新春座談会 14春闘を賃下げ絶対反対で闘い抜くぞ!
◎参加者敬称略)
斉藤隆男(千葉機関区支部長) 大竹哲治(本部副委員長)
◎司会 佐藤正和(貨物協議会議長)
▽佐藤 2013年はどんな年でしたか?
▽大竹 昨年、JR貨物は事業計画において、前年の計画で+5億円だった経常利益を、今年度は+34億円の計画を立てた。その内容は、賃金の10%カットとボーナス年間2・5箇月というものだった。「5・1メーデー」を含めて動労千葉が闘い中で10%カットは粉砕したが、ボーナスは逆に計画より少ない年間2・4箇月となってしまった。これまで貨物会社は、団体交渉の場で「ボーナスの年間3箇月は生活給」と言っていたが、急に「2箇月」というようになってきた。「何なんだ、これは?」「この攻撃は今までは違うぞ」と痛烈に感じた。今までは赤字でもそれなりに出ていたが、黒字になっても出なくなった。「経営自立計画」達成のためには、手っ取り早く人件費をとことん減額する、現場で働く労働者の生活のことなど何も思っていないということが、今回の攻撃であらためてハッキリした。分割・民営化破綻の責任を労働者に転嫁することは許せない。とてもくやしい年だった。
▽斉藤 国鉄分割・民営化が、大失敗に終わり、貨物からJR体制の破綻が始まった年だと思います。JR貨物の現実を見れば、発足時1万2千人いた社員が半減し、人件費が半分以下になったにもかかわらず鉄道部門での赤字が続き、それを関連部門で埋め合わせをしてきた。しかし、今後、関連事業は激減し、車両や設備の老朽化が一層進む中で、鉄道部門の黒字化どころの話じゃなくなることは明らかだ。
夏季手当1・1箇月、年末手当1・3箇月は次元を超えた異常な攻撃だ。労働意欲の喪失を生み出すと共に、組合員と家族の生活破壊そのもの。絶対に許すことは出来ない。もう我慢の限界をはるかに超えている。この攻撃は、貨物労働者のみならず全ての労働者に低賃金を強制する攻撃であり、粉砕あるのみだ。
▽佐藤 貨物会社は中間決算で「賞与支給額の減、人件費▽22億円」によって、かろうじて経常利益2億円を出した。その一方で、東日本・東海・西日本、本州JR3社は「増収増益・過去最大の利益計上」と、分割・民営化が国鉄改革などでは断じてなく、「株主」という「1%」の資本家・支配階級の薄汚い利潤追求のためだったことが、はっきりした。
▽斉藤 それと、JR北海道の安全の全面崩壊がある。これはローカル線廃止だけでなく、列車のスピードアップ、車両・線路のメンテナンス外注化などが原因だ。何よりも、三島・貨物会社の経営が成り立つはずが無いことを初めからわかっていた。それにもかかわらず分割・民営化を強行したための当然の結果だ。「安全よりも金もうけ」という資本の論理そのものだ。大事故の続発は、外注化・非正規職化がもたらしたもの。外注化・非正規職化とは、鉄道会社が列車の安全運行について全く責任を取らないってことだね。
▽佐藤 貨物の闘いと外注化・強制出向粉砕、1047名解雇撤回をひとつにして闘うことが大切だと思いますが。
▽斉藤 これらすべてがJR体制の問題であり、国鉄分割・民営化がもたらしたもの。今こそ、国鉄分割・民営化を徹底的に問い直す闘いが重要になっている。1047名解雇撤回闘争、外注化・非正規職化阻止の闘いと結合し、貨物から分割・民営化=JR体制を打倒する闘いに立ち上がることが核心だと思う。
▽大竹 国鉄分割・民営化から27年目を迎えているのに、一体どうなっているのか?三島、貨物の実態、分割・民営化政策の破綻・失敗に、でっかく声を上げていきたい。
ベア・ゼロは10数年となり、ボーナスも超低額となれば、若い人達は結婚もできすローンも組めない。将来の不安などを考えれば働く意欲も低下し、それが事故につながる危険も出てくる。職場を明るくし、労働者がいきいきと生活するためには賃上げが必要。14春闘で大幅賃上げを獲得するために全力で闘うしかない。
▽斉藤 職場で反合・運転保安確立の闘いを貫き、JR総連・日貨労の裏切りを許さず、昨年春過程で画策された一律賃下げ攻撃に反撃する重大な決意をもって、14春闘を賃下げ絶対反対で闘い抜きたいと思います。何より、日貨労の裏切りを徹底的に弾劾し、職場で苦闘する労働者の怒りを引き出すことが決定的だと思います。団結して千葉機関区支部は総決起します。
▽佐藤 職場が明るく楽しいことが、一番の労働条件。貨物協議会も頑張ります。2014年を、国鉄分割・民営化に決着をつける年にしましょう。
ありがとうございました。