サミット⑥世界インフレに火がついた

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5月22日、サルコジ大統領の年金改革に対し鉄道などの主要労働組合が全国ゼネスト
フランス南部で、燃料価格の高騰に対する抗議活動でトラクターを引く農業従事者
6月4日ドイツ自動車産業大規模スト突入

世界インフレに火がついた!
6・29サミット闘争に向けて⑥

インフレと大不況が同時進行

 全世界で激しいインフレが始まろうとしている。発端となったのは原油価格や穀物価格の高騰だ。サブプライム危機以降、米欧日の金融当局は銀行や証券会社を救うために全力をあげた。ばく大な資金を投入し、利下げを繰り返した結果、市場には大量の資金が流入。行き場を失ったカネがインフレに火をつけたのだ。インフレと大不況が同時進行しようとしている。
 とくに新興国でインフレが激しく進んでいる。例えばベトナムでは消費者物価の上昇率が25%に達し、賃上げを求めるストライキが激発している。こうした事態は間違いなく世界中に連鎖し、日本を直撃していくことになる。日本の製造業は、食料品、衣料品から精密機器まで中国やベトナムに依存しているからだ。ヨーロッパなどでもインフレが猛威をふるいはじめている。 

金融大恐慌が始まった

 土地バブル、ITバブル、住宅バブル、アジアバブルなど、次々に何の実体もないバブルをつくり出すことでなりたってきた20年来の世界経済の異常なあり方がついに限界に達し、崩壊しようとしている。低所得者をだまして多額の住宅ローンを貸し付けたサブプライム問題は、バブル経済が行き着いた最後の腐り果てた姿だったのだ。
 ドル暴落や株式市場の崩壊、世界金融大恐慌はもはや避けることができない状態だ。
 こうした現実は、労働者への一層の団結破壊や雇用・賃金破壊攻撃、民営化や社会保障制度解体攻撃となって襲いかかろうとしている。この間の新自由主義攻撃によって、「貧困と格差」、ワーキングプアという現実が強制されている現実の中でのさらなる攻撃が、労働者にどれほど破滅的な結果をもたらすものなのかは火をみるよりも明らかだ。だが、貪欲な資本家どもは、自らの延命のことしか考えていない。

EUを揺るがすストの波

 こうした現実に反撃が開始されている。とくにストライキの波がEUを揺るがしている。
 フランスでは、国鉄やパリ地下鉄、ガス電力、教育労働者、国・地方公務員労組、医療労働者、港湾労働者などが次々にストライキに突入している。イギリスでは、郵便ストが波状的に闘われ、教育労働者や石油労働者が。ドイツでは、エアバスやテレコムの労働者、機関士労組、公共サービス労組、郵便労働者が。デンマークやスウェーデンでも看護士労組などがストライキに立ち上がり、ロシア、ルーマニア、ハンガリーなどでも次々と労働者がストライキに立ち上がっている。
 この社会を変えることができるのは、労働者の団結した力だけだ。6・29サミット粉砕闘争に全力で結集を!

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
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