「外注化推進」が大前提
東労組は、検修・構内外注化攻撃に対し、「東労組の基本コンセプト」と称して次のように言っている(昨年12月発行の「職場討議資料」)。
▼「パートナー会社の労働条件ならびに環境・待遇改善を図る」▼「偽装請負などコンプライアンス違反の根絶を図る」▼「JRとグループ会社との業務の棲み分けを行い、異常時に強い車両メンテナンス職場の確立が必要」 |
何と言うことか、「JRとグループ会社との業務の棲み分けを行なう必要がある」などと言って、今回の外注化攻撃を始めから容認してし まっているのだ。問題にしているのは、外注会社の「労働条件、環境・待遇改善」や「コンプライアンス違反を無くせばいい」ということだけである。
「外注化を容認し、推進することは議論するまでもなく大前提」―これが東労組の立場なのだ。「棲み分け」などというペテンを言うな!今回の提案が文字通 り丸投げ外注化攻撃であり、その結果は、安全も、雇用も、全てが破壊されるところまで行き着くのは誰の目にも明らかではないか!
こんな卑劣な議論が!
だが、それは今に始まったことではない。199年「設備部門におけるメンテナンス体制再構築」の際の東労組の内部討議資料には次のような記述がある。
「(今回の提案は)国労対策を考えた外注化である」「機械化グループの外注化率の55%をKに当てる」「はたして(国労を)未来永劫、出しっぱなしにできるか』 |
「これは国労を潰すための外注化だ」という汚い議論が、東労組と当局の問で行なわれていたのだ。こうやって外注化を呑んでいくという 卑劣!だが、それによって、取り返しのつかない打撃を被るのは現場である。今回の攻撃で対象になるのはほとんど東労組の組合員だ。とくに最大の被害を受 け、未来を打ち砕かれるのは平成採用者だ。それを百も承知で、一部の革マル役員が会社から甘い汁を吸い続けるためだけに組合員を犠牲にしょうとしているの だ。
「シニア協定」が転換点」
さらに東労組は、2000年の時点で、次のような協定(シニア協定)を結んでいる。
「労使は、…『グループ会社等への鉄道事業の一部の委託』を更に震度化して着実に推進する」 |
これは決定的な意味をもつ協定だった。会社が外注化を進めるという意志をもつだけでなく、労使で、「更に深度化し着実に推進する」こ とを協定化してしまったのである。これは「外注化の包括的合意」と言うべきものだ。つまり、外注化推進を労使の基本方針にしてしまったのである。
車掌の外注化まで容認量
そればかりではない。次のように、2001年の時点では、車掌の外注化まで、「今後検討していく」ことを労使で合意している(2001年3月30日/「グループ会社と一体となった業務体制の構築(運輸車両関係)に関する協定」
の別紙「議事録確認」)。
「なお、車掌(の委託)については、長年培った営業知識・接客スキルを活用でき、増収にも寄与できる新たな仕事づくりについて、要員事情等も勘案しつつ今後検討していく」 |
この時の会社提案は、検修・構内業務の逐次外注化に関するものであった。にも係わらず、東労組の側からわざわざ、「運転士、車掌の将来構想を明らかにすること」という議事録確認項目を盛り込んで、前記のような確認を協定化したのである。
まさに犯罪的行為だ!
そして千葉では、こうした流れの中、ついに東労組千葉地本の前委員長・斉藤吉司が外注会社(千葉鉄道サービス ・旧千葉車両整備)の 経営幹部(監査部長)の席を与えられ、検修・構内外注化攻撃を経営側の立場から関与・推進するという体制が作られたのだ。本当に腐り果てている!
自分だけが高給を手にし、いい思いをするために、職場を投げ捨て、組合員を犠牲にし、労働者の権利を打ち砕き、そして安全を売り渡す。まさに犯罪的行為 だ。外注化攻撃がこんな薄汚い構図の甲で進められようとしている。こんなことを断ち切らなければならない。
今こそ、動労千葉に結集し、ともに闘おう。