京葉車両センターでの車輪転削業務の外注化弾劾!
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転削業務の外注化で京葉車両センターへの弾劾行動 |
JR東日本は、今年の2月京葉車両センターにおいて車輪転削業務の外注化を強行した。
この転削業務の外注化は、昨年の6月に提案され、8月から訓練を開始し10月から実施するというものであった。しかし、車両整備会社で要員が集まらず、訓練が出来ずに10月実施は延期に追い込まれた。
そしてJR千葉支社は、車両整備会社の社員1名と今年「エルダー社員」となる2名を何とか集めて昨年の12月から訓練をはじめ、2月の中旬に外注化を強行した。その実態も外注化は強行したが、2月末までJRの社員が監督につくことによって何とか業務が回る状況だった。
車輪転削業務は、列車を安全に走行させるための車輪を削るという重要な作業である。しかもその転削業務自体もきわめて危険で精密な技術と経験を擁する作業である。しかもこれを一旦委託してしまったら、将来的な技術継承もなされず、鉄道業務の崩壊を招くものでしかない。
今回の京葉車両センターでの車輪転削業務の外注化は、全面的な外注化に向けた攻撃の始まりである。08春闘でのストライキは外注化阻止への闘いの始まりである。検修・構内業務の外注化阻止へ闘いを強化しよう。
エルダー社員制度を先取り
この2月の強行実施も車両整備会社だけでは出来なくて今年度にエルダー社員になるが、まだ1年もある社員をJR社員のまま出向させて実施した。まさに「エルダー社員」制度の先取りであり、「エルダー社員」制度が検修・構内業務の外注化と一体の攻撃であることがはっきりした。
検修・構内業務の外注化攻撃は「シニア制度」と一体の攻撃としてかけられてきた。動労千葉は、この「シニア制度」による攻撃。シニア制度を締結しない動労千葉の組合員の再雇用を拒否するという攻撃対して組織の総力をあげて闘い、千葉支社における外注化をストップさせてきた。また、この厳しい闘いを闘うことによって外注化を阻止しするとともに、強制配転者の検修職場への原職復帰を勝ちとってきた。そして何よりも「シニア制度」そのものを破産に追い込んできた。
破産した「シニア制度」に変わり、「エルダー社員」制度がこの4月から始まった。この制度もやはり外注化と一体の攻撃である。「エルダー社員」制度では、シニア制度と変わらない低賃金で雇われ、全員が出向を強制させられ、JR本体に変わり外注業務を行うことになる。会社は、「シニア社員の雇用の場の確保」としているが、業務を外注化することには変わりがない。また、外注化の推進のために60歳になるシニア社員を使うという許しがたい攻撃でもある。
全面外注化は出向、非正規職化への攻撃
全面外注化のいきつくところは、「エルダー社員」だけでなく平成採用の労働者までが出向に出されるということであり、検修・構内業務を非正規雇用に置き換える攻撃である。すでに日本の雇用労働者の3分の1以上が非正規職に置き換えられている。JRでもそれは例外ではない。駅では「一括委託」から、派遣社員の導入と外注化の攻撃が激しくかけられている。こうした外注化、非正規雇用のもたらすものは賃金・労働条件の切り下げであり、そして安全の崩壊である。
新中期経営計画では、3年で運輸業以外での収益を4割まで拡大するということが入れられている。千葉支社では70~80㎞圏を東京スルーにするという、これは輸送体系の抜本的変更であり、東京から70~80㎞以東の切り捨てが本格的に始まるということである。
外注化阻止・ライフサイクル攻撃粉砕へたちあがろう
「ライフサイクル」攻撃は、分割・民営化の矛盾、外注化の破産のツケをすべて現場の労働者に押し付け、乗り切ろうとする攻撃だ。会社の好き勝手に運転士を駅にたらい回しするようなことは絶対に認められない。
また、運転士を駅に配転しても根本的な駅要員の不足は解消しない、逆にライフサイクルで運転士を駅へ配転することによって矛盾が深まり、運転保安の危機を深刻化させ、外注化をますます進行させることになる。
ライフサイクル攻撃を粉砕する核心は組織拡大だ。平成採労働者の怒りを結集し、ライフサイクルを破産に追い込もう。
第二の分割・民営化攻撃である検修・構内業務の外注化阻止、ライフサイクル粉砕へ団結を固め闘いぬこう。