外注化の目的は転籍・賃下げだ

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外注化の目的は転籍・賃下げだ
全力で11・7労働者集会に結集を

外注化の目的は?

 なぜJR東日本は、ここまでして業務の外注化を推し進めようとするのか。
何が目的なのか。ただ単に働いている人間ごと検修・構内業務を車両整備会社に移すだけだったら会社にとって何の意味もないはずだ。何ヵ月もの時間を費やして偽装請負隠しをやったり、膨大な契約書を作ったりして外注化する目的は何なのか。たったひとつだ。抜本的な賃下げを強行するためである。賃下げでコストを削減する。これ以外に目的はない。
 労働者を強制出向で車両整備会社に追いやるだけだったら、こんな面倒なことをして外注化する必要はない。だからその次にくるのは間違いなく賃下げ・転籍だ。転籍してしまえば、賃金水準や労働条件はJRとは全く別なものにすることができる。これが外注化の本当の狙いだ。構内・検修部門は別会社にしてしまう。そこに働く労働者はJR社員ですらなくしてしまう。そして超低賃金の非正規雇用に突き落としていく。これが外注化の目的だ。さらにその過程では、要員削減・労働強化など、あらゆる手段を使って総額人件費の抑え込みが行なわれるだろう。
 そしてそれは、必然的に車両検査修繕体制や技術力そのものが弱体化し、崩れていくことを意味する。外注化がもたらすのは、雇用・賃金破壊だけではない。安全の崩壊である。
 東労組は、外注化の手先になって、賃下げ・転籍を組合員に強制しようとしているのだ。

「7~8年で委託の最終段階」(01年協定)

 絶対に許せないことがある。東労組は、2001年の外注化協定の中で、7~8年の間に「委託の最終段階」までもっていくことを確認したと解説しているのだ(「グループ会社と一体となった業務体制の構築に関する協定及び議事録確認/解説集」19ページ)。2008~9年までに検修・構内業務を丸投げ的に売りとばしてしまおうとしていたということだ。「委託の最終段階」などと平然と言えるその精神構造は一体何なのか。会社と一体となってこんなことまで容認し、組合員に強制するようなやつらは絶対に労働組合と呼ぶことはできない。
 だが、事は会社や東労組が思い描いたとおりには進まなかった。千葉では完全に頓挫し、全国的にも委託できたのは1割に満たなかったのである。それは、外注化攻撃そのものがずさんで矛盾だらけだったからだ。
 それで出されたのが昨年10月の新たな提案だったのである。それは、「シニアの雇用先」というようなオブラートを全てひき剥がして、むき出しの丸投げ外注化を強行するというものであった。当然にも現場からは怒りの声が吹き出した。会社と東労組は「どうせ現場はあきらめて最後は言いなりになるだろう」と甘く見ていたのだ。
 今度ばかりは絶対そうさせてはならない。働く者一人ひとりの未来がかかっているからだ。外注化は阻止できる。この1年間の闘いはそれを示した。外注化は、現場の労働者が強制出向から何から認め下請け会社の下で言いなりになって働くという条件の下でしか成り立たないものだ。現場の怒りの声と団結した闘いが全てを決めるのだ。外注化阻止に向けともに闘おう。

国鉄闘争全国運動新たな呼びかけ人
清野 和彦 さん(元福島県教職員組合委員長)

 1047名の国鉄不当解雇撤回闘争は、国鉄分割・民営化反対闘争と連続する一体の闘いであります。日本の労働運動の最先端でありました。その歴史的な意義と教訓を引き継いでいくことが、ますます必要な情勢となっています。
 菅内閣は、沖縄普天間問題で日米合意を表明しました。また、財界との関係では日本経団連との協調姿勢を示し、「新成長戦略」をまとめました。消費税の引き上げも打ち出しました。スローガンとして「最小不幸社会」を掲げていますが、追求すべきは「国民の生活第一」であったはずで、国民の最大幸福ではないですか。今こそ、日本労働運動がよみがえるべき時です。労働者階級としての全国的な団結がすべてを決する時にしなければなりません。
 「国鉄闘争の火を消すな」とする全国運動が組織されます。鎌倉孝夫先生、鈴木達夫先生、花輪不二男さんらの呼びかけに勇を鼓して賛同し、残された力を奮い尽くすことにしました。

11・7労働者集会
日比谷野音/正午

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