大月事故の本質⑥

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日刊 開動労千葉 NOULg Winn
国鉄千葉動力車労働組合 〒260 千葉市中央区要町2番8号(動力車会館) 電話!(鉄電) 千葉 2935 ·2939番
(公) 043(222)7207番 98.2.2 No. 4729
を持っている。松田社長は大社 部は立派だ。世界に冠たる資質 に示し得たJR東日本の経営幹 ら原因究明へという方向を明確 事故問題に関し、「責任追及か
政策フォーラムの講演で松崎は、 から一カ月後に開かれた第10回
しかもそれのみならず、事故
世界に冠たる? 題だ。収入は少なくなるが仕事 ワークシェアリングは哲学の問
は一切ない。
止めようとしたのである。 おいて創造した命題だ」とか「 他ならない。しかし東労組は、
手が及ぶことを何としてもくい て煙幕をはり、営責任に追及の
まさに自らの組合員を犠牲にし
さえ言っている。JR東労組は、
るから用いないほうがよい」と 因を隠す煙幕のようなものであ 不注意という言葉は、事故の真 バイトレスという学者は、「
.
事故の背後に潜む問題点の指摘 ミスに極限した。この記事には、 美を繰り返し口にしている。 種異様なまでの当局への全面賛
を自らの組合員である運転士の けの記事を掲載し、一切の責任 当該運転士が悪い」と述べるだ 機の見間違い」等、繰り返し「
実だけを見ても第一原因は信号
ていったということ」「この事
ことは入換信号機を見ないでで 機関紙で、「今はっきり言える JR東労組は大月駅事故直後の
連載の冒頭で述べたように、
· 結託体制が、資本による安全 このような異様なまでの癒着 結託体制の帰結
ジテーションで満たされている。 かりの資本への奴隷的服従のア う」等、新興宗教と見間違うば を分かち合って地球的危機を救
ル論は自己革命の過程と結果に は、安全対策上の重大な不備に
題以外でも、「ニアリーイコー 摘するまでもないことだ。これ 大事故発生の背後にあるのは指
ちなみにこの講演は、事故問
にも異常としか言いようがない。
のようなものの言い方はあまり 面から言っても、脱線用の安全
ていた当時の状況のなかで、こ 導責任に係わる問題点を指摘し コミすら、JRの経営責任·指
の取り調べを受けており、マス 事故当該の組合員は連日警察
も誇りにしていきたい」と、一
の労使の高いレベルをこれから リーを明確にし得たJR東日本 に冠たるテーマ、概念、カテゴ 追及から原因究明へという世界
て高いレベルの所産だ」「責任
営哲学あるいは企業文化の極め 明に転化したということは、経 長になった。責任追及が原因究
にも係わらず、直ちに機関紙で、 自らの組合員の生命が奪われた 中野駅事故。このとき東労組は、 生命が奪われた忘れもしない東 例えば、乗客と運転士の尊い
「忠誠」が全て! だ。実際、事故が起きたときに、 は絶対にしません」ということ うに、「会社の経営責任の追及 に向けてつき進むJRの結託体|
極的に容認してきたのである。 かない。それどころか全てを積
こうした問題には一切口をひら
側線がなかったことなどが、重
れていなかったこと、設備的な も係わらず、誘導担当が配置さ
をぬって入換を行う危険作業に
本線を使用して通過列車の合間 大月駅事故では、それ以外にも、
景にあることは先に述べたが、 乗務労働の条件悪化が事故の背 動乗勤の改悪と、それに伴う
妥結し続けてきた。 理化·要員削減の全てを裏切り かに超えた保守·保安部門の合
意したことをはじめ、限度を遥 いうことなのか。要するに、「
も、真っ先に動乗勤の改悪に合 は断言するというのは一体どう
東労組は、JR各社のなかで が原因ではないということだけ がら、合理化やスピードアップ
当然の帰結である。
の軽視·無視を増幅させるのは
には必ず処分が行われる。その うな些細な事故ですら、運転士 ある。「停止位置不良」というよ の大月駅事故などはその典型で たなしに追及されている。今回 当該の運転士の責任だけはまっ
見てきたことからも明らかなよ スローガンの意味は、これまで
一見最もらしく見えることの
ているだけである。
の忠誠の言葉として繰り返され スローガンも、実際上は当局へ 明へ」という、全く内容空疎な
形容する「責任追及から原因究 運転保安確立へ
東労組が、「世界に冠たる」と
「原因究明」?
大月駅事故の本質
責任はJRにある
を惹起させたのである。 労組の対応こそが、大月駅事故 度表明だ。まさに、こうした東
の忠誠を優先します」という態
全や組合員の生命よりも会社へ
私たちは会社の忠犬です」「安
てた。「原因は究明中」と言いな
いる」ということだけを書きた のとならなことははっきりして 張では事故の再発を防止するも
と要求しているが、これらの主 イヤ改正前のスピードに戻せ』
ない」「千葉労(T)は、『ダ りダイヤ改正が直接の原因では
いるが、事故原因は究明中であ 責任をとろうとしない。
ダイヤ)が事故の原因と述べて
「国労などはダイヤ改正(過密

!
制配転者の原職復帰をかちとろ ラン運転士を職場に戻せ! 強
合理化闘争を強化しよう。べテ り捨てに関する点検·摘発、反 ライキ体制を背景に、安全の切 制を打ち破ろう。恒常的なスト
現実をつきつけた。安全の解体新 闘いなくして安全なし」というこ
駅事故は、改めてわれわれに 10 ちとらなければならない。大月月 転保安闘争の全面的な強化をか われわれは今こそ、反合·運理
ンでありウソだということだ。
いうスローガンはそれ自身ペテ働
任追及から原因究明へ」などと運 いということだ。つまり、「責の 底した追及と闘いになる以外な新
それは必然的に当局に対する徹ご
事故原因を本当に究明すれば、潮 は、安全問題の本質からして、旅
りとさせなければならないことで ある。しかしこの点でもはっきし し、すり替え、騙しているので画
ない現実を空疎な言葉でごまかへ
運転保安問題で一切闘うことのよ に対するたぶらかしだ。安全·た
ひとつの意図は、現場の組合員」 また、このスローガンのもう!
その意図はもはや明らかである 会社を讃える。こうして見れば
などと、歯の浮くような言葉で
化の極めて高いレベルの所産」
も承知で、「経営哲学·企業文 東労組は、こうした現実を百
ミスを犯そうが誰ひとりとして
一方で会社幹部は、どのような
だな10万人合理化粉砕 !! 労働運動の新たな潮流めざじ全国へはばたごう
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