久留里線のワンマン運転を これ以上続けることは、
運転保安上、絶対に無理だ!
列車の遅延、ホームが暗い、ミラーが水滴で見えない、久留里駅ホームの曲線、駅の段差、そして何よりも業務量増による運転士への負担!
直ちにワンマン運転を撤回しろ!
久留里線にワンマン運転が導入されてから2ヶ月が経過するが、職場からは、ワンマン運転をこれ以上続けたら重大な事故になりかねないとの声が次々に上がっている。
3月以降、①乗越精算により列車の遅延発生、②ワンマン運転では2両目のドアが閉めきりになるために乗客が降車できない事態が発生した、③ホームが暗くて乗客の確認ができない、④駅に設置されたミラーは水滴などが付いてほとんど見えない状況になっている、⑤祇園駅はミラーに合わせて停止目標を変更したために、降車する乗客と乗車する乗客がぶつかり合う状況になっている、⑥久留里駅2番線下りホームがカーブしているため目視での確認ができない、⑦小櫃駅等の段差が解消されていない、⑧そして何よりも業務量増により運転士への負担が多くなるなど運転保安上、重大な問題になっている。
対策要員が促しても降車できない乗客がいる状況だ!
動労千葉はこうした状況に踏まえ、5月17日、動労千葉新38号に基づき、ワンマン運転の撤回を求めてJR千葉支社との団体交渉を行った。団体交渉の概要は以下のとおり。
組合 ダイ改以降、精算等により列車遅延している実態がある。会社として調査しているはずだ。
会社 941Dで6分の遅延が発生している。この時は、車掌を使ってツーマン運転で行った。
組合 2両運転の場合、降りられない乗客が発生している。対策員が促してようやく降りている状況だ。
会社 初めての人は必ずいるので、分からない人がいるのは確かだ。乗客が迷っていいとは考えていない。
組合 駅の照明が暗くて、2両目がほとんど見えない。
会社 この間、1箇所(東横田)改善した。全体的に暗いとの声が出ているのは確かだ。
組合 2両目から乗ろうとしている乗客がドアボタンを押していることがあるが、黒い服だと全く見えない。とくに、上総清川は2両目の乗客が多い状況だ。
会社 照明の改善等を検討する。
確認用ミラーは水滴だらけで、未だに見えない状況だ!
組合 後方確認用のミラーが、水滴でほとんど見えない状況が続いている。何も改善されていない。
会社 試験用のミラーを購入した。ワックスを塗って防滴防止試験を行う予定だ。
組合 運転士としてみれば、ミラーなどで余計な神経を使いたくない。
会社 汚れ等で見えないために乗車できない人がいた場合でも、運転士の責任にはならない。
組合 2両目についても運転士が確認できないが、2両目の乗客が降車できない場合も責任がないはずだ。
会社 その場合も運転士の責任はない。ミラーが見えない場合は、目視で確認するようになる。設備的な問題については、改善するようにしていきたい。
組合 祇園駅は、停車目標を変えたため、列車の降車口と駅からの乗客がぶつかる状況だ。
会社 上下同じ位置で停車することを考えて変更した。ホーム垣根の剪定を行った。停止目標の位置は現在調整している。
組合 久留里駅2番線下りホームは、曲線で、目視でも後方が見えない状況だ。無線で駅員を呼び出してホームの対応を行っている。ツーマンの時には駅員が出て、ワンマンでは駅員が出ないが、ワンマンの時でも駅員が出るべきだ。
会社 運転士に客扱い終了合図出すという規程上の決まりがない。
組合 久留里駅は駅員がいるのだから、ホームが曲線で見えない状況であれば、安全上の問題としてキチンと対応すべきではないのか。見えない状況がある以上、今のままではワンマン運転をできないはずだ。仮に行うとしても、1両運転に限定すべきだ。
会社 客扱いは、ミラーが基本であり、ミラーは改善するように努力する。運転台で確認できない状況は、改善しなければならないと考えている。
運転台から見えない状況があるのは事実であり、この点については検討する。
添乗者からも「ワンマンは無理」との声が上がっている
組合 この間、941Dと947Dについてはツーマン運転を行っているが、942Dも含めてこの3列車について乗客も多いことから、ツーマン運転に戻すべきだ。
会社 乗客が多いことは事実だ。当面、案内担当を付けるようにしている。
組合 2両編成の場合、2両目にも案内している状況だ。とくに、941Dについては、添乗した担当者からも「ワンマンは無理」との声が上がっている。乗務員が無理だと行っている以上、ワンマンは中止すべきだ。
会社 今出た3列車については、現在検討している最中だ。
組合 あらためて要求する。設備や労働条件も含めて整備されていない中で、これ以上ワンマン運転を行うことは、重大な事故につながることになる。ワンマン運転については1両編成に限定するか中止するかのどちらかだ。
会社 この問題については、会社としても何らかの検討を行いたい。