職場では「ライフサイクルの深度化」提案への怒りの声が渦巻いている。東労組は「本部激励の檄布」を書かせたり、ライフサイクル大集会なる集まりを開催したりして、その怒りの声をかわすのに躍起になっている。
▼重大な事実が明らかに
だが、重大な事実が明らかになった。何と、ライフサイクルの深度化は、2001年の時点で、東労組の側から会社に提案していたものだったのだ。
別掲の資料を見てほしい。これは、2001年に東労組が策定した政策提言「組織*労働生活ビジョン21」からの抜粋である。今回の会社提案と全く同じ言葉、表現で、東労組が会社に提言していたのだ。この提言自体も会社とすり合わせた上で作られたものなことは間違いない。つまり、始めからできレースだったということだ。会社は会社で、「こんなものまで呑んでくれる組合は他にない」と言っている。現場の組合員だけが、カヤの外に置かれ、ペテンにかけられていたということだ。
▼なぜこんなことを?
東労組はなぜ2001年にこんな逆提案までするに至ったのか。
それは、この時期何があったのかを見ればはっきりする。「拉致・監禁問題」、九州労組のJR総連集団脱退など、JR総連・革マルの内部抗争が吹き出したのがちょうどこの頃である。つまり、会社にドレイのように媚を売り、組合員を売り渡すことで東日本の結託体制を守ろうとしたということだ。
実際、東労組はこの時期に、シニア制度を呑み、検修・構内業務や保線・電力・信通業務の全面的な外注化を何ひとつ抵抗することもなく認めている。
▼駅外注化の尻ぬぐい?
この4月から本格的に開始さようとしいる駅業務の全面的な外注化も、実はこのときに包括的に認めている。だからこの政策提言でも、別な箇所で「駅の将来像を主体的に想像し、雇用形態のあるべき姿を確立します」という項目が掲げられている。これは今回のライフサイクル提案に直接つながるものだ。駅員を全面的に契約社員に置き換えることを容認し、いつ辞めてしまうかもしれない契約社員だけではなりたたないから、ライフサイクルと称して、運転士を駅に回してしまおうということだ。
▼あきらめず闘おう!
革マル役員の保身のために現場
を犠牲にする、こんな卑劣なやり方は絶対許せない!怒りの声をぶつけよう。あきらめていたら東労組と会社に利用され、餌食にされてしまうだけだ。ライフプラン提案は矛盾だらけだ。怒りの声をあげれば絶対に粉砕できる。ともに闘おう。
東労組の政策提言
「組織*労働生活ビジョン21」から抜粋(2001年) |