30年以上新採配置ゼロ
動労千葉は7月19日、申第22号をもってJR貨物に「千葉機関区の要員問題に関する申入れ」を行った。
貨物当局は、国鉄分割・民営化政策と闘った労働組合を敵視し、30年以上にわたって新規採用者の配置・運転士の要員補充を行わず、ここ数年「仕業の業務移管」という、その場しのぎを続けてきた。それが、これから国鉄53年・54年採用が大量退職を迎えるなかで破綻をきたしている。
千葉地区の貨物鉄道輸送は、東北・信州・上州にタンク車を運ぶ重要な「ライフライン」である。それを誇りとし、厳しい乗務を完遂してきた。何が大切なのか、鉄道労働者として、「鉄道マン」として、当局は胸に手を当ててよく考えるべきである。
正々堂々胸を張って
闘おう!
国鉄分割・民営化とは何だったのか。当時の首相・中曽根は、「国鉄分割・民営化によって国鉄労働運動を潰し、総評・社会党を解体し、立派な憲法を床の間に安置する」と言い放った。明確な、戦争ができる国家づくりに向けた戦後最大の労働組合潰しだ。
動労千葉は、2波のストライキをはじめ、渾身の闘いを貫ぬいてきた。しかし、連合に見られるように日本労働運動は世界と比して衰退の一途をたどってきた。2000万人をこえる非正規職。これが、少子化・年金をはじめ社会保障政策の崩壊を来たそうとしている。直近では、学校給食がない夏休みになると「子供の食事がおぼつかない」と深刻な社会問題になっている。
これが日本の現実だ。労働者にとって何が一番大切なのか。国家権力・当局に媚を売ることなのか。出世しなくたって仲間を裏切らない誠実な生き方こそが何よりの宝ではないのか。怒りと、誇りをもって正々堂々胸を張って闘い抜こう!
動労千葉申第22号
千葉機関区の要員問題に関する申し入れ
下記の通り申し入れるので、団体交渉により誠意をもって回答すること。
記
1.ダイ改時の仕業移管による要員確保ではなく、希望者の65歳以降雇用延長、他区からの転勤・要員補充をもってこれ以上の仕業の削減を行わず、必要な要員数を確保し千葉機関区を「区」として存続させること。
2. 千葉機関区では出向者も含め、国鉄採用者の65歳退職者が2024年2月に1名・3月に2名・4月に1名・6月に1名・8月に3名・9月に2名、2025年1月に1名・5月に2名・6月に2名・7月に1名・8月に2名・9月に1名・10月に1名・11月に2名・12月に2名・2026年1月に1名、計25名(いずれも65歳到達月)という状況である。今後の千葉機関区の業務運営について支社の考えを明らかにすること。
3.組合員が先の不安を抱えながら、本線乗務をはじめ日々の業務を行っていることは運転保安上の観点からも看過することはできない。このことからも早急に具体策を明らかにすること。