8月5日、動労千葉はダイ改後の行路実態調査に基いて、乗務員の労働条件改善を要求して申入れを行った。
この間、「運転士の居眠り」などが立て続けに報道されている。その根本原因は運転士への限界を超えた労働強化にある。一切の責任は「ハンドル率向上」を掲げてダイ改合理化を進めてきた会社にこそあるのだ。
労働条件改善に関する申し入れ(基本要求部分の抜粋) 1.業務外注化に起因した事故が多発してる状況にあること、乗務員からの申告にもか かわらずCTS派出からの出場が減少し列車の安全確保に支障をきたしていることに 踏まえ、安全を解体する業務外注化施策を直ちに中止しJR直営とすること。 |
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長時間持切り行路を解消しろ
最も問題なのは、長大化する乙行路と長時間持切り行路だ。
泊勤務の明けの乗務では、実際に仮眠できる時間は4時間弱だ。それで乗務すれば、眠くなるのが人間として当然だ。乙行路は甲行路と比べても短時間に設定する必要があるのだ。
しかしこの数年、会社は乙行路の長大化を急速に進めてきた。
例えば、佐倉運輸区では乙行路が5時間を超える行路が6行路ある。千葉運輸区の泊行路でも、B132行路は12時27分、B152行路は12時13分まで勤務させられている。
長時間持ち切りの行路やロングラン行路の解消も急務だ。長距離乗務を続ければ、集中力は当然にも低下する。
しかし、19時07分から24時まで持ち切りで休憩時間のない木更津運輸区のB244行路や、3時間近い持ち切りになる習志野運輸区の休B82行路など、運転保安上の問題がある行路が設定されている。
睡眠時間の拡大も急務
泊行路の睡眠時間の拡大も必要だ。会社は甲行路最終列車の到着から乙行路の初めの列車の発車まで6時間に設定する考え方をとっている。しかし、それでは実際に仮眠できる時間はわずかなものにならざるをえない。
さらに過密ダイヤで食事時間もまともに取れなかったり、折り返し時間が不足する行路がいくつもある。
乗務員は乗客の命を預かっている。鉄道の安全を守るため、行路緩和は絶対に必要だ。
ダイ改合理化・乗務員への労働強化をやめろ! 行路緩和、定年延長と65歳まで働ける労働条件確立へ向けて闘おう。