる可能性をもつものだ。こうした関係の中に動労千葉の闘いもある。
 また1月24日には、JR東日本の新たな大リストラ計画である「ニューフロンティア2008」 が発表された。「ニューフロンティア21」 は東日本の完全民営化を目前にした第二の分割民営化攻撃、日経連の「新時代の日本的経営」路線の大リストラ版であり、革マル問題の清算を柱にしたものであった。「2008」 は「21」 の破綻を仕切りなおすことに意味がある計画だ。

織拡大と一体の春闘を

 こうした情勢のなかで05春闘が闘われる。05春闘の性格は、①反戦―国際連帯春闘であり、②改憲阻止―小泉内閣打倒春闘、③反民営化―小泉・奥田路線粉砕春闘、そして④反合・運転保安確立―JR体制打倒の春闘である。
 05春闘の獲得課題は、①大幅賃上げ獲得、定昇解体―賃金制度改悪攻撃阻止、②反合・運転保安確立、第二の分割民営化攻撃粉砕、③業務外注化絶対反対―幕張電車区縮小攻撃阻止、④シニア制度撤廃―定年延長実現、⑤強制配転者の原職復帰、強制配転粉砕闘争への総決起実現、一切の不当労働行為根絶、⑥1047名解雇撤回、鉄建公団訴訟勝利、⑦JR総連解体―組織強化拡大となる。
 05春闘は、4つの攻防の焦点がある。第一に「 日の丸・君が代」 卒・ 入学式闘争、第二に3・ 20イラク開戦2周年闘争、第三に1047名闘争、そして最後に団結を強化し全組合員の総決起を実現することにある。
 05春闘は、3・ 1ダイ改をめぐる闘いと3月下旬新賃金回答段階の闘いの二つを焦点にしながら、「JR激震情勢」をふまえつつ闘われる。そして春闘過程を通じて組織強化・拡大月間と位置づけて、春闘の組織化と一体で組織拡大を全力で取り組もう。今春闘の闘いに全力でたちあがろう。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
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