動労総連合は12月3日、千葉市・DC会館にて第32回定期全国大会を開催した。新たに結成された動労総連合・北海道、青年部員とともに、第3の分割・民営化、改憲・戦争攻撃と対決して動労総連合の発展をめざして闘う方針を確立した。大会は、渡辺代議員(千葉)を議長に選出して議事が進められた。
戦争・改憲めぐる歴史の分岐点
冒頭、挨拶にたった田中委員長は、北海道での単組結成や各単組が困難な中でも解雇撤回闘争などを闘い抜いて結集していることを確認し「一つひとつの組織をもっと大きくして社会に影響力を持つ力をつける。そこに向かって闘いに立ち上がることが本大会の意義」と提起した。
また、情勢について「戦争に向かうのか、労働者が力を取り戻して真の意味で変革していくのか、最大の分岐点。戦争と改憲だけは絶対に許してはならないというのが労働運動の原点だ」と、安倍の戦争挑発、改憲を通した国家のあり方そのものを戦争国家に転換する攻撃に対して、職場から闘う労働組合をつくって反撃する先頭に立つことを訴えた。
18年4月から無期雇用転換は450万人が対象とされ、膨大な労働者が無期転換逃れの解雇に直面する一方、全員を最低賃金の名ばかり正社員に突き落とす攻撃がかけられている。CTSでの闘いは、この雇用を根底から破壊する攻撃と正面から対決し、全員の無期転換をかちとろうとしている。田中委員長はこの闘いを報告した上で、「JR、グループ会社が一体となって闘う必要がある。東労組も耐えきれずにがたがたになっている。すべてが変化していく。CTSで動労千葉は1割になる。過半数を取れば外注化も粉砕できる」と闘いの展望を提起した。
また、10・10出向裁判反動判決を弾劾し外注化阻止闘争の決定的な意義を改めて確認した。1047協議会結成によって1047名解雇撤回闘争の全国的運動をつくる基盤を作った地平とともに、団体交渉開催を要求する労働委員会闘争を構え全力で反撃にたつ方針を提起した。
最後に、「動労総連合の本格的な組織拡大に向けて議論を」と訴えた。
自分たち自身の運動をつくろう
質疑応答では動労千葉から以下のような意見、決意などが述べられた。
・大量退職を逆手に取った組織破壊攻撃が行われている。今年度は木更津での再雇用を拒否されたが枠があると回答させた。何としても木更津での再雇用をかちとりたい。
・内房線切り捨てと闘ってきたが、外房線でも切り捨てが狙われている。
・入出区外注化の問題が水戸で出たということは、千葉でも進む。乗務員への労働強化につながる。組織拡大につなげたい。
・貨物では内外勤の融合化をさせなかった。
・「血の入れ替え」的な配転が行われている。あくまでJRでの組織拡大にこだわりたい。
動労水戸からは、以下のような発言があった。
・10月ダイ改で労働強化の提案に東労組も飲めなかった。特に土浦の行路はひどい。
・東労組は「効率化には賛成だが、合理化には反対」というが、結局は中身に反対ではない。「無視するな」ということだけ。
・3月ダイ改で特急車掌を2人乗務に戻すという話があるが、外注化攻撃と捉える必要がある。ワンマン運転拡大で大子には車掌が要らないとされるのでは? 大合理化の狙い。
・組合の団結の大切さを改めて感じた。
神奈川、新潟で解雇と闘う青年労働者など各単組から発言があり、活発な討論が行われた。また、北海道からは単組を結成し、新たな闘いに向かう熱烈な決意が述べられた。
討議の後、総括答弁に立った田中委員長は、「われわれ自身の運動、『これがわれわれの労働運動だ』というものを少しでも作れれば獲得力が違う。労働者が自らの決断として闘いを始めれば、ものすごい力を発揮する。職場での組織化の困難から逃げずに闘おう」と提起した。
そして、全員の拍手で方針案、大会宣言が採択され、大江執行委員が閉会あいさつ、田中委員長が団結ガンバロー三唱を行い、第32回動労総連合定期全国大会は締めくくられた。