汽笛故障時の行方区長の対応問題で
千葉支社が団交を拒否!
動労千葉は、7月24日に発生した汽笛故障の際の行方千葉運転区長の不適切な対応について、申第20号で千葉支社に申し入れを行なった。 新人運転士の見極めでこの列車に便乗していた区長は、指令の指示も受けないまま汽笛コックを切って列車を発車させ、その後の指令とのやり取りでも、「危険だから汽笛コックを切って運転してはダメだ」という指示に納得せず、指令員を威圧するような対応をし続けたのである。
支社への申し入れ
申入れの項目は次のとおりである。
1, 汽笛コックを反位にして運転を行なうという取扱いは、汽笛等保安装置が故障した場合の取扱いに違反したものであると考えるが、千葉支社の見解を明らかにされたい。 2, 1247Mでの汽笛故障における行方区長と指令とのやりとりは、区長という役職により指令を威圧するものであり、しかも指令からの指示を受けた後も納得せず、指令の指示を非難するという対応は、区長としてあるまじき行為であると考えるが、千葉支社の見解を明らかにされたい。 3. 新人運転士の見極め中に基本動作と的確な指導ができなかったことは、区長としての職責上重大な問題だと考えざるを得ないが、千葉支社の見解を明らかにされたい。 4, 前記のような汽笛故障(鳴ったままとなる)が発生した場合の対応について千葉支社の見解を明らかにされたい。
団体交渉を拒否!
ところが千葉支社は、8月22日に予定されていたこの団体交渉を、その前日に突然拒否してきた。言うまでもなく、団交拒否は法に触れる重大問題である。その理由は、申入書に「行方」という個人名が入っているからだというのだ。申入書にある「行方区長」を「千葉運転区長」と書き直さなければ団交には応じないというのである。 だが、こんなおかしな話しはない。「千葉運転区長」とは、行方区長以外の何ものでもない。一体全体何を理由として団交を拒否するのか全く理由にもなっていない。 「一体どういうことなのか、理由を明らかにしてほしい」という組合側からの問い合わせに対しても、支社は「とにかく行方という個人名を削ってほしい」と繰り返すだけなのだ。組合側が行方区長を呼び捨てるような書き方をしたとでもいうならまだしも、申入書は「行方区長」と、敬称を使って書かれている。 結局支社が主張した唯一の理由らしきものは、「これでは団交が個人に対する追及になってしまう」ということだけだ。だが申し入れは、区長という責任ある立場の者が運転保安上の取り扱いについて、非常識・不適切極まりない対応を行なったことを問題にしているのであり、単に「行方」という一個人を問題にしているのではないことは明白だ。「われわれは、一個人の行為を問題にしようとしているのではない。区長という責任ある立場の者が行なった行為を問題にしているのだ」と強く主張しても、「それは解るが、とにかく『行方』を削らなければ団交には応じない」と言い張り続けるのである。
区長は許される?
要するに千葉支社の本音は、行方区長が行なった行為を、組合が問題にしたこと自体が気に食わないだけだとしか考えられない。だが、これは重大な問題だ。もし仮に同じことを、一運転士がやったとすれば、延々と乗務停止にし、やれ「見極めだ」、「結果が悪い」と、これでもか、これでもかと痛めつけられていることは明らかだ。それこそ、この間千葉運転区で行なわれてきたのはそうしたやり方であった。区長ならば何をやっても許されるとでも言うのか。 しかも今回のことは単なるミスではない。車両故障時における運転保安上の基本的な考え方を根本的に理解していないに等しい行為である。 「個人名が書かれている」などという理由をつけて断行を拒否するというやり方のなかにこそ、現在の千葉支社の異常な姿勢が鮮明に示されていると言わざるをえない。
直ちに団交を!
今回のことは、支社管内の運転士ならば、知らない者は誰も居ない事件だ。にも係わらず、千葉支社は今回の行方区長の対応について、それが間違いなのか、正しいことなのか、何ひとつ明らかにもしていなければ、掲示ひとつだされていない。一運転士のミスは、直ちに掲示などがでるが、区長がやったことについては沈黙したままだ。もし仮に運転士が同じような事象に直面したら、一体どう対応しろというのか。行方区長と同じ対応をしろとでも言うのか。 団交拒否というやり方は、支社ぐるみでフタをしてしまおうとしているとしか考えられないことだ。 断じて許すことはできない。千葉支社は直ちに団交を開催し、支社の見解を明らかにせよ!
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