ソウル大病院支部労組が11・6集会に参加

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「金より命を」
ソウル大病院支部労組の仲間が11・6集会に参加

「金より命を」2004年6月10日、保健医療労組がストに突入した(『労働と世界』293号)

 今年の11・6労働者集会には、アメリカの労働者とならんで、韓国・民主労総から22名の仲間が参加する。ソウル大病院支部労組からは、副委員長と教育部長の2名が参加する。
今号では、昨年6月に非妥協的なストを闘ったソウル大病院支部労組(スト当時は保健医療労組ソウル大病院支部)の闘いを紹介する。

「金より命を」

 昨年6月10日、国立ソウル大病院、高麗大病院など保健医療労組に所属する全国121の病院支部が、「金より命を」のスローガンを掲げ、週5日制実施、非正規職の正規職化、医療の公共性強化などを求めてストライキに突入した。ソウル大病院支部の闘いに対しソウル大病院は、刑事告発と15億ウォン(約1億5千万円)の損害賠償請求・仮差押えの攻撃をしかけた。
 同月23日、保健医療労組は、一時的な土曜隔週勤務、患者権利章典宣言、病院産業への最低賃金制導入などで病院側と合意し、ストを終了した。しかしソウル大病院支部は、この産別合意を拒否してストを続行し、7月25日まで44日間にわたって闘いぬいた。その中でスト参加者数は、当初の300人から800人へと拡大した。
 ソウル大病院支部の要求の一つは、差別のない週5日制転換と生理休暇・年月次休暇の賃金補填だった。つまり産別合意では、週5日制や、生理休暇・年月次休暇(勤労基準法の改悪で無給化)の賃金補填について、今いる職員だけを対象としているため、新しく入ってくる職員との間に差別が生じてしまうとして反対したのだ。
 もう一つは、医療の公共性確保だ。ソウル大病院は患者の命よりも金儲けを優先し、公共施設としての役割を投げ捨てているとして、短期病床制廃止、病室料の引き下げなどを要求したのだ。
 医療の公共性確保に関して、民主労総ソウル本部も、市民団体とともに「公共病院としてのソウル大病院奪還共同対策委」をつくってソウル大病院支部とともに闘った。
 ソウル大病院支部は44日間のストライキ闘争の末、△週5日制に向けた人員確保、△損害賠償・仮差押えなどの取り下げ、△非正規職員33人の正規職化、△短期病床制・2人病室料引き下げ案の年内策定などで合意した。しかし新入職員の生理休暇賃金補填問題は解決しなかった。

「金より命を」
6月9日夜の保健医療労組スト前夜祭。1万組合員の叫びが会場を埋めた(『労働と世界』293号)

民営化と団結破壊に対し原則貫く

 産別交渉の中で独自の闘いを行ったソウル大病院支部に対し、上部団体である保健医療労組はキムエラン支部長を懲戒に付した。ソウル大病院支部は、差別を容認する産別協約の押しつけは支部独自の闘いを縛る、と主張し続けたが受け入れられず、今年4月、「悲痛な心情」で産別労組を脱退し、ソウル大病院支部労組に組織を変更した。「支部労組」という名前には、産別労組建設を否定するわけではないが、原則を貫くために保健医療労組を脱退せざるを得ないという思いが込められている。

   *   *

 ソウル大病院支部の闘いは、労働者の分断支配=団結破壊を許さない闘いであり、労働者の生活に不可欠な公共部門を切り捨て、利益を追求する民営化攻撃との闘いだ。そして、分離・独立を辞さず原則を貫いている闘いだ。戦争と民営化=労組破壊と闘う11・6労働者集会の場でソウル大病院の仲間と動労千葉の大合流を実現しよう。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
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