すべての原発の閉鎖と廃炉を! ― ドイツ・エテコンと動労千葉で共同声明

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すべての原発の閉鎖と廃炉を!
― ドイツ・エテコンと動労千葉で共同声明
3・11反原発福島共同行動へ!

 昨年7月、ドイツの環境保護団体エテコン(財団法人 倫理と経済基金)の理事が来日した際に、同団体と動労千葉との間で、福島をめぐる状況について共同声明をあげることがよびかけられた。
その後、文章の検討が行われ声明が発表される運びとなった。
エテコンは、毎年、地球の環境破壊に対し、国際エテコンブループラネット賞及びブラックプラネット賞の授与を行っている。2011年福島原発事故の年には、黒く汚れた地球儀をトロフィーとした「ブラックプラネット賞」を東京電力に対して贈り、原発の欠陥を知りながら利益を優先したと弾劾した。
未だに事故の責任もとらず、原発の再稼動を行う安倍政権と東京電力を許してはならない。
3・11福島反原発行動に起ちあがろう! 

共 同 声 明

2011年11月、国際的財団であるエテコン(「財団法人 倫理と経済」)は、東京電力の責任者・経営陣と大株主を、2011年ブラックプラネット賞(地球の環境破壊にとってその年に最悪の役割を果たした者に渡される黒く汚れた地球儀)の授与をもって国際的に公然と弾劾した。それは、人間と環境にたいする彼らの犯罪を問い、また福島での人類的破局にたいする彼らの責任を問うためである。

企業としての東京電力が何を決定しどう行動するかについて責任をもっているのは、その大株主と経営陣である。したがって、多くの人々が健康を損ない、それどころか死を迎え、そして環境が大規模に破壊されたことについての責任は彼らにある。彼らは平和と人権にとって危険をもたらしているばかりでなく、民主主義や環境生態、そして人類全体にとって危険をもたらしている。彼らは、自分たちの権力と自分たちの私腹を肥やすことを唯一の動機として行動している。そのためには道徳も倫理も踏みにじり、地球が汚染されようと破滅に向かおうとお構いなしだ。

2012年6月、エテコンは彼らの株主総会にも乗り込みつつ、多くの日本の仲間たちと一緒に彼らにブラックプラネット賞のトロフィーを渡した。この闘いは、1週間にわたる連続的行動のなかでおこなわれ、それはついには日本の反原発デモとしては最大のデモとなって爆発した。ここに東京電力は、原発事故の犠牲者たちと原発に批判的な人々の共同の要求に直面することになったのである。

それ以来、動労千葉とエテコンは、お互いを搾取と抑圧のない世界のための闘争における共同闘争者として認識している。

エテコン理事のスィビレ・アリアンスが2018年7月に日本を訪問した際、動労千葉との討論がおこなわれ、現状が確認された。

すなわち、福島第一については1号機から3号機までの原子炉において炉心溶融が起きたこと、そして今日にいたるまで膨大な放射能が環境に放出されていること。2014年になってようやく5号機と6号機の廃炉方針が確定したこと。

しかしながら、損傷した福島第一をめぐる危険は今なおきわめて重大である。それにもかかわらず、政府は援助を停止して住民を放射能で汚染された地域に帰還させようとしている。日本政府と福島県当局は、「もはやいかなる危険もない」と声高に叫んでいる。

われわれは激しく怒っており、東京電力と日本政府にたいしてともに要求を突きつける。

人間と自然のために、さらなる被害の防止へ向けて意味のある措置をすべて、そしてただちに実施すること!

直接・間接の損害、今後起きてくる損害のすべてについて責任を取ること!

すべての犠牲者、被害に遭われた人々、そして遺族の方々にたいして正当な補償をすること! これには収束作業に動員され被害をこうむった労働者も含まれる!

損害と補償、そして損害をできるだけ少なくするための措置、これらにかかるすべての費用を東京電力とその株主の財産から出させること!

経営責任者と大株主の処罰!

国内におけるすべての原発の閉鎖と廃炉!

放射性廃棄物の安全な保管、とくに兵器に利用されうるプルトニウムと他の放射性同位元素を含む使用済み核燃料棒を安全に保管すること! 核燃料サイクルへの執着を放棄すること!

東京電力と他のすべてのエネルギー大企業を民主的コントロールのもとに置くこと

2012年のブラックプラネット賞の授与に際して、エテコン代表団は福島の地をも訪問した。エテコンは、福島での原発大事故の犠牲者にたいする連帯をあらわすために、自主独立のふくしま共同診療所の建設と運営を財政的に支援することを決定した。この診療所では放射線障害の子どもたちにたいして治療がおこなわれている。

エテコン理事のスィビレ・アリアンスは、2018年7月24日、全世界の人々からのカンパ2400ユーロを診療所建設委員会に手渡した。動労千葉は、診療所企画の実現のためにともに最初から尽力し、財政的・人員的にこれを支え、犠牲者たちを助けるために労をいとわなかった。本来ならこうしたことは、国家が果たすべき役割のはずだ。

エテコンと動労千葉は、今回のエテコンの訪日に際して、ともに次のような点について強調した。すなわち、人類と核は絶対に共存しえないこと、エゴイズムと個人の損得で動く社会秩序を変える必要があること、そして本当に利潤よりも人間が大切にされる経済に向かう必要があること。利潤が優先されるのではなく、連帯と諸国民の友愛が優先されるようにならなければならない。

2018年7月24日 福島にて

3112019

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