木更津支区の千葉転支区化、200予備廃止で千葉支社追及

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10月ダイ改に向けて千葉支社との集中的団交を行う
労務政策に基づく木更津支区の千葉転支区化や、200予備廃止等について徹底的に千葉支社を追及

 10月ダイ改合理化阻止に向けた千葉支社との交渉は、9月24日の基本要求を皮切りに、28日、29日、30日と連日にわたり行われた。
 特に今次ダイ改に関して、運転関係では、①幕張電車区木更津支区の千葉運転区の支区化、②千葉運転区200予備の廃止、③千葉運転区、京葉運輸区の波動要員削減、営業関係及び施設関係等では、①上総一ノ宮駅及び大原駅への自動改札機導入に伴う要員削減、②地区波動要員削減、電力技術センター等での要員削減等について千葉支社に対する解明を求めるとともに、要員削減の撤回及び運転保安確立に向けた千葉支社の姿勢を追及してきた。

木更津支区要員問題をめぐる渦中での提案

 千葉支社は、10月ダイ改から木更津支区について、千葉運転区の支区にするとの提案を行っているが、その理由として「木更津支区を乗務員区としての位置を明確にする」「乗務員指導教育の支援を確立する」と回答した上で、「木更津支区は運転が独立していたことも事実であった。しかし千葉運転区での指導教育のノウハウを伝えることが最も重要だと考えている」との考え方を示してきた。
 しかし、千葉運転区の指導が木更津支区の指導にどのような内容を支援するのかなど疑問は尽きない。そもそも千葉運転区では気動車を運転できる指導もいなければ、タブレットによる閉そく方式や保安装置の違いなどを知っている者もいないのだ。 しかも今回の木更津支区の千葉運転区支区化が提案された状況は、7月1日に千葉運転区から2名の平成採がDCの運転士として転勤したが、会社側が動労千葉との接触を避けるために囲い込みを行う中で1名が「体調不良」を訴え、8月1日付けで京葉運輸区に再転勤されるという渦中でダイ改提案が行われ、その中に「千葉運転区の支区化」が含まれていたのだ。これだけの組織変更が4月の経営計画にも出されていない中で、急遽、出てきたということだ。
 結局、今後千葉運転区から木更津支区に運転士を送り、東労組の影響力を作ることを目的にした労務政策として行われたことは明らかだ。

200予備の廃止は輸送混乱に対応できない

 千葉支社は、10月ダイ改以降、千葉運転区の200予備(津田沼駅在勤)を廃止しようとしている。200予備廃止の理由として千葉支社は、「快速の津田沼折返しを千葉直通にした」ことを唯一の理由に挙げている。また、輸送混乱に対応するために千葉運転区と習志野運輸区に指導員を各1名増員するとしている。
 しかし、この間でも輸送混乱時の対応を中心にして200予備を使ってきたことを考えれば、今後の輸送混乱時への対応がどうなるのかが最大の問題だ。
 これについて千葉支社は、「朝夕の輸送混乱に対応するために千葉運転区の指導はユニット体制とする」「習志野運輸区はユニットにはしないが、混乱に対応できる体制を作る」「これまで試運転は200予備が行ってきたが、今後は指導又は予備で対応する」との回答を行ってきた。
 組合側は、これまで通り200予備で対応することが一番望ましいとの要求を突き付けてきた。
 また千葉支社は、今回千葉運転区及び京葉運輸区の波動要員の削減を行うとしている。その理由として「臨時列車の担当実績を考慮した」との回答を行い、今後も実績に伴い見直すとの考え方を明らかにしてきた。
 交渉の中で千葉支社が明らかにした各区の要員状況は別表のとおり。(10月1日現在)

新型特急257系導入で駅の停止目標が乱立

 今次ダイ改から内房線及び外房線に新型特急車両257系が導入される。これに伴う訓練がすでに行われているが、257系は5両が基本編成で、朝夕のラッシュ時間帯は10両編成で運転される。これにより特急停車駅ではこれまで以上に停止目標が設置されている。
 本来運転士に対する不要な緊張や負担を減らすために停止目標は前頭部合わせを要求してきたが、現在のJRはITVに合わせるようにしている。このため、駅によっては4両、5両、6両、8両、特8両、9両、10両など7本もの停目が乱立する状況だ。例えば、外房線・行川アイランド駅では、上り7本、下り7本、計14本もの停目が、数メートル間隔で並んでいるような状況で、進入してきた列車の運転士はどれを見て停車するのか、迷ってしまう状況だ。
 しかも、10両の停止目標は、「黒」に統一されている。会社は「反射剤が付いているから大丈夫」としてが、この間でも汚れで見えなくなったり、橋上駅下の標識が見えないことがあった。こうしたことから、このような乱立状況の中止と、視認性の良い色への変更も含めて、運転士が安心して停車できる条件を作ることが会社の使命であることなどを追及してきた。
 10月ダイ改での要員削減反対、運転保安確立、JR結託体制打倒に向けて闘いぬこう!

別表 運転各区の標準数、現在員数及び波動要員数について

区 所
標準数
現在員数
波動要員
習志野運輸区
95
102
京葉運輸区
89
96
鴨川運輸区
38
42
千葉運転区
164
182
12
銚子運転区
85
88
館山運転区
43
45
木更津支区
15
16
大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
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