本線運転士の高齢者対策
動労千葉申第33号で、65歳まで安心して働くことができる職場と労働条件の確立に向けて「本線運転士の高齢者対策に関する申し入れ」を以下の内容で行いました。
①千葉機関区において国鉄採用者が大量退職の時期を迎える、嘱託社員として本線運転士を継続する者が増加するが、会社として今後の仕業のあり方、交番作成のあり方、訓練のあり方についてどのように考えているのか明らかにすること。
②関東支社管内の機関区全体についても、本線運転士の高齢者対策についてどのように考えているのか明らかにすること。
③運転保安と高齢者の熱中症対策として、特に41・49仕業の鹿島スジに新型車両を導入されたい。
会社は、高齢者対策として嘱託社員には特休数を増やしている(月2日)としていますが、千葉機関区では2020年度にほととんどの仲間が嘱託社員となります。貨物会社全体でも約5600名の社員のうち51歳以上が約1600人、約35%です。高齢者の安心して働ける労働条件の確立はまったなしの課題となっています。
貨物における第3の分割・民営化攻撃
「計画期間内に経常利益100億円以上を達成し、多少の経済変動があっても、その持続的な確保を目指します(経営自立の達成)。あわせて、将来の株式上場も可能な体制を作ります」と、今年度から「JR貨物グループ中期経営計画2021」が実施されています。
その重点戦略として、
①―1鉄道ロジスティクス事業の利益の維持向上、
①―2総合物流企業への進化、②事業開発の利益のさらなる拡大、③間接部門の筋力アップ、④経営基盤の強化を掲げ、その実現のために「業務推進プロジェクト」を立ち上げました。
そのプロジェクトは、「仕事の進め方・諸制度含めた本体業務の抜本的な見直しに着手し」、新人事賃金制度の導入、本体業務=現業機関の業務量を精査し、作業を効率化して一人当たりの働き度を向上させるという貨物版、第3の分割・民営化攻撃です。
闘いの原点・ 怒りの原点
満55才で基本給が71/100、29%ダウン。嘱託になれば基本賃金15万円(千葉県)!これでどうやって食っていけというのでしょうか!低賃金の嘱託労働者をこき使って貨物列車の運行を確保する、JR各社の中で貨物にのみ限度を超えた低賃金を強制するという根本的原因が、国鉄の分割・民営化にあるということを絶対にあいまいにすることはできません。
諸悪の根源=「分割・民営化絶対反対!」、これが闘いの原点・怒りの原点です。
安心して働ける職場を
職場の高齢化か進む中で、低賃金の改善と、過酷な労働条件の改善は鉄道の安全確保に直結した問題そのものです。子供の進学、親の介護、家族・自分の将来への不安を抱えて「安全第一・安定輸送の確立」など出来るはずがありません。
「働き度を上げる」では安全は守れません。安全の確保は人がきちんと配置されていることです。むやみな効率化・合理化には、わが動労千葉の反合・運転保安闘争で絶対反対の闘いをつくりだそう!
なによりも、人生の大半を過ごす職場において、一番大切な労働条件は「職場が明るく楽しいこと」「仲間に会えるのが嬉しいこと」です。それには現場で労働者が団結して、お互い助け合っていることです。第46回動労千葉定期大会を期して、貨物における新たな闘いを開始しよう!
外注化・新エルダー制度と闘う旅客の仲間と共に、第3の分割・民営化との闘いを開始しよう!