5月11日、4月退職者だけが夏季手当を受け取れない重大な賃金差別の撤廃を求める訴訟の第3回裁判が行われた。
組合側から原告組合員3人の生活実態を記した陳述書を提出し、JR側は準備書面を提出した。
そして、裁判はこの日をもって結審となった。判決は、6月29日(木)13時10分より、東京地裁709号法廷で行われる。
一時金は生活給
原告3名が提出した陳述書では、退職後の低賃金に加えて、夏季手当まで受け取れなかったことによる生活への影響が語られた。
「5月に車の年間保険料の支払いと車検が重なるため、非常に負担が強かった。夏季手当は受け取れず再雇用後の精勤手当も2万5千円だけ」
「退職後はアルバイトで生活しているが、その賃金だけでは、生活することが厳しい。退職金を切り崩して生活をしのいでいる。夏季手当が出ていれば生活するうえでも非常に大きかった」
「夏季手当が受け取れなかったことで一番影響が出たのは、食費などの普段の生活。税金や保険料の支払いを一時金で補填できない分、生活に跳ね返ってきた」
「3月生まれの人とは、年間で500万円ほども収入が違うはず。このような不公平な扱いが許されていいはずがない」
不当な賃金差別やめろ
会社の主張は結局、「一時金は賃金ではないから問題ない」というだけだ。
しかし、一時金は生活給として必要な賃金だ。それを何の理由もなく差別するなど、絶対に許してはならない。しかも、今年度も4月退職者への賃金差別が行われようとしている。この重大な賃金差別撤廃へ全力で闘い抜こう。
5月21日、内房線と地域を守る会の結成総会が開催されました。地域の仲間を中心に本格的組織と運動を作る努力が続けられています。その中で、動労千葉に地元住民からメッセージが寄せらましたので、以下にご紹介します。
通勤で内房線を利用している60代の男性です。
毎日1時間半くらいかけて通勤していましたが、3月4日のダイヤ改正で私が利用していた早朝の電車が削減されてしまいました。
仕方がないので、毎日館山から始発電車に乗り、勤務地の最寄りの駅まで通勤していますが、駅から職場までの路線バスが始発前のため、約50分ほど駅で時間をつぶしています。
このような状態では、睡眠時間が少なくなり、今後勤務や健康に支障が出ないかと不安です。
首都圏の鉄道のように数分おきで電車が来るような状況でないのは仕方がないとしても、もともと内房線の上りの本数は少なく、それを削減されると他の時間の電車に乗り換えるのが難しいのです。
内房線のような田舎の鉄道では、まずは電車の車両数を減らして運行するようなことで対処することが必要だったのではないでしょうか?
いきなり本数を減らすのは、一番簡単で経営面からは効果的でしょうが、鉄道は市民の公共的な足となっていることを忘れてはいけないと思います。
例えば、館山駅から君津駅間を3両編成とし、君津以降は通常数の車両に乗り換えるという緩やかな施策が必要ではなかったでしょうか?