運転保安に関する千葉支社交渉報告
今年度も25㎞に及ぶレール交換実施を確認!
反合・運転保安確立へさらに闘いを強化しよう!
交換が行われた鎌取-誉田間のレール
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6月6日、千葉支社において、この間、各支部からあげられた線路実態調査に基づき申し入れを行った申14号及び申26号に関する団体交渉が行われた。
千葉支社は、昨年度中に30㎞以上に及ぶレール交換を実施したことをこれまでの団交で明らかにしているが、これで全てが解決したわけではない。この間各 支部からは、線路の動揺がする、レールの摩耗が激しい、枕木のひび割れが多発しているとの報告が多数あげられてきた。こうした現実に対して改善を求めて千 葉支社との団体交渉が行われた。(回答内容は別表参照)
摩耗レール10㎞、損傷レール15㎞交換予定
動労千葉申14号関係
●今年度の摩耗レール交換
昨年のレール交換実施以降も千葉支社管内では、未だにレール側面がフランジの形に削られたままのレールが多数放置され続けているのが実情だ。
こうした実態について千葉支社は、「基準値内」との回答を行った上で、レールの摩耗に伴う交換については、今年度は約10㎞程度の交換を実施することを明らかにしてきた。
また、各線区の問題点については次のとおり回答を行ってきた。
●動揺が発生している箇所
【京葉線】コンクリートの動揺とバラストの道床の境目で揺れることがあり、木製の枕木で干渉するように5月に対策を行った。
【内房線】とくに岩富トンネルについては、枕木の剛性化を今年中に実施する予定。
また、保田のポイント付近、大川橋梁、富浦・江見・太海の各ポイント付近の横揺れについては2月から6月に補修を実施。
【総武本線】蛇園トンネルでは動揺検査を行ったが基準値内であった。
強風対策については現行で対応可能。
【久留里線】久留里駅ポイント付近は2月に補修を実施。
●軌道整備が必要な箇所
【我孫子線】成田~神崎間の噴泥対策は5月末で3分の2実施した。
【久留里線】ほぼ全線で枕木のひび割れや採石不足が指摘されたが、5月末までに交換を実施した。
●踏切の安全対策実施
総武本線で6箇所、成田線で3箇所、久留里線で4箇所の1種化が要求されているが、昨年度は2箇所の踏切で1種化を実施した。今年度は、第2大高踏切、大芝踏切の1種化を予定している。今後も計画的に1種化を実施する。
●除草及び倒木対策の実施
除草については、梅雨入り前等の効果的な時期に実施している。千葉以東で竹や木の枝が列車の形になっていることは承知している。また、車両接触限界で は、草木が列車に接触することは想定していない。できるだけ沿線の倒木対策をも含めて行っているが、地権者との関係で遅れている箇所もあるが、今後も実施 する
枕木が完全に腐っても安全上問題ない?
動労千葉申26号関係
●内房線・千倉駅2番線の枕木が腐っている問題について
昨年度中に把握していたが、安全上問題ないことから計画交換することとし、今年5月に交換をじっしした。
●レール締結ボルトの脱落や枕木の損傷多発について
年3回、ゴールデンウィーク前、夏季多客期前、年末年始前に重点点検を実施し、その他にも定期的な巡回や検査を行っており、安全上問題はないと。
●今年度の損傷レール交換予定
レール交換については、レール摩耗での交換とは別にレールの損傷(シェリングやきしみ割れ、波状摩耗等)に伴う交換も実施している。今年度は、昨年度の約半分、15㎞程度を予定している。主要には、千葉以東を交換する予定である。
団交での千葉支社回答の概要は前記の通りであったが、未だに大きく動揺する箇所、車掌も「大きく揺れます」と放送せざるを得ない箇所が多数あることは事 実だ。また、別途申し入れることになるが、取付ボルトの脱落等が多数報告されていることから、今後も運転保安確立へ全力で闘いぬこう!
安全運転闘争への不当労働行為を撤回しろ!
幕張構内事故での運転士への責任転嫁を絶対に許すな!
安全確立に向けた闘いへの処分・弾圧の中止を求める署名 全国からの署名400を超える 団体…226労組(団体) 個人…198名(6月22日現在) |
動労千葉申14号申し入れ
●この間、列車の蛇行動を行うことにって発生するレール側面の異常摩耗が多数箇所で発生していることから、蛇行動によるレール側面の摩耗が認められる箇所について調査し、その詳細を明らかにすること |
■文書回答 定められた管理基準に基づき管理している。 ◆口頭回答 今年度は、レール摩耗に伴う交換は、千葉支社全体で約10㎞未満程度行う予定になっている。 |
●列車の激しい動揺発生箇所 【京葉線】 17k900付近 横揺れ 19k470付近 横揺れ 【内房線】 保田 下り進入P付近 横揺れ 富浦~岩井間 74k400付近大川鉄橋で横揺れ、特に新系列車両 同 岩富トンネル内 中間付近で横揺れ 富浦 下り進入P付近で横揺れ 江見 上り進入P付近で横揺れ 太海 上・下進入P付近横揺れ 【総武本線】 倉橋~飯岡間 蛇園T 全般的に横揺れ 蛇園T上り出口付近及び猿田~松岸間について、強風対策を講ずること 【久留里線】 久留里駅上りP付近で横揺れ |
■文書回答 必要な箇所は補修の実施及び計画を予定している。 ◆口頭回答 【京葉線】5月中に補修を行った。 【内房線】 保田 問題なし 富浦~岩井 4月に補修実施 岩富T 枕木の剛性化を今年度中に行う 富浦・江見 6月中に補修を行う予定 太海 2月に補修実施 総武本線 蛇園T 動揺検査を行ったが、基準値内 強風対策 現行で対応【久留里線】 2月末に補修実施 |
●軌道整備が必要な箇所 【我孫子線】 成田~神崎間 噴泥が多数発生 【久留里線】 ●枕木のひび割れ等 0k780付近 2k000 3k650 5k370 6k580 7k800 9k100 9k500 12k530 13k150 14k580 15k060 18k000 18k630 21k680 腐って原形なし 24k600 25k500 28k130 28k300 30k710 ●採石がなく、雨水溜まる箇所 9k300 18k500 26k200 27k100 28k000~28k100 28k800~29k000 |
◆口頭回答 【我孫子線】 2月から道床交換実施 (5月末で3分の2) 【久留里線】 昨年度中に検査を実施し、他の作業と合わせて5月末までに枕木の交換等は実施済み |
●踏切の安全対策 【総武本線】 鎌数第1踏切 第1種化・廃止 鎌数第2踏切 同 板付踏切 同 板付踏切 同 下向第2踏切 同 桁沼踏切 障検の設置 【成田線】 山居踏切 第一種化 木下踏切 同 山の下踏切 同 【久留里線】 高千穂踏切 第1種化 第4大通り踏切 同 上栗原踏切 同 下郡踏切 同 |
■文書回答 1種化については交通量を勘案し、全社的に実施している ◆口頭回答 2005年度中には2箇所の踏切について1種化を実施した。 今年度は、第2大高踏切、大芝踏切の第1種化を予定している。 |
●除草及び倒木対策 【総武本線】 下総橘~笹川間の一部 風雪時に竹木が列車にあたる 【成田線】 水郷~香取間の一部 風雪時に竹木が列車にあたる 【鹿島線】 潮来~延方間 9k~9k100 線路脇の竹が列車にあたる 【久留里線】 28k400~31k550 風雪時に竹木が列車にあたる |
■文書回答 除草は実施している。竹等の伐採も努めて実施するが、梅雨、台風、降雪前には今後も実施する。 ◆口頭回答 一部箇所で列車の形に削れているのは認識している。雪等倒れてくる部分や危険倒木については、時間はかかるが、地権者の理解を得ながら対策を実施していきたい。 |
動労千葉申26号申し入れ
●内房線・千倉駅2番線千葉方において、枕木が完全に腐り、ボロボロになったまま放置され続けていることについて千葉支社の見解を明らかにするとともに、早急に交換すること。 |
■文書回答 当該箇所は、すでに把握していたところであり、安全上問題がないことから周辺工事と合わせて交換を実施した。 ◆口頭回答 05年度には把握していたが、1本だけで安全上は問題なかったので5月に交換した。 |
●レール締結ボルトの脱落やPC枕木の破損等が多数発生している状況に鑑み、管内の線路点検を早急に行うとともに、点検結果を明らかにすること。 | ■文書回答 線路の保守管理については、定期的な巡回・検査等を実施すると共に、定められた管理基準に基づき管理を行っている。 ◆口頭回答 年3階の重点点検(GW前や夏季の多客期前、年末年始時気前)を実施している。 |
●今年度のレール交換計画等について明らかにすること。 | ■今年度の損傷レール交換は、昨年度の約半分程度を予定している。 ◆口頭回答 昨年度30㎞程度のレール交換を行い、B及びCCの損傷レールは交換した。 今年度は、延べ15キロ程度の損傷レール交換を予定している。 |