東日本大震災と原発事故から早くも5年目の3・11を迎えようとしている。
しかし、事態は何も変わっていないどころか悪化の一途だ。原発は収束せず、いまだ10万人が避難生活を続けている。最長2年が限度といわれる仮設住宅での 暮らしも6年目の延長に入り、震災死より、ストレスなどでその後の関連死の方が上回っている。子どもの甲状腺がんも増え続け、167人にのぼった(2月現 在)。それでも「放射線の影響とは考えにくい」とうそぶき、避難者への賠償や住宅支援などを打ち切って強制的に帰還させようとしている。JRはその露払い として早期の常磐線全線開通を狙っている。
16春闘・外注化粉砕闘争と一体で3・11を闘おう!
原発再稼働強行許すな!
安倍政権は、原発の再稼働に突き進んでいる。川内原発(鹿児島県)1、2号機に続いて26日、高浜原発(福井県)4号機を3号機に続いて再稼動させた。 直前に汚染水漏れが発覚しながら不問に付して再稼動させ、とたんに緊急停止する有様だ。お墨付きを与えた規制委員会は原発推進の先兵でしかない。
いったん事故が起きれば、県境など関係なく被害が拡大することは福島原発事故が示している。自治体の避難計画や安全対策など何もとられない(とることもできない)ままの強行でもあり、断じて許すことはできない。
住民帰還強制のお先棒担ぐJR
政府は、年間20㍉シーベルトを基準に今年3月までに「帰還困難区域」を除いて全市町村へ帰還を強制しようとしている。住民からは「除染も完了していな いのに解除は早すぎる」と怒りの声があがっているのに対し、丸川環境大臣が「(年間1㍉シーベルトの除染目標を)なんの根拠もない」などと吐きすて、発言 撤回に追い込まれたが、これが政府の本音だ。4月にも住宅制限区域としては初の南相馬市小高区の避難指示が解除されようとしている。
JRは、この避難解除に合わせて常磐線の小高―原ノ町駅間の再開を行うとし、また浪江―小高間も来春までに開業をめざすとして工事に着手している。最大 30μシーベルトにもなる地域を含む高線量地域である浪江~富岡間をオリンピックまでに開通させ、原発事故などなかったことにしようとしているのだ。動労 水戸の被爆労働拒否の闘いは福島の怒りに応え大きな共感を呼んでいる。
戦争と原発再稼働を許すな
安倍政権は、福島切り捨てと一体で戦争に向けた政策を推し進めている。出口のない経済危機のなかで武器輸出に続いて、原発や鉄道などの輸出で乗り切ろうとしている。原発再稼働と戦争政策許すな! 3・11福島行動に起ち上がろう!
命を守るため闘い続けよう
ティーチ・インちば開催される(2/11)
原発なくせ! ちばアクションの主催で、「『3・11』から5年―避難・保養・医療を考える集い」が千葉市内で開催され、動労千葉からも参加した。
「福島での診察から見えてきたもの」と題する報告がふくしま共同診療所で診察を行っている医師から行われ、甲状腺がんの現状や受診者の声、県医師会の安全キャンペーンへの批判などがスライドを使って具体的に報告された。
また、千葉で事故後から毎年夏冬と福島の家族を受け入れて保養を行ってきた避難プロジェクトの方からも5年にわたる保養活動の報告が行われた。甲状腺がん は増加の一途をたどり、免疫疾患など健康被害も増え、その必要性はますます高まる一方で保養先が減ってきているという。「放射線と関係ない」といいはる政 府や県。事故をなかったことにすることなど絶対に許されない。命を守るために闘い続けよう。
変える力はここにある! 私たちが歴史を動かす!
3・11反原発福島行動’16
■郡山市・開成山・野外音楽堂
■3月11日(金)13時より 15時デモ出発
主催 3・11反原発福島行動実行委員会