5駅の業務外注化絶対反対!
みどりの窓口廃止は、駅業務外注化に向けた攻撃だ!
JR千葉支社は、今年4月1日から、下総中山、検見川浜、土気、八幡宿、長浦の5駅で業務外注化しようとしている。今回の駅業務の外注化は、昨年JR東日本が、「駅の規模に関係なく駅業務を委託する」との新たな考え方に基づくものであり、駅業務の全面的な外注化に向けた攻撃の始まりだ。
こうしたことから動労千葉は、申19号による申し入れにより駅業務外注化計画及び駅業務外注化につながるみどりの窓口廃止計画の撤回を求めて、団体交渉でJR千葉支社を徹底的に追及した。
長浦駅は2月に窓口を廃止し、4月には業務外注化
団体交渉の概要は以下のとおり。
組合 下総中山、検見川浜、土気、八幡宿、長浦の5駅を業務外注化する理由及び選んだ理由は何か。
会社 選んだ理由は、①みどりの窓口が無く、販売業務がないこと、②販売業務がはいことで駅員にとって業務量が少なくなること、③運転取り扱い業務(信号、出発指示、ホーム)がないこと、④エルダーの雇用の場の確保として考えた。
組合 みどりの窓口が無いことが条件になっているが、各駅でみどりの窓口を閉鎖した時期はいつか。
会社 下総中山、土気が13年2月5日、検見川浜が同2月19日、八幡宿が同2月13日、長浦駅が今年2月23日に廃止する。
組合 結局、みどりの窓口を廃止し、その後、業務委託を行うということではないか。今回も長浦を含めて東松戸、潮見、葛西臨海公園、千葉みなと、誉田でみどりの窓口を廃止しようとしている。今後は、この中で業務外注化を行うということではないか。
会社 みどりの窓口を廃止した駅を必ず委託するわけではない。
組合 ウソを言うな。外注化の条件の最初が「みどりの窓口がないこと」と言っているではないか。長浦などは、2月23日にみどりの窓口を廃止し、4月1日で外注化しようとしている。こんな乱暴なやり方があるのか。
会社 ・・・。
原則は出向ー異動を希望する者は希望を把握する
組合 委託対象駅の要員の考え方はどうなるのか。また、委託後の予備要員等はどうするのか。
会社 CTSに委託することになるが、要員は現行と同じ体制で行う。予備要員等は、CTSで対応することになる。
組合 業務委託に伴い現在の駅要員はそのまま出向ということか。現在駅にいる者の取り扱いをどのように考えているのか。
会社 基本的には、業務委託に伴い出向することになる。しかし、今回は、本人が異動を希望するのであれば面談等で確認し、できる限り希望にそって取り扱いたい。
ただし、駅要員の確保のため、面談で駅に残る人数を確認し、足りない場合は出向という可能性もある。その上で、来年度エルダーを希望する者については、5駅への配置を考えている。
組合 4月1日から外注化ー出向ということであれば、異動させるためには3月中に代替要員が必要になるはずだが、その点はどうするのか。
会社 必要な異動は行うことになると考えている。
組合 5駅にはグリーンスタッフは配置されているのか。業務が委託された場合、GSはどう取り扱うのか。
会社 5駅にGSはいない。GSは、JRでの駅業務を行うことが前提なので、出向という考え方はない。
組合 業務外注化に伴い、雇い止めを行うようなことは認められない。
会社 会社が一方的に雇い止めを行うことはない。
乗客の不便よりも機械化ー合理化を優先するJR
組合 東松戸、潮見、葛西臨海公園、千葉みなと、誉田、長浦の6駅でみどりの窓口を閉鎖するというが、理由は何か。
会社 1日当たり300枚程度(約40%)の販売であり、自動券売機(55%)で対応できると考えている。
組合 乗客にとって不便になることを考えていないのか。
会社 機械で対応できると考えている。
組合 みどりの窓口を廃止した後、業務委託という動きになっており、長浦は2月に廃止、4月に外注化になっている。今回窓口を廃止した駅は、今後委託するということか。
会社 今の段階では何も言えない。
組合 駅の場合は、管理駅制度になっているため、管理駅に予備が配置され、被管理駅に操配される。そのため、今回の外注化だけで済むはずがない。すでに職場では、土気駅の隣の誉田駅が来年に外注化されるとの話が出ている。今回の窓口閉鎖と話が合うではないか。
会社 今は何も言えない。
駅業務を外注化した場合、残る運転取扱駅は少ない
組合 今後の駅業務委託の考え方について千葉支社はどう考えているのか。本社提案では、「駅の規模に関係なく委託する」としている。千葉支社としての考え方はどうなっているのか。
会社 「規模に関係なく」という提案はしたが、今の段階でどうとは言えない。
組合 駅長のいる駅も含めて委託するという内容になっている。実際に行うことを考えているのか。
会社 提案がそうであれば、駅長のいる駅も委託する可能性はある。
列車の運行・管理もあるので、運転取扱駅は残すことになっている。仮に運転取り扱い駅だけ残すとしたら、残る駅の数は多くないと考えている。
組合 千葉支社における駅の委託状況はどうなっているのか。
会社 45駅を委託している。要員の内訳は、エルダー100名、出向10名、CTSプロパー10名、パート60名となっている。プロパーには、元GSを含んでいる。
組合 駅における今後の退職及び採用考え方は。
会社 駅要員は約1300名程度で、今後10年間で500名が退職になる。採用は、毎年90名程度だ。
退職者は、来年度、駅で35名程度、車掌も35名程度の予定だ。この数に合わせて今回、5駅の業務委託を行う。
組合 退職と採用の関係でいけば、ぎりぎりの要員数だ。しかも、全員がエルダーになるわけではない。
会社 駅でエルダーになるのは50~60%程度であり、そのため、CTSではプロパーを採用しているが、今後増やすことが考えられる。
運転士数に合わせて採用ーしかし委託駅配属?
組合 現在、会社は、駅→車掌→運転士という形で運用を行っているが、駅が外注化された場合、運転士の養成に大きな影響が出ると考えられるが、今後、どうしようと考えているのか。
会社 運転士の要員数は今後も変わらないと考えているので、運転士数を考えて採用することになる。
組合 駅から車掌・運転士になる比率はどの程度か。
会社 毎年の駅における採用数は90名程度となっている。その内、約60%が車掌になっている。
組合 駅業務の委託が拡大された場合、駅要員を配置する駅が限られる、会社は、運転取扱駅が残っても「数は多くない」と回答しているが、駅に新規採用者を配置するのに配置先が足りなくなった場合、新入社員を外注化された駅に配属することはあるのか。
会社 新入社員が委託駅に配属になることはあり得るのではないかと考えている。
組合 今回、5駅の業務外注化問題とみどりの窓口廃止問題を中心にして議論してきたが、組合としては、業務外注化や窓口配置は絶対に認めることはできない。提案の撤回を求めるものである。
会社 提案については撤回する考えはない。説明した内容で実施することになると考えている。