シリーズ④知らないうちに戦争国家の変貌

3841

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開動労千葉
Winn
NOLDIn
D
国鉄千葉動力車労働組合
〒260 千葉市中央区要町2番8号(動力車会館)
電話{(鉄電)
(公)
千葉 2935 · 2936番
043 (222) 7207番
93.8.11 No. 3841
シリーズ 4
知らないうちに
ここに進もうとしているのか
日本は
戦争国家への変貌
新たな国民精神総
重力
てしまう。しかも、「道徳」に
に溶けこんで一切見えなくなっ
いう肌ざわりのいい言葉のなか
との本質は「国際貢献」などと
な背景·歴史的な背景など、こ
そして、経済的な背景·政治的
ることができなくなるからだ。
られるとき、誰もそれに反対す
よりも、ことが道徳的にのみ語
なければならない。なぜか。何
はそこに危険なものを嗅ぎわけ
って現われたときこそわれわれ
などという道徳的な衣装をまと
動した。ものごとが「国際貢献」
もとにカンボジアに自衛隊が出:4
際、「国際貢献」とかの洛目の
そして、その年の十月には実


.4.
:

日本の防衛予算と
9兆9413億円
アジア諸国の国家予算を
較べてみると
●この驚くべき落差から、アジアの人々の
まなざしが感じとれる。
☆6號0458億円
5兆4769億円
★は90年度、☆は91年度。”
3兆7424億円
4兆8014億円
カネを出さなければならない」
他は92年度
「国際的責任に応えるためには
とになる。この間だってそうだ。
ら必然的にエスカレートするこ
してもし過ぎることなどないか
は限度がない。いくら「貢献」
4兆55 18億円
9年度·日本の防衛予轩

2兆3665億円
☆1兆7929億円
2兆0507億円
★1兆3289億円
が「汗を流さなければならない」は、果たしている。
1兆1188億円
★255億円
266El★ ベトナム
.


ミラオス
シンガポール
フィリピンバ
ミャンマー
マレーシア
香港
タイ
インドネシア
台湾
韓国
インド
中国
神総動員運動」のごとき役割を
かつての言葉で言えば「国民精
となった。「国際貢献」論が、
察官やボランティアは「殉教者」
…… 」となって死亡じた文民警
になりついに「血を流すことも、
:
が自らこのような国であると宣
内外に宣言したのである。日本
する国」であると、戦後初めて
·太平洋地域に死活的利害を有
と明記された。日本が「アジア
軍事協力することが重要である」
の地域に「平和と安定のために
として、日本及び米国は」、こ
地域に死活的な利害を有する国
京宣言では、「アジア·太平洋
ろしい宣言を発表した。この東
プに関する東京宣言」という恐
米グローバル·パートナーシッ
九二年一月、日米両首脳が「日
一年半ほど前の話になるが、
であるとの宣言である。
と同じだ。いうならば「帝国」
生命線」であると宣言したこと
を有する」と宣言したことは「
行じたのである。「死活的利害
と言って中国への侵略戦争を遂
州』と蒙古)は日本の生命線だ」
う言葉が使われ、「満蒙(『満
戦前の日本では「生命線」とい
ぞ、と宣言したことを意味する。
なくなった場合には何でもやる
たことは、その死活的利害が危
に死活的利害を有すると宣言し
い。日本がアジア·太平洋地域
利画を有すると宣言
言したことは今までに一度もな
日本はアジアに死活的
▼防衛庁作成の自衛隊PRパンフレット。陸上自衛官は「地上の騎
士たち』、海上自衛官は『洋上の紳士たち』、航空自衛宮は「雲間
の哲学者たち」とうたわれている。またこのA 4判の大型パンフ
の表題は「平和を愛する人が欲しい––Peace People Japan」
地上の騎よだら
台湾はりはな大地りあえ それはゆうのではないこといた
814
反合·運転保安確立!反戦·反核を担う労働運動を!
機関紙では次のように主張され
今年二月の「自衛隊隊友会」の
と書くまでに至っている。また、
:
合によって進められるだろう」
大東亜共栄圏』と日米安保の統
「今後のアジアの安定は結局『
二九日) の連載企画のなかで、
部は!「朝日新聞」 (九一年九月
の変貌を受けて、ある防衛庁幹
こうした「防衛力」の考え方
約するものとしか意識されなく
された軍事力の行使の範囲を制
軍事力それ自体ではなく、増強
たが、八〇年代に入ってからは、
制するものとして意識されてい
使し得ないごと」によって「わ
では憲法は主として軍事力を規
国が憲法上、集団的自衛権を行
あった。大きく言って八〇年ま
法の存在を強く意識したもので
国是として堅持」するという記
防衛」が消え、「非核三原則を
は七〇年だが、ここではまだ憲
初めて防衛白書が出されたの
きたい。
向かっているのかを確かめてお
は「シビリアンコントロール」
要」が消えた。八八年白書から
りとして、現在の日本がどこへ
こでは、「防衛白書」を手がか
をどんどん変貌させている。こ
ちに、日本は国家としての性格
実際、われわれの知らないう


:: .
「専守防衛」など、権力側は、
おれが当然のことと思っていた
が守るのか」と。つまり、われ
っている日本のシーレーンは誰
守るのか。世界の隅々まで広が
されている我が国の資産は誰が
たら誰が守るのか。海外に投資
十万の邦人の生命が危機に瀕し
ている。「外国で働いている何
軍事力で守ることを公言

海外の権益を
削除され、「米国との共同訓練、
義務を負わない」という記述が
ても、わが国はこれを防衛する
が国の領域外で米国が攻撃され
述もなくなった。また、「わが
れ、八九年白書では何と「専守
に関する記述がバッサリ削除さ
「防衛に関する国民的合意の必
なくなる。まず八〇年白書から
的な言葉が防衛白書から消えて·
なる。そして、いくつもの基本

C
ということだ。
ぎとなったら侵略戦争にでるぞ、
で守る」とは、ようするに、い
である。「海外の権益を軍事力
守る」ことに大転換しているの
広がった日本の権益を軍事力で
の基本的な考え方は、「海外に
しまっているのだ。「防衛力」
とっくのとうにかなぐり捨てて
の」と定義された。
米軍事分担の拡大を結合したも
力」とは、「自衛隊の強化と対
のである。ここで言う「防衛努
置かれるという構成がとられた
「防衛努力の重要性」、が冒頭に
け足し的に後に回されでしまい、
と自衛権」という節が、ごくつ
の冒頭第一節に置かれて…「憲法
と「防衛政策の基本」という章
九一年白書では、それまでずっ
と変わるのが九一年白書である。
ところがこれがさらにがらり
る」との記述が登場する。
安保体制を実効性あるものにす
共同研究など相互協力によって
40号が正規です。お詫びし訂正させていただきます。
八月九日発行号につき号数間違いがありました。当該号は38
.
解釈がどのように拡大されてき
都合上、ここでは、「戦力」の
大解釈されてきている。紙面の
の解釈等々、全てが無限大に拡
る」という場合の「地理的範囲」·
力」の解釈、「自衛権を行使す
保持しない」という場合の「戦
他にも例えば、「戦力はこれを
たのは言うまでもないことだが、
念が一八〇度変えられてしまっ
派兵」や「武力行使」という概
衛隊法で禁止されている「海外
〇法の成立の過程で、憲法や自:
どんどん変えられている。PK
防衛」上のさまざまな考え方が
こうした動きに合わせて、「
無限大の拡大解的
知らないうちに
「戦力」に関する
防衛庁の見解の変化
50年代
一60年代一10年代
「攻撃用に用いられる兵器については
これを保持することが許されない」
「攻撃的脅威を与える兵器については
これを保持することが許されない」

えてくる。

後で進行している真実の姿が見
かのように語られているその背
う問題が、パズルの組合せか何
制の崩壊」や「政界再編」とい
る。
みしかしここには、「五五年体
貌のびとうの側面にすぎない。
ことは、日本の国家としての変き
てしまっている。今回提起したき
日本はもうすでにここまで来。
ないと言っているのと同じであ
「戦力」を持ったことにはなら、
たかだけを別表で示すことにす
れではどんな軍事力を持とうと、
る。しかし、別表のとおり、こ
「性能上専ら他国の国土の壊滅的破壊
のためにのみ用いられる兵器について
は、いかなる場合においてもこれを保
持することが許されない」
「性能上専ら他国の国土の壊滅的破壊
のためにのみ用いられる兵器について
はこれを保持することが許されない」
80年代
.
(「いかなる場合においても」が消えた)
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