-第30回定期大会1日目報告-
動労千葉第30回定期大会が、9月30日より2日間の日程で始まった。
今大会は、反米ゲリラ事件をめぐって世界戦争に突入しかねない情勢のなかで開催されている。また、本大会をもって長年動労千葉を指導してきた中野委員長 と布施副委員長が勇退するというなかで、この大失業と戦争の時代に通用する新世代の動労千葉を創出していくことが急務となっている。
大会は、君塚副委員長より「私たちの手で新しい動労千葉を創るんだという気概をもって熱い討論を」という開会あいさつで始まり、議長団に小沢代議員(幕 張)、大竹代議員(千葉機)を選出した。冒頭、中野委員長が登壇し、時代認識を鮮明にさせ闘いぬこうとあいさつを行った(要旨別掲)。
続いて来賓の三里塚芝山連合空港反対同盟:北原事務局長、動労千葉顧問弁護団:葉山弁護士、社民党千葉県連:若松幹事長、新社会党千葉県本部:長南書記 長、都政を革新する会:けしば前杉並区議、動労水戸:辻川書記長、OB会:白石会長、家族会:佐藤会長、中江船橋市議、水野勝浦市議の各氏より挨拶を受け た。
とりわけ反対同盟 北原事務局長は、「三里塚は『反戦の砦』と呼ばれ36年間闘い続けてきた。成田空港の有事の際の軍事使用が焦点化している。これを絶対に許さない決意を固め、闘いぬく」と10・7現地総決起集会への結集を訴えた。
続いて、執行部より経過報告、運動方針案が提起され、第1日目の議事を終了した。
中野委員長挨拶
21世紀最初の記念すべき第30回大会の課題と任務はきわめて重大である。世界と日本の情勢はわれわれの予測を越えて急テンポで動いている。こうした 時、時代認識をより鮮明にさせることは大事なことである。新世紀幕開けからアメリカのバブルが崩壊し世界恐慌前夜ともいえる情勢の中でブッシュが登場。 ブッシュはミサイル防衛構想など露骨な戦争政策へと転換、日本では小泉政権が登場し、今までの手法を変え、高支持率という異様な状態の中で戦争のできる国 家づくりを急ピッチでおし進めている。 こうした中で9・11反米ゲリラ事件が勃発した。これを機にブッシュは「自由と民主主義への挑戦」「文明と野蛮の 闘い」という大キャンペーンをはり、報復戦争をあおり、アフガンや中東への全面的戦争に乗り出そうとしている。世界の支配者階級は、これに唱和し、小泉政 権は直ちに支持し参戦に踏み切ろうとしている。断じてこれを許してはならない。事の根本原因と責任は、アメリカ帝国主義にあることをはっきりさせよう。戦 後50年にわたる民族分断、差別、搾取と収奪、そして虐殺の数々、最近ではパレスチナ弾圧、湾岸戦争など、すべてアメリカが関与してきたことは歴然として いる。こうした中でついに被抑圧民族の怒りが爆発したのだ。支配者階級は、虐げられた人々の怒りの深さ、激しさに恐怖しているのである。労働者階級がとる べき立場は、労働者階級と支配階級を区別なく攻撃する手段ではなく、労働者階級の闘いと民族解放闘争をしっかりと結合、発展させることこそが帝国主義を打 倒する道であることをはっきりさせよう。新たな反戦闘争の構築に立ち上がろう。
その上で今大会で確定すべき方針の第一は「完全民営化」を契機とした「ニューフロンティア21」など第2の分割・民営化攻撃との対決である。他労組の妥 結という現状にあるが敵の矛盾・弱点も多くある。団結を固め、1047名解雇撤回闘争と「ニューフロンティア21」」との闘いを結合し、敵の弱点を突きま くり、ねばり強く闘うなら勝利の展望は十分ある。
第二に、組織強化・拡大の闘いを徹底的に強めよう。悪の元凶ーJR総連・東労組は、「21世紀共同宣言」を締結した。東労組は亀裂を深める結託体制を何 とかして維持するために、自らより一層、JRの手先となることを誓っている。そこには労組のかけらもない。動労千葉や国労のみならず東労組の組合員すら犠 牲にするという中で、職場には怨嗟の声が満ちあふれている。平成採をはじめ、新たな仲間を獲得する好機である。東労組への怒りも新たに、組織拡大にうって 出よう。
第三に全国の闘う仲間と固く連帯し、3労組(港合同、関西生コン、動労千葉)の呼びかける全国ネットワーク運動の発展を全力でかちとろう。11・11集会の成功に向けて、力を尽くそう。
最後に、私は今大会を最後に、布施副委員長とともに勇退する。次の世代をどうつくるか、この間真剣な討論を重ね大会を迎えている。新しい世代の指導部が、皆の期待に応えるシンボルとして登場することを心から祈念する。
私は人生の全てを労働運動に費やしてきた。たくさんの良い仲間に出会い、本当に幸せだった。ありがとうございました。若い世代の成長と飛躍のために、今後も頑張る決意を述べ、挨拶と致します。