内房線と地域を守る会、外房線と地域を守る会
久留里線の廃線計画撤回求め
JR千葉支社に対し要請行動
JR千葉支社への要請行動に参加した内房線の会、外房線の会のメンバー。(2月13日)
JR千葉支社ー「困難だがバス転換は可能と判断した」と開き直りの回答
内房線と地域を守る会、外房線と地域を守る会は、2月13日、JR千葉支社に対して、昨年11月27日に発表した久留里線・久留里~上総亀山間の廃線計画の撤回及び3月ダイヤ改正に関する改善を求めて要請行動を行った。
「赤字」を理由にした久留里線廃線は絶対に許さない!
要請行動は、内房線の会と外房線の会が合同で行い、JR千葉支社からは経営戦略ユニットの担当者2名が対応した。
最初に、久留里線・久留里~上総亀山間の廃線計画に対して、赤字を理由にした廃線計画は初めてのことであり、絶対に認めることはできないとして計画の撤回を強く求めるとともに、久留里線が地域にとって重要な公共交通機関であり、JRが責任をもって鉄道を維持し、列車の運行を行うことを求めた。
JR千葉支社の担当者は、「赤字を問題にしているのではない。利用状況が少ないということだ」「モードチェンジの計画は撤回する考えはない」との回答を行ってきた。
久留里線をめぐっては、昨年10月に「久留里線沿線交通検討会議」の報告書が出され、その中の結論部分には、「路線バスでは、事業として成り立つ程度の利用客を継続的に確保することは困難」「デマンド交通も利用者、収支率が減少傾向で、依然として厳しい状況」と記載されている。バスへの転換がそもそも「困難」とされていることについてJRはどのように検討したのかを含め要請団から声があがった。
これに対して千葉支社の担当者は「そのような部分がありましたか?」などとはぐらかすような対応を行った後、「困難だがバス転換は可能と判断した」との回答を行ってきた。これは、JR自身が、久留里線・久留里~上総亀山間のバス転換が「困難」であることを認めたということだ。その上で、廃線にするためには何が何でもバス転換を進めるという矛盾した内容にほかならない。
これまでローカル線が廃線化されてバスに転換した路線では、バス路線の撤退や一部の廃止などが行われてきた。しかもこの間の運転手不足が追い打ちをかけ、バス事業者の多くが経営難で厳しい状況になっている。
こうした中で、地域の交通を将来に渡って維持するためには、JRが責任をもって鉄道を維持し、列車を運行する以外にないことは明らかだ。
肝心な部分は回答しないという不当な対応に抗議!
一方、JRは「100円稼ぐのに1万3580円かかる」として赤字を宣伝しているが、かかっている経費の内訳を問い質したところ、「公表しない」として回答を拒否してきた。
さらに、「バス転換した場合JRが責任を持つ」との認識を君津市が示していることについて触れたところ、「君津市とは協議する」「第3者には回答できない」としてこれも回答を拒否する対応を行ってきたことに対して両会からは抗議の声があがった。
一方、昨年3月ダイ改で廃止された外房線の特急と通勤快速の復活、安全に問題のあるワンマン運転の中止及び通勤・通学時の両数の増、駅ホームと列車間の段差・隙間の解消、危険踏切の安全対策の実施、ホーム待合室を撤去した駅への再設置等について要請するとともに、ダイヤ改正にあたっては沿線自治体や利用者の意見を尊重すことを訴えて要請行動を終了した。