全力で11・4へ!
発揮された底力
10・1外注化強行をめぐる闘いの渦中で発揮された組合員の底力は素晴らしいものだった。9月24日から実施された外注化・強制出向のための教育訓練に対しては、スト突入時間を決めずにストライキを指令する戦術をとった。「ただのストでは職場から逃げているようだ。東労組や国労の組合員に闘っている姿を見せられる闘争をしたい」という現場からの強い要望に基づいてとられた方針であった。毎日、教育訓練に乗り込んで行って、他労組の組合員も巻き込んでやれる限りの抗議闘争をやりぬいて、業務命令が出された時点で、自分で「○時○分、ストライキに入ります」と入っていく闘争になった。強制出向になる44人は特別な活動家でもなんでもない。しかも、検査派出も含め八つの職場に配置されている。その日に訓練を受けるのは一人や二人のこともある。でも、「こういう闘いがしたかったんだ」と、全員が完璧にやりきったのだ。
10・1をめぐる攻防
10・1をめぐる闘争方針を波状的なストライキにしたのも、「現場で闘いたい」という支部からの要請に基づくものだった。10月1日は朝から職場に乗り込んで行ってガンガン抗議闘争をやって昼からストライキに入る。翌日昼までストライキに入ったらもう一回職場に乗り込んでいって、翌日から5日までまたストライキに入る。その間、組合員は職場で本当にものすごい闘いを展開した。事前の教育訓練を完全に拒否したままのり込んだから、就業規則や内規の教育や、どの工具がJRのもので、どれがCTSのものか、制服のサイズが合うか合わないかから始めるしかない。組合員一人ひとりが就業規則の1ページ、内規の1ページで3時間も4時間も抗議し、質問をぶつけて抵抗する。CTSの管理者は一言も答えられなくなる。出区が遅れて快速列車が遅れたり、機関車の検査ができなかったりで職場はガタガタになった。こうした闘いを44人全員がやりきったのだ。様々な心配などまったく杞憂だった。12年間の闘いの中で、組合員一人ひとりが外注化攻撃の本質や具体的な問題点をはじめ、それとどう闘えばいいのかも含め、全部自らのものにしていたのだ。この力があれば外注化を破産に追い込むことは全く可能だ。
もう一度原点に!
もう一度闘いの原点に帰らなければいけない。国鉄分割・民営化から始まった新自由主義攻撃の下で、労働組合は後退し続けてきた。だが、それを確認しているだけではだめだというのが外注化反対闘争の原点であった。どうしたらこの情勢の中で闘う労働組合を復権することができるのか。それを自らの職場で示したい。動労千葉は国鉄分割・民営化に真正面から立ち向かって立派に団結を守ることができたし、全面的な外注化を中心とした第二の分割・民営化攻撃にも12年間立ち向かい続け、今も闘いの意志と団結を守りぬいている。こう闘えば新自由主義攻撃をはね返すことができるし、階級的労働運動の復権は可能なんだということを示したかったのだ。労働者がここまで突き落とされてきたことが悔しくて悔しくて仕方がなかったから絶対にやりぬこうと決意したのだ。
労働運動の歴史から見れば、労働組合は資本や国家が総力をあげて攻撃を加えてきたとき、それに立ち向かって団結を守り抜くことができる存在なのか否かがずっと論争の的であり、大概はそんなことは無理だと言われてきた。今回の闘いでも、確かに外注化はやられ、職場には悔しさが溢れている。だが、闘いの意志と団結は全然打ち砕かれてないし、職場は闘い続ける意欲が満ちている。労働者はそういう力を持っていることをはっきりと示したのだ。
外注化粉砕の新たな闘いへ
外注化阻止闘争もこれから第2ステージに入る。JRは、12年間かかって、動労千葉を潰すことも、雇用や賃金を破壊することもできなかった。転籍し、非正規化するまであと何年かかるのか? 民営化・外注化・非正規化攻撃を絶対に粉砕する第2ラウンドだ。その出陣式が11・4集会である。
これからは、JR本体だけでなく下請け会社も組織化する。非正規職撤廃と階級的労働運動の復権に向けた新たな挑戦が始まる。外注化・強制出向差し止め訴訟も大勝負になる。偽装請負を粉砕して業務を本体に戻すことができたら、少なくとも運転職場では東労組は崩壊する。ここまでやりぬいたときに階級的労働運動の復権の姿が具体的に見えてくる。(続く)
全国労働者総決起集会
●11月4日(日)正午
●東京・日比谷野外音楽堂
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