「グリーンスタッフの採用」に関する申し入れ(11/18) 1.グリーンスタッフについて、今年度で新規採用を終了する理由を 2.今後の駅等における要員の確保に関する会社の考え方を具体的に 3.現在、駅等で働いているグリーンスタッフの今後の扱いについて |
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JR東日本は11月17日、来年度以降グリーンスタッフの採用を停止すると通知してきた。われわれはこれに対し、18日に採用停止の理由や今後の駅要員確保に関する考え方などを明らかにするよう求める申し入れを行った。
駅業務完全別会 社化への布石
これまで会社は、駅業務の外注化を次々に進めてきた。すでに千葉の直営駅は3分の1ほどだ。
また、「グリーンスタッフの雇用期間は最大5年」とすることで、毎年膨大な数の労働者の首を切ってきた。JR本体で教育を行った上で、「駅で働きたいなら外注会社に行け」という形で超低賃金で外注会社の要員を確保する卑劣なやり方だ。
一方、千葉支社は団交で委託駅の基準として、①運転取扱駅、準運転取扱駅でない、②グリーンスタッフがいない、③みどりの窓口がないことを挙げてきた。
外注先で駅業務をになっているのも、多くはJR本体からの出向者だ。しかし、グリーンスタッフはもともと1年契約であり、勤務地も契約で指定されている。出向はおろか転勤も基本的には想定されていない。そのため出向させられないグリーンスタッフのいる駅は外注化の対象にできなかったのだ。
この中で会社がグリーンスタッフの採用を停止する意図は、駅業務の全面外注化と完全別会社化にあるとしか考えられない。明らかにこれまでとレベルの違う攻撃に踏み出そうとしているのだ。
全業務の全面外注化・分社化
これは、単に駅業務だけの問題にとどまらない。完全別会社となれば、駅要員はすべて外注会社で雇うようになる。
乗務員の養成は駅業務を経験することが基本になっている。その道が断たれれば、本体から乗務員への道もなくなる。必然的に乗務員を含めた全面外注化・転籍強制まで行き着かざるを得ないのだ。
すでに東武鉄道では本体で現場の採用は一切していない。「車両メンテナンス」「線路・電気設備メンテナンス」「駅スタッフ」の3つの子会社での採用のみだ。東武鉄道本体に残るのは本社機能と管理者だけ。まさに全業務の外注化・別会社化だ。
JRにおいても、あらゆる鉄道業務をバラバラに外注化・分社化することが狙われているのは間違いない。
転籍攻撃の本格的開始に反撃を
そうなれば、労働者には「転籍かクビか」という選択肢のない形で転籍が強制される。実際、昨年7月にJRが駅業務の委託先を変更したことで、その仕事を担当していたCTSの仲間は、JESSへの転籍を余儀なくされた。いよいよJR本体でも転籍強制の攻撃が始まろうとしているのだ。
これは、一旦扉が開いたら際限なく拡大していく攻撃だ。そのたびに労働条件は悪化し、労働者を最底辺まで突き落としていく。それがもたらすものは、鉄道の安全の全面的崩壊だ。こんな攻撃を認めることは絶対に出来ない。
起ころうとしていることは、文字通り「第2の分割・民営化」であり、分割・民営化以来のJR体制の大再編攻撃だ。会社自身が年末手当の回答書で、「今までの延長線上にない視点に立った業務の見直し」を行うと言っているのだ。
第2の分割民営化攻撃粉砕! 全面外注化・分社化と転籍・非正規職化阻止! 組織拡大を実現し、外注化を粉砕しよう。