全日建関西地区生コン支部への 不当弾圧を弾劾する!
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1月13日早朝、大阪府警は「威力業務妨害、強要未遂」等の容疑で全日建関西地区生コン支部に不当弾圧を加え、武建一委員長をはじめ、4名の役員が不当逮捕された。また、支部事務所や自宅など30数ヶ所の家宅捜索が強行された。 全日建関西地区生コン支部は、11月労働者集会や春闘の諸行動をはじめ、様々な闘いをともに呼びかけてきた仲間である。 われわれは、全く正当な労働組合活動を「威力業務妨害、強要未遂」にでっちあげ、関西地区生コン支部を破壊するために強行されたこの異常極まりない大弾圧を満腔の怒りを込めて弾劾する。
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関西地区生コン支部は、大セメント資本とゼネコンが、生コンやバラセメントを輸送・圧送する無数の中小企業とそこで働く労働者を搾取することによってなりたっている産業構造に断固として対抗する画期的な闘いをつくりあげてきた。 中小生コン企業に協同組合のもとに団結することを呼びかけ、労働者と中小企業が団結して生コン産業を支配するセメントメーカーやゼネコンに対抗し、採算のとれる取引条件を実現し、労働者の雇用と労働条件を守りぬくという闘いである。 そしてこの取り組みは、大阪、兵庫をはじめ近畿一円で画期的な成果をかちとり、いまや全国的規模で注目されるに至っている。 しかも関西地区生コン支部は、「権力と資本にすりよる姿勢では事態を何ひとつ解決できないばかりでなく、労働運動に百害あって一利なし」「これらの成果をもたらした最大の要因は、正しい政策とそれを実行するストライキなど年間1万人を超える大衆動員による行動力」という原則的立場を貫くことによってこうした成果を実現したのだ。 今回の不当弾圧は、直接的には、アウトサイダー業者に対して、協同組合への結集を呼びかける活動を「威力業務妨害・強要未遂」に仕立てあげたものである。国家権力がセメントメーカーやゼネコンの利害を代弁し、この弾圧に及んだのである。
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さらに今回の不当弾圧は、小泉政権が進める戦争と民営化の大攻撃の本質を鮮明に示した。 小泉政権は戦争に突き進むために、労働者の団結を破壊し、闘う労働組合を徹底して根絶しようとしている。5・27国労臨大闘争弾圧や立川テント村の事件、そして「日の丸・君が代」闘争への処分と弾圧、共謀罪新設攻撃等、この間の治安弾圧攻撃エスカレートは目に余るものがある。 しかし、武委員長が年頭のあいさつで「小泉政権が進める軍事大国化、増税策、雇用破壊、中小企業や農民への攻撃は、実質的に国民・労働者の団結力と闘争力を拡大しています。こうした時代状況が、私たちの運動を大きく発展させる条件をつくっています」と、鮮明に提起しているとおり、いかなる弾圧も、われわれの前進をおしとどめることはできない。団結を打ち砕くことはできない。
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われわれは、全日建関西地区生コン支部に対する今回の不当弾圧を、自らにかけられた弾圧としてとらえ、より一層連帯を強化して、卑劣な組合破壊攻撃を粉砕するために全力を尽くして共に闘いぬく決意である。
追悼 民主労総ソウル地域本部 パクサンユン事務処長
昨年12月30日、民主労総ソウル地域本部のパクサンユン事務処長が、36歳という若さで急逝されました。 パクサンユンさんと初めてお会いしたのは一昨年10月のことでした。それから1年余り、わずかな期間の交流にすぎませんでしたが、労働者階級の解放に向けた揺らぐことのない信念と、気さくな人柄はたちまち私たちの心をとらえ、会ったその瞬間から何十年来の旧知の同志のように思えてなりませんでした。ソウルで、千葉で、お会いするたびに酒を酌み交わしながら明け方まで時間を忘れて議論したことが脳裏から離れません。 とくに昨年の11月労働者集会での火をはくような力強い訴えは、集まった日本の労働者の心をとらえ、奮いたたせ、そして勝利の確信を与えるものでした。パクサンユンさんが蒔いたその種子は、日本の地でも必ずや大きく葉を広げることでしょう。 「ぼくらに希望を与え、労働を教え、人間らしく生きろと言ってくれた彼がどうしてぼくらのもとを離れたの か。胸がしめつけられ、切ない」── パクサンユンさんが、何よりも心をくだいていた未組織・非正規雇用労働者のホームページへの書き込みを見ると、彼が韓国の労働者たちからどれほど大きな信頼を集めていたのかがわかります。 これから、というときに無念でなりません。残されたご家族の皆様の悲しみはいかばかりか察するに余りあります。 私たちは彼がやり残した労働者階級解放の事業を引き継ぎ、彼の分も生きぬき、闘いぬくことを誓います。心からご冥福をお祈りいたします。
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